カテゴリー分け

 

ブログのカテゴリー分けを

 

・睡眠障害

・なんでも口に入れる

・こだわり

・一対一対応

・感覚過敏

・真似をしない

・好き嫌い

・多動

 

など、さくらの特徴を元に分けようとしたのですが

日記が増えるにつれてその数が膨大になり、

またどこに分類すればいいのかも分からなくなってきたので

 

あっさり年齢順にまとめることにしました。

 

カテゴリー分け早くもあきらめる・・・

 

でも、あったら便利かな。

と思うものをちらほらプラスして行きます。

 

特定のキーワードについて調べたい場合は、

右上にある検索欄に言葉を書き込んで検索ボタンを押すと

このブログ内での検索結果が出てきます。

 

が。

 

例えば「ひも」と検索しても出てこないのに

「ヒモ」で検索すると出てくるという

一対一対応しかしてくれないようです。

 

「あったはずなのに!」と思うワードは

ひらがな、カタカナ、漢字といろいろ試してみましょう。

(私への覚え書き)

 

 

これからも「アスペルガーの娘と」をよろしくお願いします。

 

このタイトルもいぶきが登場する時にはどうしよう・・・

まぁいいか。原点はさくらだし。




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引き出しを開けるところをさくらに見られてしまった。

「あ!」と思ったけどもう遅かった。

 

さくらの目がキラーン☆

 

そこからはもう怒ろうが怒鳴ろうが

お願いしようが止まらない。

 

さくらが触ると危ない細々したものがわんさか入ってるので

宝物を見つけたような感じなんだろう。

 

私の監視下で好きなだけ触らせて

もう飽きただろう頃を見計らって片づけても

ちょっと目を離すともう開けている。

 

いろんなグッズも考えたけど

今すぐどうにかしたかったので

 

引き出しの取ってを外した。

 

これでさくらには絶対に開けられない。

ちなみに私も夫も開けるのには一苦労。

 

この引き出しはさくらが随分大きくなるまでこのままだった。

なんて使いにくい引き出し。

 

 

 

 

 

それからドアノブ。

 

これもドアをあけるところを見てしまうと

はいはい私にもやらせなさいとばかりにやってくる。

 

そしてドアノブにとうとう手が届くようになってしまった。

 

小さい体でよいちょっと背伸びをして

ドアノブに手をかけてうんちょうんちょと引っ張る姿は

とってもとってもかわいらしいのだが。

 

困るんですよやっぱり。

 

特に洗面所に続くドアは開けられたくない。

トイレもしかり。

 

洗剤をぶちまけて口に入れるとか

トイレの水で遊ぶとか

考えただけでも恐ろしい。

 

 

ドアも引き出しと同じように取っ手を外してみよう!

とドライバーを持ってきてすぽっと取ってみたんだけど

 

・・・・

 

これ開かなくなるんじゃない?

閉めちゃったら終わりな気がする。

 

うーん。どうしよう。

 

ともう一度取っ手を元に戻そうとしていて

ピンとひらめいた。

 

ドアノブを縦向きにしよう!

 

試しに縦向きに取っ手をひっつけてみると

横に倒すようにすれば普通に開けられることが分かった。

 

私、天才ちゃう!?

 

 

縦にするとさくらの身長では届かないし、

もし届いても横に動かすという難しい動作が入るので

数ヶ月はこれでしのげるはず。

 

これでさくらは洗面所とトイレには入れなくなった。

 

よしよし。

 

 

 

*追記

 

この引き出しをどうやってあけるのですか?

という質問があったので解説します。

 

これは「ウッドラックシステム」という

自分でパーツを買ってきて好きに組み立てられるラックなので

横からは引き出しを直接触れる作りになっています。

 

 

こんな感じ。

 

なので取っ手のない引き出しを開けるには

横をぐっと持って前に少し滑らせて(レールがないので重い)

ちょっと隙間ができたらそこに指を入れて引っ張る。

 

という方法で開けていました。

 

夫からは最初「どうにかならんのか」とブーイングを受けましたが、

人間ずっと使ってると慣れてくるもので、

そのうちこの開けにくい引き出しが普通になっていきました。

 




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ホットプレートをがしっと掴んで火傷をしたさくら。

その日から消毒に通う日々が続いた。

 

この時私はまだ自転車を持っていなかったので

片道20分の道をベビーカーを押してとことこ歩いて通っていた。

 

不思議なことに、病院の行き帰りと

診察の時のさくらは本当におとなしかった。

 

 

でも待合にいる時はいつものさくら。

 

奇声を発する訳でもなく(笑い声はたまに)

人のものを触る訳でもなく(触りそうで触らない)

椅子に座っている人の前にいちいち立ってにこっとして

(微笑みかけてくれる人、無視する人、話し掛けてくれる人様々)

受付のお姉さん方に愛想を振りまきながら

長い廊下をちょこまか歩き回っている。

 

これはほっといていいんだろうか。

それとも病院ではじっと座っとくものだと教えるべきなんだろうか。

でも捕まえるとジタバタしてそれこそうるさいだろうし

人に迷惑をかけたら注意・・・

いやうろちょろするだけで迷惑っちゃ迷惑・・・

 

