真夜中。

 

すっかり夜更かしをしてしまった私は

そろそろ寝ようかと眠い目をこすりながらトイレに入った。

 

明日は晴れって言ってたから公園に行かなくちゃ。

寝不足で公園はきついなー。

 

などと思いながら用を足し

んごーっと水を流して手を洗って

さぁ寝ようかとドアノブに手をかけてドアを押す。

 

ガコッ

 

開かない。

 

なんだカギをしちゃったのか。

カギを・・・カギ・・・

 

カギなんか閉めてないんですけど!

 

一瞬にして変な汗が出た。

もう一度ドアノブを回して押してみたけど開かない。

かちゃかちゃやってみてもトビラと柱の間にある金具が動いてない様子。

あれが引っ込まないとドアは開かない。

 

指で押すと簡単に引っ込むあの突起を

ドアが閉まった状態で動かすにはドアノブを回すしかない。

なのにそのドアノブを回しても動かない。

ドアが開かない。ドアが開かない。ドアが開かない。

 

トイレに閉じ込められた!

 

あわわ あわあわ

 

夜中に1人トイレの中でプチパニック。

とりあえず心を落ち着かせるために

トイレの水がタンクにたまるまで待ってみる。

 

 

ドライバーはトイレに置いてないし携帯電話もない。

ちょうつがいの突起は外側にあるから外す事はできない。

マンションなのでトイレに窓はない。

ドアに小さな窓があるけど手が入らないほど小さい。

 

でも今日は夫がいる。

出張中じゃなくてよかった。

 

でもここで大声を出して寝てる夫が起きるだろうか。

もしかして朝までこのまま!?

今何時だったっけ・・・

 

ふー。とトイレに腰掛けて私は思い出した。

数年前に洗面所のドアノブが同じように壊れた事を。

 

あの時は廊下側から入ろうとして開かないことに気が付いて

 

「これ中にいる時だったらアウトだったよねー

あと、トイレに入ってる時に壊れたら怖いよねー」

 

と冗談で言っていたのが今まさに現実になっている。

 

もし昼間、ガスをつけっ放しでちょっとトイレに。

なんて部屋に娘を1人残してこんな事になったら

火事になったあげく2人とも死んじゃうかもしれない。

 

夫が出張中だったら何日も閉じ込められたままで

娘が衰弱死してしまうかもしれない。

 

長時間ほっとかれた娘が危ないものをいっぱい触って

命に関わる大怪我をしたり、洗剤なんかを飲んでしまうかもしれない。

 

恐ろしい。

恐ろしすぎる。

 

心を落ち着かせる為の行為だったはずなのに

余計に動揺している私。

 

 

水の音が止まった。

トイレの中を何度見回してもドアを開ける手立てを思いつかない。

 

 

 

よし。夫を呼んでみるか。

 

「お、おっと~ おーい おっと~!」

「おっとおー!!」

「おーっとおおおおーー!!!」

 

・・・・

 

 

よし。ドアを叩いてみるか。

 

ドンドンドン! 「おっとー! おっとー!」

ドンドンドンドン! 「おっとー! 起きておっとー!」

ドンドンドンドンドン! 「おおおおっとおおおおーー!!!」

 

ぺたし ぺたし ←夫の足音

 

ほっ 結構すぐ起きてくれたな。

狭い家ばんざい。

 

「あのー あのさー」

「ドアが開かないんですよー。」

 

 

・・・・ ←なぜか無言の夫

 

 

かちょかちょ

 

 

・・・・ ←やっぱり無言の夫

 

 

かちょっ

 

開いた!

 

開いた。開いた。なんで?

そっち側からだったら開くの?

え?今どうやって開けたの?

なんでそんなに簡単に開いたの?

 

起こされてものすごく凶悪な顔の夫。

目がすわってます。怖いです。

 

「お前なー。もうちょっと考えろや。

普通下に回して開けへんかったら上にも回してみーひんか?」

 

へ? 上?

 

なるほどドアノブを上に回すとあの忌まわしい突起が引っ込んだ。

上には回してみなかった?

どっちにもがちゃがちゃやりまくったハズなんだけど。

あれ?

