やっぱり薬は飲まない(年少)

「さーちゃん お薬もらいにいく!

さーちゃん 病院にいく!」

え?病院?なんで?

「お鼻出てこんこん出るから」

あー。鼻水ここんとこずっと出てるもんね。

でもそんな量じゃないし吸わないでかめばいいと思うけど?

「さーちゃん お薬もらいにいくの!」

えー?

さくらは鼻がかめない。

出来ないんじゃなくて意思を持ってしない感じ。

出てくるのが気持ち悪いならかめばいいのに

常に吸うので鼻水が喉に落ちて咳が出てしまう。

でもなー鼻水ごときでなー

こんなインフルが流行ってる時期に病院なんか行きたくないしなー

熱もないしー鼻水だってちょーっと黄色いかな?くらいだし

「さーちゃん 病院に行くから!

おかーさん 早く用意しなさい!」

・・・まじで行くんですか

こうなったさくらは非常にしつこいので

いつもの近所のかかりつけ医に行く。

自分で行くと言っただけあっておとなしく診察を受ける。

大きくなったもんだ。

「ん~ 喉がちょっと赤いけど腫れてる感じじゃないな~

多分普通の風邪やろね~」

と先生の話を聞いていて

ふとアスペの診断が出たことを伝えてみようと思った。

小児科だって児童精神科だって同じ医師なんだし、

もしかしたら何か思うところがあるかもしれない。

もしかしたらものすごくそういうのに詳しい先生かもしれない!

あの、この子幼稚園で集団に馴染めなくて

このないだアスペルガーって診断されたんですけど。

「ん~? あそうなの?

落ち着いてるように見えるけどねぇ・・・

分かる子はもっと月齢の小さい時から分かるけど~・・・」

「ふ~ん」 ←何やら観察中

「お母さんといる時は落ち着いてるのかな~

そんな診察に困った記憶はないんやけど~」

って、ええええええ!

先生大丈夫ですか!

ツバを飛ばすわ、触らせないわ、あーんするヘラは前歯で阻止するわ

先生の手は払いのけるわ、怒って叫ぶわ、そりゃすごかったじゃないですか!

「え~そんなだったかなぁ~?ずっと小さい時やろぉ?」

いやまぁそうだけども!

完全に専門外だったよこの先生!

さくらは幼稚園での様子を私に言われたのをきっかけに

「さーちゃんねぇ みんながお部屋にいる時もお外に出るの!

みんなが座っている時でも てててーってお外に逃げるんだよ!」

とドヤ顔で自慢げに話していたけど、

ぱっと後ろのベッドに目をやった瞬間

「おかーさん見て!ピカチューの枕がある!

おかーさん はなして!はーなーしーて!

さーちゃん あのピカチュー触りたいの!

おかーさん はーなーしーてーー!」

と始まった。

あれは触っちゃダメなの。

あれは病院のもの。さくらのものじゃないから。

と言っても一度始まると

何が何でも私からすり抜けようと腕の中でうなぎになる。

それを見た先生が「あ~・・・・ ははは」と言ったのが気になったけど

さっさと「はい。終ったよ!いい子だったね!」と待合室につれて出た。

我慢は出来ないけど切り替えは早いぞ。

そして待望の薬を手に入れたさくらは意気揚々と

「さーちゃん おくすりのむー!

おかーさん さーちゃんのおくすり出してー!」

とオレンジ色のシロップを手にしたんだけど

ちぴっと口に入れるやいなやへ~んな顔をして

「これあんまりおいしくない

さーちゃんもうこれいらない」

と突っ返してきた。

あんたが欲しいって言ったんでしょー!

と言いたいのをぐぐっとこらえて

さくらに選ばせたポケモンのシールを貼って

「はい。今からこのトリトドンが薬をおいしくしてくれるからね。」

「うん。さーちゃんぼくがんばるよ!」←声色を使う

「おいしくするから待っててね!」

と冷蔵庫にしまってみた。

しかし思い込みというものが通用しないさくらは

おいしくなったかな~♪(信じてはいる)と再び口にして

「ぜんぜん変わってないんだけど!

おいしくないまんまなんだけど!」

とやっぱり飲むのを拒否した。

何しに病院行ったのさ。