幼稚園の七夕祭り(年中)

 

幼稚園の七夕祭り。

浴衣を着て夕方幼稚園に行く。

 

「幼稚園にね。夜に行くんだよ!

お母さん知ってる? 夜に幼稚園に行くんだよ!

だって先生そう言ったもん。七夕祭りは夜するんだよ!」

 

そうだねー。

さくらは何を踊るの?

どんなお歌でどんな踊りなの?

 

「え? さーちゃん知らない。」

 

・・・・練習に参加しなかったなこりゃ。

 

 

 

椅子に座って笹に飾りをつけたあとは

ひとりずつ前に出てお願い事を発表する時間。

 

みんな覚えた通りに

 

「しょうぼうしになりたいです!」とか

「ケーキ屋さんになりたいです!」という感じに発表するのに

 

さくらは一味違った。

 

「はい。次はさくらちゃん。」

 

と呼ばれてみんなの前に立ったさくら。

そして

 

「さくらちゃんのお願い事はなんですか?」

 

と聞かれると

 

「さーちゃんは 本物のポケモンを捕まえたいです。

だから足をながーくながーく伸ばして早く走れるようになりたいです。

そうして たったかたー!って走ってポケモンをつかまえます。(教室を走る)

こう、ここの足をながーくながーくして、この足だよ。(生足を見せびらかす)

それで 森に入って ぜーんぶのぽけもんに会いたいです。」

 

と語る語る。

 

ほっとくとまだまだ喋り続けるぞと思ってたら

先生が「はいありがとう。上手にいえたね。」と止めてくれた。

ほっ

 

なのになぜか保護者の方々に大きな拍手をもらった。

 

なんか、すみません・・・

 

 

それから園庭に出て、歌ったり踊ったりするんだけど

去年は義母さんにまかせて散々叱られていたので、

今年は夫に任せてみた。

 

私は人混みから離れて涼しいところで見学。

 

でも今年はさくらが見えないな。

みんなと同じようにちゃんと座ってるってことかな。

 

と思っていると、

 

全園児が大きな輪になって座っている園庭。

その後ろには親御さん達が輪になって立っていて

総勢7~800人に取り囲まれている真ん中の何もない空間。

夕闇が訪れていい感じにライトアップされている

その空間のど真ん中に!

 

みんなで七夕の歌を歌いましょう。と放送がかかり

音楽が鳴り始めたその時!

 

 

 

さくらが裸足で飛び出して大きく動きながら踊り始めた。

 

さ~さ~の~は~♪ さ~らさら~♪

ってくるくる回りながらそりゃぁもう楽しそうに踊っている。

 

おおおお。やるなさくら!

 

じゃなくて、先生止めようよ。

一緒にいたはずの夫は何やってんだ。

 

まぁ止めて止まるさくらじゃないけど。

 

 

 

外での催し物が終わるとまた教室に戻って

最後に全員に花火が配られるんだけど

 

「さーちゃんのは? さーちゃんにちょうだい!」

 

とさくらは我先にと箱の中に手をつっこんでいく。

帰りの用意をしてきちんと座った人からですって先生言ったでしょ!

まだ何の用意もしてないでしょ!

 

と思ったら、先生ったらあっさり「はい。さくらちゃんの。」

なんてその場で花火を渡してしまった。

 

えええ!?

 

そして花火をもらったさくらは嬉しそうに飛び跳ねながら

教室から出て行ってしまった。

 

あのー・・・

先生いくらなんでもそれは好き勝手させすぎじゃないでしょうか。

面倒でも、聞かなくても「座って待とうね。順番だよ。」の一言下さいよ。

 

はーやれやれ終わったわーと帰ろうとすると

途中から見に来ていた義母さんに

「さくら!ちゃんと座らなあかんやろ!」と叱られていた。

 

やっぱりこうなるのねー。

 

まぁさくらはちっとも聞いてないけど。

 

 

これからこうやって叱られることが増えてくるんだろうな。

 

人と同じことをしなくても、

人に迷惑をかけずに本人が楽しめるのが一番いいんだけど

そこへの持って行きようも難しそうだ。





テレビが苦手(年中)

 

さくらはテレビが苦手だ。

 

つけた瞬間に何がうつるか分からない恐怖に

好きなアニメを見ていてもCMがはさまったり、

その番組が終わって次に始まる何かだったり、

ついているだけで片時も気が休まらないらしい。

 