どこまで良くて、どこから良くないのかが分からない。

 

うーん

 

といつもどうしようか悩みながら時間が過ぎる。

 

 

診察室に入るとさくらはぴたっとおとなしくなる。

私の膝に座ると自ら手を出し、

先生が「はい手を開いて~」と言うとパーにして

そのままじーっとしている。

 

「ほんまにいい子やね。賢いね。

ガーゼ取ろうとしないんだね。えらいえらい!」

 

と毎日言われていた。

私もびっくりですよ。

 

 

「このままばい菌が入らなければ跡が残らず治ります。

でも指を使うなと言っても無理でしょう?

ちょっと舐めたりしゃぶったりするでしょう?

このくらいのお子さんに気をつけろというのが無理なんです。

 

だから少し跡が残ると思ってもらった方がいいですね。

でもなるべく使わないように、汚さないようにして下さい。

完全に治るまで3ヶ月以上はかかります。

 

でもばい菌が入るともっとですよ。

皮膚移植が必要な段階まで酷くなることもあるんです。

今はまだそうなる可能性があるんです。

火傷は油断しないでくださいね。」

 

と、始めのうちは私に話しかけていた先生も

回数を重ねるごとに

 

「これまだ赤くなってるでしょう。だから気を付けてね。

こう指を曲げたり、何かをつかんだりはしないでね。」

 

とさくらに直接言っていたりして、

さくらもこくんとうなづいていたりして

ちょっと見ていて面白かった。

 

 

分かってるんだろうか。

 

 

そうやって2週間も病院に通うと新しい皮ができてきた。

 

「うわ。すごい良くなってますよ。

ほらもう全部新しい皮が出来てるし。

んー引きつれもなさそうだし。皮膚強いですね。」

 

おお。よかったよかった。

そうか皮膚強いのか娘。

 

「もう通院は必要ないですね。

でもまだ皮膚が弱いので傷がつきやすいんですよ。

だからなるべく物を触ったりしないようにしてください。」

 

じゃぁしばらく包帯はしといた方がいいんですか?

それとも空気に触れさせた方がいいんでしょうか。

家で出来る事はありますか?消毒とか必要ですか?

お風呂はどうしましょう。

 

「その辺はお任せします。」

 

 

・・・・

 

 

任せられても困るんですけど! ←具体的な指示がないと不安

 

「新しい皮膚に傷がつかなければ包帯は必要ないんですけどね。

何にでも触るようならしといた方が安全ですし。

お風呂もふやけた所をゴシゴシすれば皮がめくれちゃいますけど。

さささっと洗う程度なら大丈夫でしょう。

消毒は必要ないですけど、あんまり汚れるようならした方が安心です。」

 

ほう。

 

なるほどお任せだ。

 

そうやってちゃんと説明してもらえるととてもよく分かります。

ありがとうございます。

 

 

「この赤い所が徐々に茶色く硬くなってきます。

それから茶色がしだいに肌色になってきます。

長いこと固い皮膚のままですが、

最後にはちゃんと元通りになりますから。」

 

ほうほう

 

「赤みが引くまで1ヶ月半くらいかかると思います。

それまでは気をつけてあげてください。

それから元通りの皮膚になるまではもう1ヶ月くらいかかります。

もしおかしいようなら様子を見ないで連れてきてくださいね。」

 

はーい

 

新しい皮膚ができて濡らしていいと許可がおりたので

お風呂に入る時にそ~っと包帯を外してみると

 

「くっさ!!めちゃくっさ!

洗わないだけでこんなにくっさくなるんだ!」

 

そ~っと洗おうね。

ふやけたら怖いからお風呂につけないで。

出たらすぐ包帯しとこうね。

 

しばらくはおっかなびっくり。

 

 

 

でもそれから1ヶ月もたたないうちに新しい皮膚がしっかりしてきて、

感染症の危険はほぼなくなった。

 

古い皮膚がべろべろしてるのを引っ張るので

それがなくなるまでは包帯をしていたけど、

病院で言われた通り、時間と共に元通りのきれいな指になった。

 

ほっ

 

 

思い返せば指を曲げない、使わせないというのにどれだけ気を使ったか。

汚すなと言っても半日もすれば包帯は薄汚れてたし

濡らすなと言っても先っちょをがじがじしてたし

それならと靴下をかぶせると、これは気になるらしくて

ぐいーんと無理やり取ろうとするし。

 

お風呂に入る時にはビニールをかぶせて

肘あたりから手首まで幅の広いテープでぐるぐる巻きにして

一滴も水を入れるな!とカラスの行水だった。

 

 

でもそれももう終わった。

曲がったまま指が伸びなくなると言われてたのも。

皮膚が硬くなって跡が残りますと言われてたのも。

 

笑い話にできた!

