さくら銭湯初体験。

 

「おおきなお風呂行こうか。」

「せやな。まだ行った事ないやろ。」

「行こ行こ。」

 

毎度義母さん2人組。

 

さくらは義実家では初孫になり、

義母さんの妹は結婚してすぐに旦那さんを亡くし、

子どももおらず、再婚しないまま今に至る。

 

要するに「さくらかわいいい!」なのだ。

 

さらに今日は義母さんのお母さん、

さくらにとってはひいばあちゃんまでいたので

ばーちゃん3人組だ。

 

3人共大阪生まれの大阪育ちなので

テレビで見る「大阪のおばちゃん」そのもの。

 

すごい勢い。

 

 

そして私を差し置いてさっさと決まった銭湯行き。

 

義母さんズは私が外出嫌いだと知っているので、

無理に誘われたりはしないんだけど

やっぱりさくらだけを預けるのはどうにも心配だったので

一応私もくっついて行く。

 

「あら。あんたも行くんかい。珍しいな。」

 

ちょっとね。

さくらの命を守るためにね。(とは言わないけど)

 

 

 

わー広いー。人多いなー。ご飯食べる所まである。

近くにこんなんあるて知らんかったわ。

お風呂こっち?どうやって入るの?

 

という私のゆっくりな感想と質問はかき消され、

加速装置でもついてるのかという速さで

 

「こっちやこっち!」

「はよしーな。もうチケット買ったからほれほれ!」

「ここで服脱ぐねん!」

「さくら、大きいお風呂初めてやろ~」

「ほらおばあちゃんが服脱がしたろ」

 

と、目にもとまらぬ速さでさくらを裸にした。

 

 

「ひーーーん」

 

 

まぁな、不安だわな。

ここがどこかも分からないのにな。

 

 

「大丈夫や大丈夫や。ほれほれほれ!」

「大きいお風呂見せたろ!」

「きもちええで~はいろはいろ!」

 

不安で情けない声を出してるさくらを安心させることなく

そのままお風呂場へ。

 

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

だよねー。

 

 

「なんで泣いてんねや!」

「せや。泣くことあれへんやん!」

「あおいちゃんが外に連れてでーへんからやで!」

 

あーはいはい。なんとでも言って。

 

 

びっくりしてるだけやわ。

慣れたら大丈夫やと思うし。

 

と言いながら「なんじゃここはー!」

と叫んでいるさくらを抱っこして

そのまま慣れるまで広い浴室内をうろうろ。

 

私も裸なので心もとないんですが・・・

 

 

これはかかり湯だって。こっちは水風呂。冷たいよ。

こっちはあわあわいっぱいだね。泡風呂って言うんだよ。

 

ここは歩くお風呂みたいよ!

流れもあっていい運動になりそう。手すりもちゃんとある。

運動不足にいいかも。

 

こっちは熱いお風呂。こっちのはぬるいお風呂。

これは足だけつける足湯。

 

色々あるね~。

 

これ全部お風呂だよ。

おうちのお風呂より大きいね~。

みんなきれいきれいしてるね~。

 

「おうお」

 

そう。お風呂。

お湯がいっぱいでしょう?

 

みんなで入るお風呂だよ。

 

 

といろいろ見て回っているうちに落ち着いてきた。

ここが何をするところか分かったんだろう。

 

水遊びもお風呂も好きだから好奇心が勝ったらしい。

ほっ

 

 

大丈夫そうなので3人並んで体を洗っている義母さんズに

慣れたみたいやわ~。と託す。

 

「なんや!誰や泣いたんは!」

「ひーん言うたん誰や!」

「なんも怖いことあれへんで!」

「いっつも洗ろてるやろ?」

 

とか言われながらわしわし洗われ、

一つのお風呂に3分もいないくらいの速さで

あちこちの風呂に入ったり出たりして楽しんでいる。

 

絶対加速装置ついてるってあの3人・・・

 

 

私はすぐにのぼせてしまうので早々に退散。

後はまかせた。

 

 

ふいー パタパタ

 

 

着替えて髪も乾かしてまだかいな?と待っていると

さくらがゆでだこになって上がってきた。

 

満面の笑みで!

 

楽しかったの。よかったね。

大きいお風呂よかったね~。

 

「おうお♪」

 

また連れてきてもらおうね。←自分で連れてくる気なし




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さくらは基本私からは逃げていくけど

知らない人にはどんどん近寄っていく。

 

遊歩道で散歩中、人を見つけるととりあえず

 

「おーい」

 

と呼びかけて手を振りながら近づいて

なんならそのままどんどんついてってしまう。

 

完全に無視してさっさと行くサラリーマン、

「え?え?」と困惑する中学生、

「かわい~」と言ってくれる高校生、

「お散歩してんの~?」と笑顔で話しかけてくれるおばちゃん

「おーいやて!あははは」と笑って去っていく小学生。

 

ウォーキング中のおばあちゃん軍団に

「一緒に行くか~?」

「これこれ、ほんまに付いて来たらあかんがな。」

などと言われたり、

 

管理事務所の人にテニスボールをもらったり、

公園を掃除してる人に葉っぱ付きの枝をもらったり、

 

さくらは私をほっといて

いろんな人といろんな交流を楽しんでいた。

 