そして子供向けと思われるアニメや番組も

怖くて怖くて見られないものが多々ある。

 

私はあまりテレビを見ないので

(画面が動いて色が多くて音がするので脳が疲れる)

我家ではあまり支障はないんだけど

私が好んでみている「おじゃる丸」をつけっぱなしにしているとさぁ大変。

 

その後すぐに始まる「忍たま乱太郎」と「天才てれびくんMAX」が

それはそれは苦手なのだ。

 

忍たまの方は部屋から出てチラッと見るくらいなら

なんとか我慢は出来るらしいけど

 

その次の天才てれびくんはもう絶対に絶対にオープニングもダメなので

忍たまが終ろうとすると「消してぇぇぇ!!」と大絶叫。

 

自分で消したらいいやん。

チャンネル変えるとかさ。

 

と思うんだけど、もうテレビそのものが恐怖の対象なので

近づくこともできないらしい。

 

ところで何が怖いの?

忍たまって怖いかなぁ?

 

「だってね 水の中で寝るんだよ!?」

 

水の中で?

竹筒とか持って?

 

「ちがう!水の中で下向いて寝るんだよ!下向くんだよ!?

そんな事したら息が出来なくて死んじゃうでしょう?」

 

上向いてたらいいの?

 

「それにサメに食べられるかもしれない!

だからさーちゃん怖いの!見ないの!」

 

質問には答えないのね。

 

うーん。そんなシーンがあったのかなぁ。

水の中で下を向くのがどうにも怖いらしい。

 

 

じゃぁその次の天才てれびくんは?

あれは何が怖いの?

 

「あれは勝負に負けるから。」

 

・・・?

 

よく分からないけど嫌なものは見なくてもいいよ。

そんな遠くに隠れなくても。

 

 

「お母さんがおじゃる見た後に消してくれたらいいんだよ!」

 

 

ああ。ああそうか!

 

そうだね。ごめんごめん。

次から気をつけるよ。





自閉症のカミングアウト(年中)

 

親戚のお寿司屋さんで

義母さんとさくらとお昼を食べていると

 

「夏休みにはまた田舎に帰るんか?」

 

とご主人に聞かれた。

 

すると義母さんが

 

「それがなぁ、すぐには帰られへんねんて。

なぁ。幼稚園から言われて行かなあかんとこがあんねんなぁ。

あんたから説明したって。」

 

と私に振ってきた。

 

 

私の親戚ならともかく、義母さん方の親戚だから

どこまで詳しく説明したらいいか分からないし

義母さんにもまださくらに障害があるなんて言ってないし(きっと寝こむから)

目の前ではさくらがおいしそうにたまごのお寿司食べてるし

 

どうしろってのー。

 

 

えーっと

 

 

さくらは幼稚園でも有名な問題児で、教室に入らないとか

先生の話聞かずに走り回ってるとか、なんかすごいから

ちょっと専門家に見てもらってきてくださいって言われたんですよ。

 

(ってそれはもう終わってあっさり診断されちゃったんだけどね)

 

 

「ほーん。ここで見てる限りではそんな風には見えへんけどなぁ。

ちゃんと座って食べてるし。よー喋るしなぁ。

お箸もうまいこと持つやんか。」

 

まぁそうなんですけどね。

 

「最近の幼稚園はなんやうるさいんか?

自閉症とかあるけど、そういうの心配して言うてんのか?

でもこの子は全然大丈夫やわ。あははは」

 

あー、ははは。

 

「なぁ。おっちゃんのお寿司おいしいか?」

 

 

「うん!さーちゃんたまごだーいすき!

やらわかくて おいしーね!」 ←やわらかいと言えない

 

 

「ほうかほうか。それ食べたらお菓子もあんで。

あんこすきか? 飴ちゃんの方がええか?」

 

 

と、お寿司の後に和菓子を食べてさらに飴までもらってるさくら。

義母さんはご主人の話にいちいち「うんうん」と頷いている。

 

 

さくらはその自閉症なんだけどね。

見た目には「落ち着きがないけど明るく元気でよく喋る子」

という感じなんだろか。

 

カミングアウトの時期が難しいな。

まぁ言わなくても済むならそれに越したことはないのかな。