 

よかった。よかったよかった。

さくらの強い皮膚に感謝。

 




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土曜の夕方、熱々のホットプレートをがしっと掴んで

左手の指が真っ白なってしまったさくら。

 

毎日消毒に通うように言われたので

日曜の朝から総合病院の救急外来へ行く。

 

昨日と先生が違う。

 

「はい、じゃぁみてみましょうね。」

 

さくらはおとなしく自分の手をじーっと見ている。

ガーゼをはがされても泣かない。

 

やっぱり痛くないのかな。

 

昨日調べた「火傷3度は痛みを感じない」が頭を過る。

私は先生の方を向いているさくらの指を覗きこむように見た。

 

昨日は真っ白だった親指以外の全ての指が

白い縁取りをされたような水ぶくれになっている。

 

これってどうなの?

 

「あ~水ぶくれになってますね~

これは絶対に潰さないようにしてくださいね。」

 

潰しちゃダメなんですね!?

 

「中にばい菌が入るとよくないんですよ。

手を使わないように、こう握るようなこともしないでください。」

 

昨日跡が残るかもって言われたんですけど、

どうでしょう!?

 

「え?跡が残るって言われたの?

水ぶくれを潰さなきゃ大丈夫だと思うよ。皮膚強そうだしね。

でもちゃんと毎日消毒には通ってくださいね。」

 

 

水ぶくれを潰さなければ大丈夫なんですね。

分かりました。

 

さくらは私の膝でずっとじっとしている。

痛いのを治してもらえると分かっているんだろうか。

 

自分がされていることをよく見ていて、

嫌がることも、手や体を動かすこともない。

いつものさくらとはまったく違う。

 

「いい子やね~」

 

普段はこんなんじゃないんですけどね。

なんでしょうね。

 

そして昨日よりさらに包帯をぐるぐる巻きにされて、

 

「絶対に汚さないように!濡らさないように!」

 

ときつく注意を受けた。

 

 

そしてその翌日。

この日は月曜日だったので普通の外来で消毒をしてもらう。

 

今日も違う先生。

 

診察されるたびに先生が違うのは

総合病院だから仕方ないのか。

 

 

「何で火傷しました?ホットプレートか。よくあるね。

この水ぶくれは潰しちゃいましょうね。」

 

え!?ちょ! ←情報が違うと大混乱

 

水ぶくれは潰さない方がいいって聞いたんですけど。

そのまま無くなるのを待った方が跡が残らないって。

 

「へ?皮は取っちゃダメだけど水は抜いた方がいいんですよ。

それにこの程度で跡は残りませんよ。誰が言ったのか知らないけど。」

 

え? あ、そうなんですか。

なんか拍子抜け。

 

「でもそれは病院で毎日しっかり消毒をする前提ね。

ばい菌が入ったらどんどん酷くなるから。

そうなったら傷跡が残るような程度まで進行したりして怖いよ。

火傷は本当に怖いの。普通の怪我と違うから。」

 

じゃぁ、だったら、やっぱり水ぶくれは潰さない方がいいのでは?

と思ったけど、先生は淡々と処置を進める。

 

娘の指をひらいてぱんぱんに膨れ上がった水ぶくれを

1つずつ丁寧に針を突き刺して水を抜いてゆく。

その数9個。あぅ。痛々しい・・・

 

娘はこの日も大人しくじーっと見ている。

 

そして丁寧に消毒をしてから

青いジェルを塗ったガーゼをべちょっと貼って

昨日よりも更にぐるんぐるんに包帯を巻かれる。

 

「動かさない方がいいから。手を握るようなこともしないで。

本当は板かなにかで固定したい所だけどね。

嫌がって取ろうとしたら逆効果だし。でも絶対汚しちゃダメ。

それから消毒には毎日必ず来るように。」

 

 

どの先生も一貫して言うのは

 

「汚すな。濡らすな。毎日消毒に通え。」

 

これは絶対ということだ。

よし分かった。

 

 

幸いさくらは包帯を無理やり取ろうとはせず、

先の方を少しがじがじかじるくらいだった。

 

あんなに何でも食べてしまうのに

やっぱり自分に起こったことが分かっているんだろう。

 

さくらは賢い。

 




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さくらがホットプレートをつかんで火傷をしてしまった。

完全に親の不注意。

 

 

土曜日。友達同士で遊びに行く予定にしていた夫が

雨で行けなくなったといって

なぜかうちで鉄板焼きパーティーをする事にした。

 

私は最初反対だった。

 

うちじゃなくて違う人の家でやれないの?

家じゃなくて、外食はダメなの?

 

と難色を示したけど夫も怪訝な顔。

 

もともと夫は友達が多く、

よく家に招いては大人数でわいわい夕飯を食べていたのに

さくらが産まれてからはみんな遠慮していたし、

夫も我慢していたんだろう。

 

さくらも大きくなったしそろそろ友達を呼びたい。

と夫が思うのも無理はない。

 

 

でもさ、じゃぁ、さくらは誰が見てるの?