そしていつしか私もそれを

後ろからついて行きながら眺めるだけになっていた。

 

 

そんな日々の中、初めておじさんに注意された。

 

「人見知りせん子やなぁ。

でもな。こういう子は気をつけなあかんで。

こういう子がいっちゃん危ないねん。

誰にでもにこにこ近寄って行くやろ。」

 

あ、はい。

 

「ほんまやで。よーよー見といたらな。

お母さんが目ぇ離した隙に袋でも被されてみーな。

もうわかれへんぞ。」

 

袋・・・ですか。

 

「そのまま車に乗せられたらもう終いや。

その場を見ててもどうにもなれへん。もう探されへんで。

外国に売り飛ばされたり、臓器取って売られたりな。

そんなん関係ない話や思てるかもしれへんけど

実際あんねんからな。

この辺は変な人が多いからほんまに気をつけや。」

 

あ、はい。ありがとうございます。

 

 

 

そうか。走って飛び出して車にひかれたり、

どんどん行って迷子になることは考えていたけど

 

誘拐されるという可能性か。

 

 

・・・・

 

 

さくらを連れてった人は困るだろうな。

言うこときかないし、こだわりは強いし。

 

でもすぐ殺されたらそんなことも関係ないのか。

 

 

でももう、これ以上さくらを縛り付けておくのは無理だし、

もしそうなったとしても

 

「私はこれ以上できないほどがんばった」

 

と自分には言えるんじゃないだろうか。

他の人はいろいろ言うかもしれないけど。

 

 

と思いながら一度も振り返らないで

とことこ歩き続けるさくらを追いかけていた。

 

 

さくらは人との関わりを求めているし

コミュニケーションも楽しんでいるように見える。

 

でもそれは「自分がしたいこと」限定で

相互的な関わりとはちょっと違う気がする。

 

 

もう少し大きくなったらどう教えようか。

 

私は「知らないおじさんについて行かない」と習った。

おじさん限定なのは時代だろうな。

 

 

袋を被せられるか・・・

 

 

注意してくれたおじさんはいったい誰だったんだろう。

わざわざ教えてくれたということは、

それだけ危なっかしく見えたんだろうな。

 

もしかしたら何度も会ってる人だったかもしれない。

 

 

それからはさくらが近寄って行く人を

きちんと見るように心がけた。

 

私は人の顔を判別するのが苦手なので

顔は見ずにその他のもので区別する癖があったけど

目を合わせるとこっちから挨拶もしやすいので

積極的に人の顔まで自分の顔を上げるようになった。

 

遊歩道で会う人は初対面でも何度も会ってる人でも

「挨拶→今起こってることを話す→別れる」

という一連の流れは同じなので、不必要にドキドキすることもない。

 

そして私はさほど時間をかけずに

遊歩道で知らない人と立ち話ができるようになった。

 

さくらのおかげだな。

 

この頃のさくらははまだおしゃべりができなかったので

「おーい!」と言いながら近づいて行ったり、

拾った石を「いーし!」と見せたりするだけだったけど

 

それを

 

「さくらはすごいなー。私にはできないなー。

そうかああやって人と仲良くなるのか。なるほどなー。」

 

という羨望のまなざしで見ている妙な親を

みんな暖かく見守ってくれていたのかもしれない。

 

なんせ毎日いたからね。遊歩道に。

 

 

 

 

積極奇異型・孤立型・受動型

 

アスペルガー症候群の人を

 

「積極奇異型・孤立型・受動型」

 

という3つのタイプに分けたりする。

 

健常児にも性格があるように、アスペルガーでも性格はある。

脳の特性はあっても、受けとった後の行動が違うのだ。

 

さくらは積極奇異型と孤立型のミックス。

この2つは相反するようだけどなぜか混ざり合っている。

ただし受動型はいっさい見受けられない。

 

*この3つのタイプは固定されいるわけではなく、

成長と共に変わることも多々あります。

 

 

積極奇異型の特徴

 

・人見知りをせずどんどん他人に近づいて行く。

・聞かれてもないのにいろんなことを話す。

・初めてあった人にも馴れ馴れしく接する。

・知らない人にも平気でついて行く。

・場にそぐわないことを一方的に話し続ける。

・相手の反応によって態度は変わらない。

・人との距離が異様に近い

 

 

 

孤立型

 

・コミュニケーションが取りづらく、目線を合わせにくい。

・話しかけても無反応のことが多いが、用事があれば話しかけに来る。

・自分の世界がしっかりあり、そこへの人の介入を嫌がる。

・ひとりで遊ぶことを好み、友達と一緒に遊ぼうとしない。

・周りにだれもいないかのように行動する。

 

 

 

受動型の特徴 

 

・誘われたらするが、自分から積極的には動かない。

・したい、したくないの自己表現ができにくい。

・自己主張があまりないので、育てやすいと感じる。

・流されやすく、言われるままに行動する。

・ストレスをためやすく、発散もしにくい。

・障害があると気付きにくい。

 

 

 

 

さくらは公園では積極奇異型っぽかったけど、

家では孤立型だった。

 

小さい頃は物怖じせず誰にでも話しかけていたのに

どこでどうなったのか、小学校高学年くらいになると、

自分から友達を遊びに誘うのにも勇気が必要になった。

 

「今日は遊べない」と言われたらどうしよう。というよりは

友達に話しかける自分ってキャーーー!みたいな感じだそうだ。

恥ずかしいとはまた違って、行動そのものがキャーー!