 

「寝るぞ。」

 

お、お騒がせしました。

ごめんね起こして。

 

なんだかまぬけな私・・・

 

ちなみにさくらはまったく起きなかった。

 

 

次の日夫がドアノブを解体したらやっぱり下向きが壊れていた。

上向きもいつ壊れるか分からないので

新しいのを買うまではトイレのドアノブなし。

 

でもこのマンションのドアノブは全て同じものだ。

もう2つも壊れたんだから他のもそろそろ壊れるんじゃなかろうか。

 

ああ怖かった。

 

 

この日から我が家のトイレには100均のドライバーセットが置いてある。

引っ越ししてトイレに窓がついても置いてある。

トイレと洗面所に窓がないマンションの方は

いざという時のためにドライバーセットを置いときましょう!

 




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さくらは車が怖かった。

 

「ぶーぶー怖いよ!」と言うと

 

ぴたっと止まって

こわいこわい言いながら私に向かって走ってきていた。

 

でも何度も言ってるうちに慣れてきたのか

車というものを怖くないものと認識してしまったのか

ぶーぶー怖いよ!の効力がなくなってきていた。

 

我が家のマンションは1階の玄関を出るとすぐに

ひっきりなしに車が行きかっているような道路で

飛び出そうものなら一瞬で引かれるような場所だ。

 

いつもは「ぶーぶー怖いよ!」と言いながら

さくらと手をつないでいたんだけど、

 

今日は私の手を振りほどいて

あっという間に外に出てしまった!

 

目の前は道路!車のスピードも出てる道路!

 

ぎゃー!!

 

力の加減をする余裕すらなく

がしっとさくらの腕をつかんで引っ張り戻す。

 

いやーアドレナリン出たね。

どっぱし。

心臓に悪いってほんと・・・

 

「車怖いって言うてるでしょ!

飛び出したらあかんの!お外はおててつなぐの!」

 

と頭ごなしにがんがん怒ったら

ひーひー泣きながら抱っこをせんがんできた。

 

ダメだ。わかってない。

腕が痛いのと怒鳴られたのとで泣いてるだけだ。

 

こればっかりはやってごらんと言うわけにもいかず、

なんとか聞き分けて欲しいんだけど。

 

はいはいよしよし 腕痛かったね。ごめんね。

 

でもほら見て。ぶーぶーいっぱい来てるでしょ?

あれにぶつかったら痛いんだよ。

だからこっちに飛び出しちゃダメなの。

 

「がーーっこ!がっこ!あっち!」←マンションを指さしている

 

まだ通じないか・・・

 

 

まぁ公園についたら機嫌も直るでしょう。

 

と公園までは抱っこして歩きながら

 

今度から手を繋ぐんじゃなくて、手首を持つようにしようか。

でもそれって仲良く歩いてるようには見えないよな。

連行してるみたいだもんな。

 

それともお散歩紐がついれるリュックを買おうか。

でもあれぐんって引っ張られたら後ろに転ばないのかな。

それにリュックが取れたら結局危ないし、

取れないようにぎゅーぎゅーしたら嫌がりそうだし。

 

犬のハーネスみたいなのないかな。

中型犬のだったら使えるかも?←考える方向がおかしい

 

それとも服に直接縫い付けて・・・←どんどんおかしい

 

うーん

 

とか考えながらひくひく言うてるさくらをぽんぽん。

 

 

さー公園ついたよ。

遊んでくださいな。

 

「イヤ」

 

へ?

 

「イヤ。あっち。おうち。」

 

は?

 

「だっこ。あっち。」

 

おうちに帰るの?なんで?

せっかく公園来たのに遊ばないの?

 

「イヤ」

 

わーご機嫌直ってなーい

 

 

そういやさっき公園じゃなくて家の方を指さしてたな。

あれは外に出る気がなくなったから帰れってことだったのか。

 

でもせっかく来たのにな。

 

ほら、ここならぶーぶーこないし。ね?

抱っこでお散歩しようか。

 

ということで抱っこしたまま公園の中を散歩。

くるっと回ってもダメなら帰ろうか。

 

なんて心配は遊具のある場所で終わり。

お友達がいっぱい遊んでるのを見ると

さっさと私から降りて走ってった。

 

ほっ

 

 

気を引き締めよう。

さくらは一瞬気を抜いただけでも死ぬ子だ。

 

よし。

 

 

 

と、いつぞや完全に放置していたことは棚にあげる。

 

私はこういう両極端なことが多いので

さくらのように他人に左右されない子じゃないと

なんなの、どっちなのと不安になったかもしれない。

 

でもさくらは私の揺れ動く気持ちとはうらはらに

親がいてもいなくても、

今日もいつも通り元気に遊んでいる。

 

これでいいのだ。

 

 

・・・いいのか?