私が台所に立ったら見れないよ。

ベビーベッドの中に入れといたら大騒ぎするし。

みんな来るってことは危険なものも多いし。

 

 

「大丈夫やって。俺が見といたらええねやろ?」

 

 

ええねやろ?って、そらいいんですけどね。

なぜそこ疑問形?(こういうことにいちいち引っかかる私)

 

夫はさくらのなんでも食べを話でしか知らないし

誤飲して喉に詰まらせたのも見たことがない。

さくらは「危ないからダメ」と言って聞く子じゃないのに。

 

夫にはそれがどういうことなのか多分分かってない。

危機感が私と違い過ぎるのだ。

 

 

でも「夫が見るのは不安」という理由で断るのは

夫は育児をしなくておっけい!

と言ってるようなものだし、それも変よね。

 

と思って、我が家での鉄板焼きを承諾した。

 

 

それから我が家にせっせと材料を運び込んで

野菜を切ったりタンに塩コショウを振ったり

肉にたれをからませたり

コップやお皿を用意したり大忙し。

 

そして会場はリビングのローテーブル。

 

 

そしてやっぱり夫はさくらを見ていない。

 

触るな手を出すなって言っても聞かないんだから!

生肉そんなところにおかないで!

ビールもこぼれるよ!

タバコは外で吸って!!

 

まだホットプレートなんか出したら危ないって!

私の手が空くまで待ってて!

 

もーーー!

 

とキーキー言ってると、夫が「俺が抱いとくから大丈夫や」

とホットプレートの前に座って、ひざにさくらを抱いた。

 

周りには夫の友達がビール片手にもう盛り上がっている。

 

 

・・・不安だ。

 

 

でも私はリビングとキッチンを行ったり来たりしていたし

それをさくらを抱きながらするのは無理だと思って

 

じゃぁ、ちゃんと見といてよ。

 

とお願いした。

 

 

ここ失敗。私の大失敗。

不安なカンに従えばよかった。

 

 

夫はひざにさくらを乗せたまま肉を焼いて食べる。

ビールも飲む。友人と話しもする。

さくらの事をふっと忘れる瞬間が訪れる。

 

そして

 

さくらが鉄板をわしっとつかんでしまった。

 

 

「ぎゃぁぁぁぁぁー!」(泣き声でなく悲鳴)

 

 

やった!

 

 

声しか聞こえなかったけど

私はさくらに何が起こったのかすぐに分かった。

 

急いでリビングに向かうと、

夫が座ったまま笑いながら「アホやなぁ」と言って

さくらの手をさすっていたのが目に入った。

 

声をかける間も惜しく奪い取り

泣き叫ぶさくらを押さえつけて流水で冷やす。

 

冷やしても冷やしても泣き止まない。

 

左手の親指以外の全部の指と手のひらの上の方が真っ白。

これは水ぶくれの手前なのか今から水ぶくれになるのか

それさえ通り越しているのか素人目じゃさっぱりわからない。

 

白い火傷なんて見たことがない!

 

1時間くらい冷やしても泣き続けているので

ビニールに氷を入れて冷やしながら病院へ行く事に。

 

食べてていいよと言ったのに

夫のご友人達はささっと片づけをしてくれて

そそくさと帰ってしまった。

 

ごめんなさいです。

 

 

まず以前の経験を踏まえて救急の小児科に電話すると

火傷は外科に行ってくださいと言われる。

 

そこで一番近い総合病院に電話すると

心配なら連れてきてくださいと言うので行く。

 

ぶっぶー

 

同じ頃、救急車2台が到着。

 

「そっち運んで!」

「うおぉぉぉあがうおおお」

「大丈夫ですよ!わかりますか!」

「うおおお うがああああ」

 

とかものすごいバックミュージックの中で診察。

 

怖いんですけど。

 

「何で火傷しましたー?すぐ冷やしましたー?」

 

目新しいものがあるからか、この時さくらは泣き止んでいて、

先生がさくらの手を開き、白くなったところをピンセットで押しても

さくらはそれをじーっと見ているだけだった。

 

「んー・・・・3度ですね。

これは跡が残るかもしれませんね。」

 

・・・・・え?

 

跡が残る? 跡が残るんですか?

一生? ずっと傷跡が残るんですか?

冷やす他に出来た事はあったんですか?

もう出来る事ないんですか?

 

「皮膚が硬くなったまま戻らない可能性がありますね。

熱い鉄板に落としたたまごと同じでね。

硬くなったらもうどうしようもないの。

包帯は汚さないように気をつけてください。

明日またガーゼ交換しますので救急外来してください。

しばらく通院になります。」

 

・・・・・

 

手当てしてもらって痛みが治まったのか

包帯の上にかけてくれたネットを不思議そうに引っ張るさくら。

 

笑顔は見えるけど元気はない。

 

いっぱい泣いたから疲れたろう。

ごめんね。

 

ごめんねさくら。

 

 

 

火傷の3度

 

帰ってさくらを寝かせてから火傷について調べてみた。

 

熱傷III度

傷害組織:真皮全層、皮下組織

外見:白や茶色などに変色

症状:無痛、知覚なし

治癒機関:一ヶ月以上

瘢痕:ケロイドなどになり残る

ウィキペディアより

 

3度は痛みを感じる器官も壊れていて痛くないらしい。

これは違う。

 

さくらは痛がっていた。

真っ白になっていたけど、痛がっていた。

 

でも、押さえつけられていたことで泣いていたとしたら?