 

って分かりませんよその説明。

 

でも中学生になってそれも徐々に克服しつつあるので

やっぱりさくらはいろいろ混ざってるなという印象。

 

人の性格を3つに分ける方がおかしいんだ。

 

 

 

ちなみに私は小さい頃は周りが見えなかったこともあって積極奇異型。

幼稚園頃から人と違うと恥ずかしいという思いから受動型。

 

今はいろいろいい感じに混ざってる。

 




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真夏は気にならなかったけど

秋になって少し外で過ごしやすくなってから

 

 

蚊!蚊!蚊!

 

 

遊歩道で遊んでいるだけで

虫よけをしてもあちこち蚊にかまれる。

 

あっという間に見るも無残な足に!

 

かゆいのでそれをぼりぼり掻いていると

傷になってしまう。

 

そしてできる無数のかさぶた。

 

 

さくらはこのかさぶたがどうにも気になるらしくて

コリコリと爪で引っ掻いては取ってしまう。

 

もちろん血だらけ。

 

やめなさいって。

かゆいの通り越して痛いでしょう。

お薬塗ろうな。もう触らないよ。

 

と言ってもコリコリ。

 

 

そしてそのままの足であちこち行くから

座布団とか布団とかに血がついてしまう。

 

やーめーてー

 

ばんそうこうはまだ剥がして食べそうで怖いし、

長ズボンを履かせてもめくってコリコリするし、

 

見ているとかゆくて掻いているというよりは

やっぱりかさぶたが気になっている感じ。

 

でもそれ、傷を治すためのものだよ。

せっかく血が止まってるんだから剥がさないよ。

痛い痛いだよ。

 

 

と言っても聞かないよねー

 

 

そうやってさくらがコリコリしているのを

見つけるたびに注意していたら

こそこそと隠れてコリコリするようになってしまった。

 

どうやってもやりたいのね!?

 

やっぱり傷が治りかけててかゆいのかな。

虫刺されの薬きいてない?

 

 

かゆいの?って聞いたら「うん」って言う。

でも痛いしょ?って聞いたら「うん」って言う。

じゃぁやめよ?って言ったら「いにゃ」って言う。

 

 

んもー

 

 

そこまでやりたいんなら仕方ない。

まぁ痛かったら止めるだろうし。と

ほっといてたら、

 

コタツの向こうから

 

「あたたた いたた いた」という声が。

 

何やってんの?とのぞくと、

いたいた言いながらかさぶたをコリコリ

 

痛いんならやめなさいって!

 

 

 

 

これ以上蚊の餌食にされるのは嫌なので

次の日からお散歩に行くときは

まず足に虫除けをしっかり塗りたくる。

 

傷の上から塗ってしみないのかな?と思うんだけど

さくらは平気そうな顔。

 

痛みに鈍感なんだろうか?

それともしみないのかな?

 

 

さらに長ズボンと長い靴下を履かせて

服の上からもしっかり虫よけをする。

 

これで大丈夫だろう!

 

暑いだろうけど我慢して。

 

 

 

そして腕や顔にもたびたび虫よけを塗る。

それでもたかってくる。

 

秋ってどうしてこんなに蚊が多いのー!

 

 


 

 

気をそらそうとしてもこりこりし続けるさくら

 

*音声は消してあります




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スーパーにある子供用のカート。

 

いろんなキャラクターでごてごてしていて

重くて小回りが利かなくて非常に押しにくいあれ。

キャラカートと言うんだろうか。

 

私だけだと絶対に乗せないのに

義母さん組(義母さん、義母さんの妹)が

 

「こんなん今だけやん乗せれるの!

そうやそうやかわいそうに。乗せたりーな!」

 

「な~さくらちゃんこれ乗りたいやんな~?」

 

と嬉々として乗せて買い物スタート。

 

 

カートは古くてベルトもちぎれているし、

ドアをロックできるわけでもないので

さくらが降りようと思えばすぐ降りてしまう。

 

どうせすぐ飽きて走って行ってしまうだろうな。

そうなったら私がつかまえて抱っこだな。

 

 

と思いながら見ていると

予想に反してずーーっと笑顔で乗り続けている。

 

 

店内を回り、買い物も済み

最後にアイスクリームを食べてる時も

中から「ちょーだい」のポーズをするだけで

降りてこようとはしなかった。

 

 

これ考えた人すごいな。

子供の心わしづかみ?

すごくゆっくり買い物できるし!

 

見た目はあれだし押すのは重いし方向転換も難しいけど

なかなかどうして優れもの。

 

こんなことならもっと早くに乗せればよかった。

次から私だけの時でも乗せてみようかな。

 

なんて好印象を持ったこのカートだったのだが

最後の最後に落とし穴があった。

 

 

降りないのだ!