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食事という行為に飽きてしまったらしく

ちっともさっぱりご飯を食べてくれなくなったさくら。

 

うさぎさんのおにぎりにしてもダメ。

かわいく飾り付けてもダメ。

 

すぐに「ごっちーた!」と席を立つんだけど、

人が食べているものには興味を示すので

私のお皿から一口、二口食べて立ち歩くという

なんとも行儀が悪いことになってしまった。

 

それでもほとんど食べない。

 

これが遊び食べって言うんだろうか。

でもまだ欲しいとか、そういう感じはない。

 

幸いフォローアップミルクは飲んでくれるので

栄養失調にはならないだろうけど

でもずっとミルクってわけにもいかないし・・・

 

「1歳10ヶ月 食事」で画像検索すると

かわいらしい子ども用のご飯が並んでいる。

色もきれい。

 

でもさくらは食べない。

 

 

お昼の時間がきても、メニューが決まらずに

冷蔵庫をあけたりしめたり。

 

いったい何を作ったら食べるんだろう?

 

 

こないださつまいもを茹でて小麦粉を混ぜて焼いたら食べたな。

それとも今日はジャガイモで作ろうか。

ニャッキみたいなのにしたら食べるかな。

 

スパゲッティは全然食べなかったし、

あ、グラタンのマカロニは何本か食べてたからマカロニ茹でてみようか。

 

でもご飯あるしなぁ。

おにぎりにしても食べないし、カレーも混ぜて終わるし、

 

うーーん・・・

 

とあれこれ考えていると

私の中で何かがぷっつりと切れてしまった。

 

突然さくらの食事を考えるのが面倒になったのだ。

 

なんでこんなに悩まなきゃいけないんだろう。

もういいや。さくらにご飯つくるのはやめた。

 

だって何作ってもさくらは食べないんだもん。

作ってとか、お腹すいたって言われてないから

作らなくていいってことよね。←すぐこういう極論になる

 

でも私はお腹空いてるから、私が食べたいものを作ろう。

私だけのためのご飯。

 

今日のお昼はチャーハン!(またかい)

味付けは私の好みで!

 

色々野菜をみじん切りにして鶏のひき肉とたまごを入れて

ジュージューと塩コショウとダシの元で炒めて

ごはんを入れて混ぜたら生姜のすりおろしとしょうゆを適量。

 

人参や玉ねぎがくたくたになるまで火を通さなくていいし、

生姜がピリっとしてる私のチャーハンだ。

 

コツはうどんだしを使うこと。

それもかつおじゃなくていりこだし。

 

いただきまーす!

 

うめぇ~!

なんか久しぶり~!

 

さくらのものは何も用意せず

自分だけばくばく食べる母親がここに。

 

育児放棄って他人事じゃないよな。

 

食事を抜く虐待とか聞くと

欲しがってる子に食べさせないイメージがあったけど

よく言う「子どもが食べなかったから」というのも

まんざら嘘ではないのでは。

と思えてくる。

 

だってほら、さくらは見向きもしない。

私がおいしそうに食べてても欲しそうにもしない。

おやつも食べてないからお腹は空いてるはずなのに。

 

でもこのままほっとくわけにもいかないので

フォローアップミルクをつくって出す。

 

さくらはちゅっと飲み干す。

 

 

これでいいはずはないけど・・・

でも楽だ。このまま流されてしまいそう。

 

 

そして夕飯も同じように

久しぶりに大人の味付けで食べたいものを作る。

 

さすがに夕飯に何も出さないのは良心が痛んだので

さくらには白ごはんにふりかけをかけたものを出す。

 

はいさくらの。いるだけ食べたらいいよ。

 

いただきます。

 

ふりかけご飯もどうせ食べないだろうなと思っていると

 

「さーちゃんの!さーちゃんの!」

 

と私の取り皿を指さすので、

何に使うんだと同じお皿を渡す。

 

はいどうぞ。さーちゃんのね。

 

するといきなり大皿から手羽中の甘辛炒めを取って

自分のお皿に入れて、ばぐっと

 

ちょ、辛いよ!?