だって先生がピンセットで押さえてもなんともなさそうだった・・・

 

いや、あれは痛くて泣いていたんだ。

きっと3度より軽いはず。

 

きっと大丈夫。

 




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さくらも身長がずいぶん伸びたので

もう三輪車に乗っても足が届くだろうと

プレゼントされたまま仕舞いこんでいた三輪車を出してみた。

 

そして乗せてみる。

 

おお。足が床につくじゃん。

乗れるじゃん。

 

んが。

 

さくらはこぐということが分からなかった。

 

ここに足を乗せて前にぐっと押すんだよ。

と言ってもさっぱり分かってない様子。

 

両足をペダルに乗せて押してみても

ふにふに勝手に動く足が気持ち悪いのかすぐ下ろすし

ほっとくと床を蹴ってどんどん後ろへ下がってしまう。

 

うーん

どうやって教えるんだろう?

 

 

そんな時、公園でさくらを遊ばせていると

三輪車に乗った女の子とそのお母さんに遭遇。

 

んもうひと目で女の子って分かります。

すんごくかわいいです。

 

じーっと見ていると向こうから声をかけてくれた。

 

「こんにちは。おいくつですか?」

 

あ、こんにちは。

えっと、1歳と1ヶ月です。

 

「一緒くらいと思ったんですけど違いましたねー

うちの子2歳になったところなんですよー」

 

この「一緒くらい」は社交辞令と知ってるぞ。

小さい子の年齢の話をするときには

見た目より大きく言うのがマナーということを。

 

でも私は上手にそれができない。

 

えと、やっぱり2歳になるとしっかりしてますね。

 

くらいが精いっぱいだった。

ぜーぜー

 

 

さくらは女の子が乗ってる三輪車が気になるのか

砂や葉っぱで汚れた手で触りまくって

女の子に「ヤ!」などと払いのけられていた。

 

ほら。触らないでって言うてるやん。

見るだけにしとこーな。

せめて手をぱんぱんしとこか。

 

絶対聞かないと分かっていても

女の子のお母さんの手前せっせと注意しながら

さくらの手を制する。

 

もちろん聞かないけど。

 

ほっとくと女の子を押しのけて三輪車を奪いかねないので

抱っこしようとしてもぐねぐね体をよじってしまう。

 

や、やばいかも・・・

 

女の子もイヤと言ってるのにどんどん来るさくらに

「いやー!やんやんやー!」

と、私の三輪車に触るな寄るなとばかりに両手ぶんぶん

 

だよね。だよね。

 

ごめんねぇ。と女の子に謝りつつ

ジタバタする娘をかかえつつ

三輪車っていくつになれば乗れるのか聞いてみると

 

「いやまだ2歳でも無理ですよ。

前に体重をかけるってのが難しいみたいで。

最近は最初から自転車に乗せる人が多いですねぇ。」

 

なんですと!

2歳でも無理ときたか。

しかも三輪車すっとばして自転車かい。

 

さくらを押さえるのが限界だったので

素早くバイバイしてその場を去る。

 

そして振り返ってよく見てみると

その女の子も地面を蹴り蹴りしながら進んでいた。

 

娘はまだ私の腕の中でうねうね。

ウナギかお前は!

 

 

大きくなったらお友達と上手に遊べるようになるのかな。

同じくらいの子の集団に入れて

いろいろ経験させないとよくないかな。

 

とちょっと思ったけど、

 

まぁまだ小さいから大丈夫でしょう~

 

と、行動を起こすことはなかった。

 

だって人がいないところで遊ばせる方が断然楽なんだもの。

 

人の子やママさんに気を使いながら

我が子を謙遜しながら遊ばせるって

 

私には絶対無理!

 

それにさくらはじっとしてないし。

砂場でゆっくり座って遊ぶとか無理だし。

 

と自分に言い聞かせて

今日もまた遊歩道を歩くさくらを追いかける。

 




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「毎日外で遊ばせなければならない」

 

という強迫観念にとらわれていた私は

さくらを毎日外に連れ出していた。

 

朝ごはん

外遊び

昼寝

 

という予定を毎日繰り返し。

 

したいしたくないではなく

毎日同じ。予定通りが安心という私の特性からだ。

 

 

でも雨の日は外遊びができない。

 

だけど外に連れていかなくてはならない。

(家で過ごしてもいいんだよと誰か教えてあげて)

 

そんな時はマンションの階段で遊ばせていた。

 

遊ぶというか、階段の上り下り。

 

 

まずは家から出て階段を下りる。

 

見ていて怖いので手をつなごうとするんだけど、

どうにも自力でやりたいらしくて嫌がってしまう。

 

一番下までおりたら、今度は上がる。

上がっている時は後ろにぴったり張り付いて

転がっても落ちないように見守る。

 