 

 

帰るよって言っても降りない。

は?何言ってんの?って顔して絶対に降りない。

 

 

はい。帰るよ? 「いにゃ!」(とうとうイヤを覚えてしまった)

はい。降りて。 「いーにゃっ!」

さぁ行こうか。 「にゃ!」

 

がっしりしがみついております。

 

 

ああ、もうダメだ。

 

義母さん組はあの手この手でなだめようとしてるけど

さくらは何をどう言われようとも降りない。

 

絶対に降りない。

 

ほんならもうちょっとだけやで。

と店内をぐるぐる歩いたり、

お菓子買ったるからと交渉したりしてたけど

さくらにそんなことは通用しない。

 

15分くらい経ったかな。

義母さん組の堪忍袋も限界のようだったので

 

 

ここはひとつ私に任せなさい。

 

 

と交代した。

 

 

どうするかって、

首根っこをひっつかんで強引に引っ張り出すだけ。

 

このときのコツは「力強く毅然とした態度で一気に」だ。

 

おいで?とか、ほら降りよう?なんてやさしさはいらない。

痛くないように配慮して。なんて力加減もいらない。

「降りるよ!」と声をかけて一気に引きずり出す。

 

1歳児の力もなかなか侮れないけど、

本気を出した大人が負けるわけがない。

 

 

さくらにも何が起こったか分からないうちに

ぱっと抱っこしてさっと違う方向に顔を向ける。

 

そしてまったく別のものに一気に近づいて

「ほらこれなーんだ!」でカートの事は空の彼方。

 

娘は目の前のものにすぐに心を奪われるので今はこの手が通用するけど、

やっぱり今だけだろうなと安易に予想もつく。

 

 

ただしこれは私の両手があいていて、

その場から一気に離れられる条件付き。

 

私とさくらだけで買い物をしている時は

絶対にできないということだ。

 

 

でもこれでカートを覚えたらからうるさいだろうな。

しばらくはキャラカートがないスーパーに行かねば。

 




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毎日散歩をしにいく遊歩道は

一般道路より一段高くつくられているので

出入り口には階段が数段ある。

 

中にはスロープとセットになっている広い出入口もあって

車椅子や自転車も中に入れるようになっている。

 

この「スロープと階段のセット」がさくらに衝撃を与えたらしい。

 

 

遊歩道からスロープを駆けおりる。

たったかた

 

階段をよいしょよいしょとのぼる。

 

そのまま階段をよいしょよいしょとおりる。

 

スロープを駆けのぼってまたおりてくる。

 

またスロープを駆けのぼったかと思ったら

今度は階段をおりてくる。

 

 

特に規則性はないらしいけど

スロープと階段ののぼりおりを延々と延々と繰り返す。

 

つかまったもよう。

もう離れません。

何かにとりつかれてるみたいです。

 

 

でも、階段を下りたとこは当然普通の道路なので

かなりのスピードでスロープを駆け降りてきて

そのまま外に出ると車にひかれてしまう。

 

スロープと階段だけに集中してくれているなら

その辺によっこら座って見守ればいいんだけど

さくらはいつ何時飛び出すか分からないので

 

階段をおりてくるときは階段の下へ。

スロープをおりてくるときはスロープの下へ

反復横跳びさながら私も忙しい。

 

しかもフェイントまでかけてくる。

 

 

階段を上がって遊歩道へ見えなくなったかと思ったら

勢いよく走っておりてきたりするので、

俊敏性も必要。

 

そう思って待っていると本当に遊歩道を歩いていて

気が付いたらえらい遠くまで行ってしまっていたり。

 

他にも出入り口はあるのでそこまで一人で行って

勢いよく外に飛び出したらと思うと気が気ではない。

 

 

まって!さくら!一人で行かないで!

階段はもういいの?そっちに行くの?

 

と走って追いつくと

くるっと向きを変えてさっきのスロープまで戻ったりする。

 

そうこうしてると階段で転んで足を擦りむいて血が出たり、

下段に落ちてる石を拾おうとして頭から落ちてタンコブ作ったり。
それでも泣かずに笑顔で立ち上がり遊び続ける。

 

強いのか。

にぶいのか。

 

 

そろそろお母さん疲れたんだけど。

そろそろおうち帰ろうよ。

そろそろいいんじゃなかろうか?

 

まだするの?

 

 

この階段とスロープ。

楽しく付き合えるのは30分くらいかな。

 

さすがの私も飽きてくる。

違う遊びしようよって気分になる。

 

 

遊ぶ時間はだいたい午前の1時間~2時間のみ。

この頃になると午前中だけで私の精神力が終わって

午後は家でゆっくりすることが増えていた。

 

 

「外に出ないよ!こっちだよ!ストップ!」

 

って声掛けだけで止まる子って

どうやってしつけてるんだろう?

 

ものすごく怒鳴ったり、叩いたりしてるんだろうなきっと。

そうでないとあんなにぴっと言うこと聞かないよね。

 

と、この時は本気で思っていた。

 

 

健常の子ってお母さんの本気の声を聞き分けて

身の危険を感じ取る能力があるだなんて。

 

普通の子を持つお母さんってなんて楽なの!!

 

と後で知ってびっくりした。

 

 

 

さくらが私の声だけで止まるようになったのは・・・

 

なったのは・・・

 

小学校上がるくらいになってからだったかな。

いや、もっと後かも。

 




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近所のガレージに「ロッキー」という名前の犬がいる。

 

公園に行くには必ずロッキーの前を通るので

犬好きのさくらはそれをとても楽しみにしているのだ。

 

「れおん」(我が家のゴールデン)と発音できないのに

「ろっちー」と言えるほどに。

 

でもロッキーがいるのはガレージの奥の方。

 

いつもお腹を上に向けてごーごー寝ているので

通りすがりに

 

「ろっちーねんね。ばっばー!」

 

と手を振るだけというのが日課。

 

 

時々私が「ロッキー寝てんの~?」と触りに行く時に

さくらもついてきてわしわし撫でていたくらい。

 

 

しかし今日のロッキーはしっかり起きていて

しっぽまで振っているではないですか。

 

これをさくらが見逃す訳がない。

 

私の手をぶんっと振りほどいて

ひとりでさっさとガレージに入ってしまった。

 

ロッキーは飛びつく癖があるので

転がされるかな?と思ったんだけど、

 

さくらはまず離れたところでしゃがんで様子をうかがった。

ロッキーも伏せてじっとしている。

 

お?

 

レオンにするように突進して行って

いきなりわしわし触ると思っていたのに、ちょっと意外な行動。

 

ロッキーの真ん前ではなく、ちょっと横の方で

自分の体も横を向けて座っているさくら。

 

目線はロッキーではなく自分の足元。

 

少したつと、そのままずいっと横移動して

ロッキーにちょっとだけ近づく。

 

そしてまた様子をうかがう。

 

ロッキーもいつもなら「わーいわーい!」と

びょんびょん跳びながら喜ぶのに

今日は伏せをしたまま自分の手をくんくんしたり、

時々チラっとさくらを見たり、私を見たり。

 

でも笑顔でしっぽは振っている。

 

 

この2人何やってるんだろ?

 

 

そうやって時間をかけてずいずいとロッキーに近づいたさくらは

まず自分の手をロッキーの口元に近づけた。

 

ロッキーはくんくん。ぺろ

 

それからようやくいつものようにロッキーを触り始めた。

 

 

確かにまったく知らない犬相手だと正しい触り方だけど

ロッキーは今までに何度も触ったことがあるのに。

 

私一人で触りに行くんだ!という意気込みだろうか。

 

それより、触り方や近づき方を教えてないのに

正しい方法ができるって、これって本能なのかな。

 

さくらは野生の本能で生きているんだろうか。

 

 

いや、野生の世界って親からどんどん離れたら

即、死を意味するのでは?

 

 

よく分からないけど、犬の触り方は持って生まれてきたらしい。

 

あんまり必要ない気もするけど。

 

 

 

 

知らない犬の触り方
  • 目線を犬から少しそらす
  • 優しい声で話しかける
  • 体を横向きにして、しゃがんで少しずつ近づく
  • 犬の様子を良く見て、嫌がるそぶりがないか確かめる
  • 手の甲を差し出して匂ってもらう
  • そのまま手の甲であごなどを触る
  • 大丈夫そうなら手の平でなでる
  • 動きはゆっくり

 

ちなみにうちのレオンは

大きな声で「かーわいーー!おっきーー!」と叫びながら

覆いかぶさるように走って近づいて

いきなりわっしょわっしょあちこちを触りまくっても平気です。

しっぽを持っても嫌がりません。

 

というか喜んでます。

 

犬によってさまざまですね。

 

なので余計にさくらが犬の触り方を知っていたのにびっくり。

どう考えても本能としか思えない。

 

 

 

*音声は消してあります

 

これはさくらが1歳2ヶ月のころ。おばあちゃん家で。

レオンがおいかけてきてくれるのがうれしくてドックフードを一粒持って

「あげる~あげな~い」を繰り返しているところ。

 

知らない犬の触り方を知ってるとは思えないからかいっぷり。

いとこのお姉ちゃんがなんとかあげさせようとするけど

これがなかなか。




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ほぼ毎日1回はトトロを見て

そのおかげでトトロに出てくる言葉がどんどん増えてるさくら。

 

「りすー!」とか

「とったー!」とか

「こわーい」とか

 

でも多分意味は分かってない。

 

そんな時、ザーザーの雨が降っていたので

久しぶりに抱っこ紐でお買いもの。

 

抱っこ紐には「12ヶ月まで」と書いてあったけど

「11.5kgまで」という体重制限にはまだ余裕があるので

(さくらは現在9kg)よいしょっと抱いてみる。

 

お。まだまだいけそう?

 

と思ったら足がでろーんとぶら下がっている。

体は抱っこ紐にすっぽりおさまってるのに

その横から長い足がぷらぷらと。

 

・・・まぁいいか。

 

さくらは最初普通にご機嫌だったのが

外に出て赤い傘をさしたとたんこれでもかってくらい上機嫌になった。

 

「うきゃー♪」

 

どうやら傘がものすごく気に入ったらしい。

 

よかったねー。

あめあめいっぱいだから、傘さして行こうね~。

 

そして何事もなく帰宅。

 

 

しかし事件はそのあと起きた。

 

 

買い物から帰って昼寝をしていたさくらが

むっくり起き上がって何やらしきりに訴えてくる。

 

でも何を言ってるのかさっぱりだったので

適当にあしらっていたのがまずかった。

 

要求が文句に変わり、更には絶叫になり

最後には大号泣と化してしまったのだ。

 

 

わーなんだなんだ

 

 

こうなってしまったらもう手がつけられない。

話を聞くにも本人は泣くのに精一杯で息も絶え絶え。

 

ひたすら抱っこ抱っこぽんぽん。

 

よしよしお母さんがお話聞かなかったね。

ごめんごめん。ちゃんと聞こうね。

 

 

少し気分がおさまった頃を見計らって

何がしたかったのかを聞き出す。

 

こういう時も「うん」と言いそうな質問を選ぶんだけど

これがなかなか難しい。

真意を探すときはどうしても「ちがう」という答えが多くなる。

 

抱っこをしててもいい?「うん」

 

どっちに行けばいい?「っち!」

 

さくらも不機嫌な時は適当に指をさすので

「っち!」にひたすら従って根気強く探す。

 

これは修行だ。

何の修行か知らないけど、私に課せられたミッションなのだ!