でもやっぱり怖いので手をつなぐと

1段を1歩で上がろうとし始める。

 

そんな短い足じゃ無理でしょ。

 

と言ってもなぜか手をつなぐと1段1歩。

 

 

そうやって手をつないだり、つながなかったりしながら

一番上まで上がって(途中何度も下りる)

また一番下まで下りてゆく。(途中何度も上がる)

 

 

何度も何度も。

 

何度も何度も。

 

 

健常の子にもブームがあってそればっかりで遊ぶことはあるけど

1時間も2時間も同じことを繰り返すことは稀だと思う。

 

さくらは私が止めるまで

何かに取りつかれたように上り下りを繰り返していた。

 

 

 

 

自閉症の「同じ行動の繰り返し」と「強迫観念」の違い

自閉症の子は同じパターンを繰り返すことを好みます。

これは「同じが安心」という特性からで

そうしていることが本人にとって心地よく安心するから。

 

階段なんてまさに「繰り返し」そのもの!

 

一段上がってもまだある。

一段下りてもまだある。

 

そうとう面白いんでしょうね。

真剣な顔で階段を見つめてとことことことこ

それに「階段おもしろいな~」と長時間付き合う私は

 

「私って子どもに合わせて遊ぶいいお母さん♪」

 

と思ってました。

 

これ、自閉症の繰り返しと私の強迫観念が

うまいこと合わさってるだけなのに。

 

 

自閉症の繰り返しは本人にとって心地いいものですが、

強迫観念の繰り返しは苦痛を伴うことが多い。

 

これが大きな違い。

 

強迫観念と言うとちょっと大げさかな。

 

例えば、犬がいるから早起きして散歩に行くけど、

犬がいなければ朝早く散歩になんか絶対行かない。

 

みたいな感じ。

 

もともと外遊びがしたいわけではない私は

外で自分のしたいことなんてまったくないので

さくらがどれだけ階段に固執しても平気だった。

平気というより、私が遊びを考えなくていいので楽だった。

 

目的は一緒に楽しむことではなくて

さくらを外に連れて出ることだったから。

一定時間さくらと外にいればそれだけでよかったから。

 

2時間も階段の上り下りをしている親子って

いったいどんな風に見えていたんだろう。

 




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1歳になり、意味のある言葉がそろそろ出るかなと思っても

さくらは相変わらず独自のおしゃべりを続けていた。

 

何を言ってるのかはさっぱり分からないけど

とにかく色んな音で何かを発している。

 

あらぬ方向を見つめながら指まで指して。

 

日本語で表現するには限度があるのだが

まぁだいたい

 

「あんぢゃるびっちゅごーあーんきゅわんにゃびー

しゅふるぶるんばんばいよぅあにゃんにょう

あいーひぇいよぅふーんよいんあえーいぅ」

 

とか

 

「にゃーいにゃー ん?」

「あーんにゃー ん?」

「のんのんのん ん?」

 

とかなんとか。

 

発音としてはやっぱりまだフランス語に近いかな。

フランス語知らないけど。

 

これに高低と強弱がつけられていて

ちゃんとした言葉をしゃべっているようにも聞こえる。

 

そして怒っている時もまたすごい勢いで喋る。

 

同じく何を言ってるのかはさっぱりなのだが

口調と顔と仕草がしっかり怒っていて

片足を踏み鳴らしながら両手を振り下ろして

 

「うわぁんにゃびー!」(なんだテメーに聞こえなくもない)

 

とか叫んだ後に

何やら小声でぶつぶつ言いながらプリプリと向こうへ行くのだ。

そしてたまにこっちを振り向いて

「にゃーぶー」と文句をたれるので結構おもしろい。

 

 

でも会話をしているような感じにもなる。

 

パンダさんは? 「ん?」

パンダさんどこ? 「あしょこ?」

あそこにおるん? 「どこにぃ?」

どこかなぁ? 「にゃーいにゃ」

いないの? 「いーにゃ」

 

とかなんとか、私の質問に答えてくれるのだ。

 

 

さくらにはベビーサインを教えていたので

私に何か伝えたいときはもっぱらサインを使うからか

意味のある言葉は

 

「まんま」

「ねんね」

 

くらい。

 

 

ベビーサインは自分が必要と思えば一度見せるだけで覚えたけど

必要なしと判断されると何度見せても覚えることはなかった。

 

さくらがよく使っていたベビーサインは

 

「もっと」(両手の指をちょんちょんと合わせる)

「ちょうだい」(手の平にもう一方の人差し指を乗せる)

「だっこ」(両手を広げて前に出す)

「あっちに行きたい」(抱っこされているときの指さし)

 

 

何度やっても絶対に覚えなかったのが

 

「ありがとう」(あごに手を置いて前方に離す)

「おしまい」(両手を合わせて開く)

 

理解して選んでるとしか思えないチョイス。

 

 

さくらはほぼ私とだけ接していたので

大人同士の会話を聞くこともあまりなく、

ちょっと偏った言語習得だったかもしれない。

 