 

とゲーム感覚で答えを導き出す。

 

こっち? 喉乾いたの? ジュース? お茶?

お菓子? TV見るの? トトロ? 音楽聞くの?

こっち? お外? お外行きたいの?

え? 違うの? これ? 傘? 傘なの?

 

どうやら傘が欲しかったらしい。

一度さくらが引っ張り出してからは

手の届かないところに置いてあったからな。

 

久しぶりに傘で遊びたかったのか。

でも危ないからな~。

ちょっとだけだよ。はいどうぞ。

 

と渡そうとすると、手で押し返された。

 

え?

 

するとさくらは両手を広げるポーズをする。

ああ。広げろってことね。

 

そして「ん!」と片手を空に突き上げる。

 

え?傘さすの?

 

傘を広げるのに抱っこしていたさくらをおろすと

両手を広げて私にキーキー!言い始めた。

 

抱っこはしてないといけないのね?

分かったからちょっと待って。

 

はい。抱っこして傘さしたよ。

 

 

そうするとやっとさくらに笑顔が、

 

ああそうか。

買い物の時、傘さしたのが楽しかったのね。

 

「っち!」

 

そして外に出ろと言う。

 

 

・・・・

 

 

いやあのね? 雨もう止んでるのよ。

またあめあめ降って来たら傘さしてお散歩行こうね。

ほら見てごらん。青いお空が見えてるよ。

あめあめ降った時に使うのこれ。

 

と言い聞かせてみても

「っち!」のオンパレード。

 

 

そうだ。ここはトトロに助けてもらおう!

そのままの体制でトトロをつけて早送り。

 

その時気が付いた。

 

これはトトロの中に出てくる場面だ。
サツキがメイをおんぶしつつ赤い傘をさしているあのシーン。
バス停でトトロと並んで立つあのシーン。

 

さくらはその場面が来ると
これこれっ!と言わんばかりに指を刺して訴えてきた。

 

あーこれだったのね。
確かに赤い傘だわ。

そうかそうか。

なるほど!

 

そしてそのシーンを見ながら

 

ほら。あめあめザーザーの時に傘さすの。

トトロは雨降ってるでしょう?

 

でもこっちのお外見て?雨ないでしょ?

だから今は傘ないの。

 

と説明すると、

なんとか外に出るのは諦めてくれた様子。

 

でも部屋の中でさくらを抱っこしたまま

傘をさしてる間抜けな姿は変わらず。

 

しかもその体制でトトロを見ている。

 

 

あの・・・いつまで続けるんですかこれ。

 




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もう大丈夫だろう。

 

と封印していたクレヨンとお絵かき帳を出してみた。

 

絶対に口に入れるので、このクレヨンは

「なめても安心」と書いてあったみつろうクレヨン。

 

なめても安心だからね。

食べたら安心じゃないってことだよ。

 

いい?食べないよ?かきかきするものだからね。

お口に入れないよ?

食べたらすぐしまうからね。

 

と言い聞かせながら。

 

 

ほら、こうやって紙にかきかきすると色がつくんだよ。

使ったら元に戻して、違う色を取って

同じようにかきかきしたら、別の色なんだよ。

かきかきしてみる?

 

とやってみせると

1回で目がキランと輝いた。

 

そして次々出すことなく

1本ずつ丁寧に、上手につかう。

 

 

うまいうまいさくら。

上手だね~!

 

 

この時からさくらは

 

「かきかき!」

 

と言ってクレヨンとお絵かき帳を要求して

(普段は手の届かないところに置いてある)

いろんな色をつかって線を引いて楽しんでいた。

 

何枚も何枚も何枚も何枚も。

 

 

ここがやっぱり健常の子と違うところだと

今になれば分かるけど、この時は気付かなかった。

 

さくらは一度にお絵かき帳を1冊使ってしまうのだ。

 

しゃかしゃか線を何本か引いたら

ぺらっとめくって次のページへ。

 

そしてまた同じような線を何本か引いたら

ぺらっとめくって次のページへ。

 

お絵かき帳が終わるまでずっと。

 

 

途中でやめてもいいんだよ?