だから標準語で話し始めた時も

私の言葉が標準語に近いからなと思ってしまって

それを自閉症の特徴と気付くことができなかった。

 

 

そういえばおばあちゃんが話しかけても

不思議そうな顔をするだけで反応が薄かった。

 

「まぁこんなに汗かいてきもち悪いやろにな~

お風呂はいろかお風呂。シャワーしたらきもちいで~

ほらこっちおいでって。おばあちゃんがいれたろ。

いれたろ言うてんねんはよこっちきーってほら!」

 

みたいな情報提供はほぼ処理されず

 

「お風呂入ろうか」

 

と短く、具体的に、それだけを言う

私の話しかけ方の方が分かりやすかったようだ。

 

ベビーサインは「もっと」とか「ちょうだい」とか

ひとつの言葉をひとつの動作で表すので

それを言葉に置き換えた感じ。

 

これは無意識。

 

私が小さい頃、大人が何を言っているのかよく分からず

会話の中で次第に決定されていったことも

 

「これをこうすればいいの?」

 

と確認して「そう言うてるやん!ちゃんと聞いてなかったんかい!」

と大人をイラっとさせて怒られていたので、

 

(しかもそういう返事では、いいのか悪いのかが分かりにくく、

もう一度確認したりすると「いい加減にしーや!」と怒られて

余計いいのか悪いのかが分からなくなるという悪循環。)

 

さくらには最初から分かりやすいようにと思って話しかけていた。

 

 

今では会話を頭の中で箇条書きにして

話を「提案」「却下」「決定」「感想」などグループに分けて

話が進むにつれて線を引いたり、移動したりして

自分で工夫して話しながら理解できるようになったけど

小さい子にそれは難しいだろうという親切心からだった。

 

でも健常の子は普通に分かるんだと知ってかなり驚いた。

すごい能力を持って生まれてきてるんだな。

 

義母さんには

「あんたのそういう話し方のせいでさくらがおかしくなった」

と言われたけど、

 

私はこの話し方のおかげで

さくらと意思の疎通ができたと思っている。

 

私とさくらは良くも悪くも似た者同士だもの。

 




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1歳になったさくらは、最低限のお世話をしておくと

あとは勝手に生活するようになっていた。

 

ほとんど私を求めることがない。

 

触ってほしくないもの、危ないことなどは止めるし、

手の届かないものを触りたいときは

「ん!」と両手を広げてやってくるので

なんとなく関わりがあるような気がしてたけど

健常の子に比べるとほぼないに等しかったと思う。

 

部屋をきちんと片づけてさくらの好きにさせておけば

まったく手がかからない子だった。

 

 

しかし。

 

 

眠くなるとベッドにあがって勝手に寝るのはいいんだけど

この間おばさんに買ってもらった

パンダのパペットを抱いて寝るようになってしまった。

 

お昼寝はパンダさんをまず探して抱っこして

(寝る時限定で普段はほっちらかしている)

一緒にベッドに連れて行く。

 

寝起きも目が開かないままパンダさんを探して

きゅっと抱き寄せて顔らへんをちゅっちゅしている。

 

うーん

 

このままこれがお気に入りになると困るな。

これがなきゃダメーとかになったらちょっとな。

お出かけにもこれを持って行かなきゃーとか

洗っちゃダメーとか

 

だってこのパンダさん、すごく安っぽい作りで

毛を引っ張るとどんどん抜けるし

手を入れた口のところは紙でできていて

すぐよれよれになりそうで

 

もし本気で気に入られても耐久性がないのよ!

 

この頃はもうさくらのこだわりが相当のものだと気付いていて

交換不可になったらややこしいことになる。

これはやばいことになったとちょっと焦った。

 

ということで

今日のお昼寝はパンダさんなし決行!

 

 

さくらに気付かれないようにパンダさんを隠す。

 

 

泣くかな。

泣くだろうな。

でもすぐ慣れるよな。

こないだまでなかったもんな。

まだそこまで愛着ないよな。

 

どきどき

 

そうこうしているうちにさくらが眠くなる。

 

さぁどうする。

 

目を擦りながら耳を触りながら

きょろきょろパンダを探す。

 

リビングをひと回りし、台所をひと回りし

あれ~ないな~という感じでベッドに上がって

やっぱり寂しいのかまた下りてきて

寝室のドアまで来て立ち止まり何かを思案すること数秒。

 

そのままくるっとベッドに引き返して

 

ぐー

 

・・・・

 

やった!寝たぞ!

 

ちなみにこの間、

さくらは私に何かを訴えにくることもなければ

私の顔を見ることも、泣くこともなかった。

 

 

 

よし。このままパンダさんは封印。

また別の変なものに固執する前に

しっかりしたぬいぐるみを与えよう。

 

ここはひとつ女の子らしく

テディーベアとか買ってみようかな。

 

 

 

 

こうして我が家にやってきたテディーベア。

名前はハルちゃん。

 

お店でしっかりさくらの意見を聞きつつ選んだので

この日からさくらはハルちゃんを抱っこして寝るようになった。

 

一時期は精神安定剤にもなってくれて

中学生になった今でも一緒にベッドにいる。

 

 

 

 

12歳のハルちゃん。

 

ちなみに鼻が白いのはさくらが布をかじって食べちゃったから。

 




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「危険がない限り研究心を満たしてあげましょう」

 

私もそう思う。

 

これはなんだろう?こうやったらどうなるんだろう?