もうおしまいにしようか。

 

と声をかけてもイヤだと言う。

 

1冊終わるとそれ以上は要求してこないので

「1冊全部描く決まり」を作ってしまったのかもしれない。

 

ただ、1枚ずつ渡しても納得いくまでは次々に要求してくるので

結局一度にたくさん書くのは変わらず。

 

そしてさくらの線画帳が完成。

 

最初は「さくらが描いた絵だからとっておこう」

なんて思っていたけど、

どんどん量産されるお絵かき帳は

いつしかそのままゴミ箱へ放り込まれるようになった。

 

そしてお絵かき帳は文房具の卸をしている

大きな倉庫のようなお店で大量に買うように。

 

山のようなお絵かき帳~

 

おかしいと気付こうよ私。

 

 

写真のみつろうクレヨンは伸びがいまいち良くなくて

すぐに普通のクレヨンや、ペンを使うようになった。

 

書くものだと認識すれば食べないらしい。

 

同じようにお絵かき帳の紙も食べなくなった。

 

 

やっとだよ。長かったなぁ・・

 




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毎日遊歩道を歩いていると

布製のやわらかい靴はすぐに破れてしまう。

 

そこでちょっとしっかりした靴を買うことにしたんだけど

ピッタリだとすぐに履けなくなりそうなので

ワンサイズ大きい靴を買った。

 

これ失敗。

 

 

お店で履かせた時は大丈夫そうだったのに

いざ散歩に連れて出るとカポカポしている。

多分中で指が泳いでる。

 

うーん。

 

でも本人は特に気にしてないようで

いつも通り走り回っている。

 

走れるんだからいいか。

転びそうでもないし。

 

 

 

そして帰りにスーパーに寄ってお買い物。

 

スーパーでは日々のたゆまぬ努力のおかげで

「買い物中はお母さんが絶対に抱っこからおろさない」

と知ったさくらは、私に抱かれることでおとなしくするようになった。

 

そのかわり買うものは数個まで。

 

買うものと経路は事前に頭の中へ叩き込んで、

スーパーの空いている時間を狙って素早く一気に!

 

コツはどんなに暴れても絶対におろさないこと。

買い物ができない時もあったけど、

絶対に絶対に絶対に買い物中は抱っこを徹底した。

 

これ多分、1回でもおろしたら元に戻ると思う。

だから私もどれだけ重くても絶対に抱っこを貫く。

 

買い物をするために!

今日の食事の材料を確保するために!

 

私ってすごい!

 

と自分で自分をたたえながら

キャベツと豚肉をカゴに入れてレジに並んで

さくらをよいしょっと抱きなおそうとして気が付いた。

 

片方の靴がない。

 

え!? さくら、靴は!?

 

きょろきょろ回りを見ても近くには落ちてない。

 

がびーん

 

とりあえず支払いを済ませて

店内をぐるっと探したけど見つからない。

お店の人も「見ときますよ~」と言ってくれるし、

一緒にレジに並んでた人も「見つからないの?」と

声をかけてくれつつ、探してくれる。

 

でも見つからない。

 

あうあう

 

スーパーにはなさそうなので

遊歩道までの道を戻って探す。

 

腕のさくらとキャベツが重たいぜ。

 

ないなぁー 「にゃいにゃー」

ほら探してよー 「くはぁ~」

あくびしてる場合かっ!

 

路駐してある車の下も見ながら

遊歩道までの道をゆっくり戻っていると

 

あ。何か青いものが落ちてる!

遊歩道の入り口!

 

私は目が悪いくせに裸眼なので

かなり近づかないとはっきりしない。

 

てくてくてく

 

やっぱり靴だー!

 

おおー。あったあったあったよー。

ほら靴あったよ!

 

さくらリアクションなし。

ここで脱げたんだから当たり前じゃん?みたいな顔してる。

そらさくらは知ってるわな。

 

あー

さっきここで帽子が脱げたから石段の上に座らせたんだ。

帽子しか見てなかった。あの時だ。

 

スーパーまで歩かせてたら気付いたかもしれないけど

面倒で抱っこしちゃったもんな。

 

はー 何にせよよかったよかった。

 

 

さぁ歩きたまえ。

もう抱っこは重いですよ。

 

靴を履かせて手を繋いで帰っていると

 

*これも「遊歩道や公園以外では絶対に手を離さない」

を徹底した結果、手をつないで歩けるようになった。

手というか、私が持っているのはさくらの手首だけど。

ただし道だけ。スーパーなどのお店では無理。

 

さっきレジで一緒に並んでた人が

「靴あったの!よかったねー!」

と言いながら自転車で通り過ぎていった。

 

ご心配おかけしました。

 

大きめの靴ってこういう事があるんだな。

気をつけなくては。

 

じゃなくて、ぴったりの靴を買おうってことだな。

 




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さくらはいろんなものを指さして

 

「んちゃぁ?」 (これは何?)

「ん?」 (もっかい言って?)

 

としつこくしつこくしつこく聞いてくるようになった。

 

これが始まると終わりがない。

延々と延々と、本当に延々と聞いてくる。

 

 

夕飯の支度をしようと冷蔵庫から野菜を出すと

 

「んちゃぁ?」

 

にんじん

 

「ん?」

 

にんじん

 

「ん?」

 

にんじん

 

「んちゃぁ?」

 

だいこん

 

「ん?」

 

だいこん

 

「ん?」

 

だいこん

 

 

戸棚から調理度具を出すと

 

「んちゃぁ?」

 

おなべ

 

「ん?」

 

おなべ

 

「ん?」

 

おなべ

 

「ん?」

 

おなべ

 

「ん?」

 

ゲシュタルト崩壊するわ!

 

 

ゲシュタルト崩壊とは

「あ」を何回も何回も何回も書いているうちに

「あってこんな字だったっけ?」と分からなくなる現象。

同じ言葉を何度も言ってるうちになることもある。

 

 

これはさすがの私もイラっとする。

 

言葉を覚えようとしているんだから

覚えるまでとことん付き合うべきなのは分かっているけど

それでもちょっとこれはきつい。

 

そこで私が取った回避方法は

 

「私が常にずっとしゃべってる」こと。

 

 

はーい。人参さん出ましたー。これにんじんって言うんだよ。

人参さんは熱いお風呂にじーっと我慢してつかってたから

こんなにまっかっかになっちゃったんだよ。

 

次は大根さんでーす。白いねー。

大根さんはお風呂にいっぱいつかったから白いんだよ。

 

ゴボウさんもあればよかったけど今日はないね。

 

はいじゃぁ今からたまごスープ作りますよ。

ダイコンさんを切りましょう。

とんとんとん

 

この切り方短冊切りって言うんだよ。

短冊って言うのはね、細長い紙でお願いごとを書いたりするの。

7月7日の七夕には短冊を笹に飾るんだよ。

 

そういえば七夕過ぎちゃったけど何もしなかったね。

来年は笹を買って飾ってみようか。

 

次は人参さんも切りますね~。

同じように短冊切りにしますよ~。

 

でも実はこの人参さんと大根さんって仲が悪いんだよ。

人参さんの酵素が大根さんのビタミンを壊しちゃうの。

でも今日は茹でちゃうから大丈夫で~す。

 

ビタミンCは茹でたら壊れちゃうからね。

でも代わりに甘みが増えるんだよ。

 

おいしいスープ作ろうね~。

 

 

さくらはこういう話し方だと音楽のようにしか聞こえないのか

しばらくは変な顔をして近くにいるけど

そのうち飽きて違うことをし始める。

 

ほっ

 

 

しかしこういう攻防戦を繰り広げるほど

何度も何度も何度も聞いてくるなら

そのものの名前を憶えてもよさそうなのに、

 

さくらは「自分で勝手に名前を決める」ことが多かった。

それは中学生になった今でも多い。

 

 

例えばマグ。

 

お茶を飲む時に使うマグを「まぐまぐ」

といくら教えても絶対に覚えず、

 

「洗うからまぐまぐ持ってきて~」

 

と言ってもまったく通じない。

 

「これだよ」と指をさしても不思議そうな顔をするので

手に持って「これがまぐまぐ」「まぐまぐだよ」

と何度も言って聞かせるんだけど、

何日続けてもさくらはまったく覚えなかった。

 

覚えないというよりは

「違うこれの名前はそんなんじゃない!」

と思っていたんだろうな。

 

 

何の気なしに言った「おちゃ持ってきて」で

マグを持ってきたときにそれに気が付いた。

 

さくらにとってこれは「おちゃ」だったんだ!

 

お茶しか入れたことなかったっけ。

いや、一番最初に「おちゃだよ」と言ったかもしれない。

 

 

一度入れば変更不可。

ああなんて自閉症っぽいんでしょう。

 

 

それから、空のマグを見せて「これがまぐまぐ」

こっちが「おちゃ」今からお茶をマグに入れますよ。

はい。おちゃが入ったまぐまぐ。

 

とかやってみたけど、ええからお茶くれや!

みたいになったので1回しかしなかった。

(もうちょっと続ければよかったかも)

 

 

 

 

覚えやすい名前を勝手につける

さくらはLD(学習障害)もあわせ持っているのか

これが普通の自閉症の脳の使い方なのか分からないんだけど、

 

書く、読む、計算するといったことは人並みにできても

ものを記憶する方法がかなり独特。

 

同じものを見ても同じようには見えてないので

私には想像することもできないんだけど、

(私は娘ほど自閉度が高くないので、まだ普通の範囲だと思う)

名前とものを結びつけるときに特殊な動きが必要で

それがしっくりこないとどうしても覚えられないらしい。

 

そのため、正式な名前ではなく、

自分で勝手につけた名詞を使うことが多い。

 

 

例えば糸ようじ。

 

初めて使った時に、

キっと入って、ポンっと抜けた感覚があったんだろう。

それから糸ようじはずっと「キッポン」

 

小さいうちならまだしも、大きくなってからも

「糸ようじ取って」では「は?どれ?何?」と聞き返される。

 

 

例えばゲームの中に出てくるアイテム。

 

スーパーマリオが空を飛べるようになる

プロペラきのこというアイテムは

 

「ぶぶーん」

 

友達と一緒にゲームをしていて

「ぶぶーん取ろうよ!」と娘が言っても

「は?ぶぶーんって何?」と通じない。

 

そう言われてさくらが「プロペラきのこ」と言うようになるかと言うと

友達の方が「ぶぶーん」って言うようになるという不思議な現象がおきる。

 

中学生が「ぶぶーんちょうだい!」「あ!それ俺のぶぶーん!」

とか言ってるのを聞くと笑えて仕方がない。

 

 

そんなふうに、一度入ってしまった単語はほぼ変更不可なので

周りが慣れるしかないんだろうな。

 

でも実際友達の方が慣れてしまうからおもしろい。

健常の脳って柔軟にできてるんだな。

 




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あおいです
私と娘さくら(2003年生まれ)は
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