といろいろ触ったりやってみたりすることは

脳の発達にはとても大切だと思う。

 

だがしかし

 

私の精神衛生も大切なのだ!

 

 

見たことがないもの、触ったことがないもの、

大人が使っているものに興味を持ち続ける。

ひとつで事足りることはなく、

次から次へといろんなものを要求してくる。

 

そして日々数個ずつそれらは形を失ってゆく。

 

 

今日は扇子をやられた。

 

壊れてもいいやと思って渡したんだけど、

開いたかと思ったら一気にバリ!

 

パタパタってするんだよ?と教えてみても

手を出すな!と言わんばかりの態度でベリ!

 

バリ!ボリ!ベリ!ぱく

 

食べたらダメです!!

 

 

高校生の時から使っているとっても気に入っていた下敷きも

(これは渡してないのにちょっとした隙に取られた)

端っこをぺらっとはがされて、齧られた。

 

やめてー!お願いだから私の大切なものを壊さないでー!

 

 

 

 

もうあっちで遊んでてほら!

 

と私の部屋からリビングに誘導すると

今度は棚からCDを引っ張り出す。

 

そして床に落とす。

 

わざと高いところに持ち上げてから手を離しているので

落ちる様子を観察しているんだろう。

 

床に落ちたCDは蓋がぱかんと開いたり、ケースが割れたり、

飛び出した中身は踏みつけられ、蹴飛ばされ、

見るも無残な姿になる。

 

棚のCDが全てそうやってなくなるまでの時間。

 

およそ30秒。

 

 

棚からCDがなくなって落とすものがなくなると

次は本棚に向かって行く。

 

そして手の届く範囲の本を全部床に落とし、

落ちた本の背表紙の真ん中を持って持ち上げ、

本と背表紙を全て分離してゆく。

 

やっと飽きたかと思ったら別の部屋に行って

別のものに興味を示す。

 

 

もうダメ。もう限界。

 

さくらの後をおいかけて家中を片づけるのはもうイヤ。

あっちを片づければこっちが散らかり、

こっちを片づければ再びあっち。

 

それを毎日毎日毎日毎日

 

 

もーーーーーーーー無理!

 

 

もちろんやめさせようとしたことはある。

 

大きな声で怒鳴ったり、壁や床を叩いたり、

体を持ってその場から引き離したり、

手を持って「ダメ!」と触らないようにしたり、

手の甲をピシャっと叩いたこともあった。

 

それも何度も何度も毎日続けてみたけど、

まったく、少しも、これっぽっちも手ごたえがないばかりか、

ダメだと言うものほど意固地に触ろうとするので挫折したのだ。

 

「さくらがCDに手を出す。私がその手を持ってダメ!と言う。」

これを繰り返せるのは何分ですか。

 

私は15分もしたらどうでもよくなる。

 

CDを押さえた手に噛り付かれて

鬼のような形相で「噛んじゃダメ!」と怒鳴っても

手がなくなったことでCDを落としにかかるさくらを見ると

心底どうでもよくなる。

 

でももう片づけをするのもイヤになったのだ。

 

 

というわけで、家中お片付け。

 

家具の上には何もものを置きたくないだの、

全てのものは取り出しやすくしまいやすくだの

 

そんなことはもう言ってられない。

 

本棚の本は引っ張り出せないくらいぎゅーぎゅーにつめる。

CDは全て高い棚の上へ。

電話はタンスの上へ。

調味料はシンクの上へ。

調理器具は食器棚の戸棚の中へ。

 

ぜはー ぜはー

 

 

よ、よし。これで当分大丈夫はなず。

 

今さくらが触れるものは自分のおもちゃと

壊れてもいいやと思ってるものだけだ。

 

 

と思ったら、玄関で傘を全部引っ張り出していた。

そんなもの見つけるなよーー!

 

 

 

でも、救いがひとつだけある。

 

それはまだ「引き出しや戸棚をあけないこと」だ。

 

しかしこの救いをキープするには

絶対に絶対に守らなければならないことがある。

これを一度でもやってしまうともう後戻りはできない。

 

それは「開けるところをさくらに見られる」こと。

 

さくらは普段からものすごい眼力で人の行動を見ているので

さっきまでできなかったことも、

やり方を見せるだけですぐにできてしまったりする。

 

だから、壁や部屋の一部だと思っている引き出しなんかを

「ここは開くんだぞ。しかも中にものがいっぱいだぞ。」

なんて知られてしまったらそれで終わり。

 

そのうち開けるようになるのは分かっているけど

少しでも、ほんの少しでもこの安らぎを。

 

さくらとの戦いはこれからだ。おう。

 




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あおいです
私と娘さくら(2003年生まれ)は
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