もぐもぐできる?小さく切ってないのに。

 

真ん中は骨!食べれないって!噛んでる?ちゃんともぐもぐしてって!

よく噛んで食べなきゃダメだってほら!

 

食べても食べなくてもうるさい私。

 

 

でもさくらは

「いっしょ~♪」とか「かんぱ~い♪」とか言って

なんだかとてもうれしそう。

 

そうか!同じお皿がよかったのか!

面倒でさくらのお皿を出さなかったのがよかったのね。

中身も同じだしねー。おいしいねー。

 

「げほっ げほっ」

 

あ、ほら、喉につっかえてるやん!

もぐもぐだよ。もぐもぐ。よく噛んで!

 

「もぐもぐ」

 

言うんじゃなくて噛むの!

 

ああもう。やっぱり大人と同じ食事は早いんだって。

でもさくら用のを作ったって食べないし、

食事ってどうやってさせたらいいのー!

 

でもさくらは嬉しそうに食卓についていた。

ふりかけご飯は食べなかったけど、

「いっしょ~♪かんぱ~い♪」は何度もやった。

 

 

そして私の子ども用の食事作りはここで終わった。

もうさくらのためだけに特別に食事を作ることはなく、

 

私が食べたいから作ったけど、いるならどうぞ。

 

というスタンスにした。

 

そうすることでさくらが食べなくてもイライラせず、

私は自分の食べたいものが食べられたから。

 

食べたきゃ食べるさ。←義母さんと同じになってる




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ペンタブ(ペンタブレット)とは、
専用のペンで専用のパネルに書くことで
マウスのポインタを動かせるというもの。

 

パソコンで絵を描く時なんかに使うものです。

 

で、さくらがこのペンタブを気に入ってしまった。

 

私がパソコンに向かうと当然のように膝に座り込み

立てかけてあるペンタブを取って

収納されているペンを引っこ抜いて

 

「かきかき~」

 

とお絵かきソフトの立ち上げを要求する。

 

お絵かきソフトを使っている間は他のソフトは使えない。

もちろんネットもできない。

マウスも使えない。

 

むぅ

 

さくらのお絵かきを眺めながら

 

「ちーろ」と言えば黄色に変えてやり

「あか」と言えば赤に変えてやり

「みどりー」と言えば緑にかえてやる。

 

1人で描いててねーと言っても

しばらくすると「あおー!あおー!」と呼ばれる。

 

好きな色のところにペンを持ってって押すだけだよ!

なんて言ってもまだ難しいらしい。

子供用のソフトじゃないしね。

 

使わせてみた私が悪いのか・・・

 

お絵かき好きだもんね。

 

傘で色を教えようとして失敗したけど

(しばらく傘=赤になっていた)

クレヨンであっという間に色を覚えて

「あーか♪」と言いながら自分で選んでる。

 

だからさ、パソコン使わなくてもお絵かきできるじゃん。

お絵かき帳とクレヨン出すからさ

お母さんにパソコン使わせてよ。

 

「んや!」

 

分かって返事してんのかな。

 

「あーお!」

 

はいはい。青ね。

ぽち。

 

「じょーじゅ!」

 

うん。上手だね。すごいね。←棒読み

 

完成?と聞いたら「ん!」と満足そうに言った1枚がこちら。

(背景は最初から色をつけてた)

 

 

何描いたの?と聞くと「まめ!」だって。

どこら辺がまめなんだか。

 

はいじゃぁおしまいね。

次はお母さんのばん。

 

「っかい!っかい!」

 

もう一回描くの?

 

「うん!」

 

え。これもしかしてお絵かき帳みたいに

何枚も何枚も何枚もってパターン?

 

しかもパソコンには終わりがないぞ!?

よし。線を太くしてすぐ画面いっぱいになるようにしよう。

 

「みどり!」

 

はいはい。緑ね。

ぽち

 

「ちーろ!」

 

はいはい。黄色ね。

ぽち

 

「ぴんく!」

 

へいへい。ピンクね。

ぽち

 

できた?

 

「ん!」

 

 

はいじゃぁおしまいね。

次はお母さ・・・

 

「っかい!っかい!」

 

ええええええ

 

 

 

ただ眺めてるだけでは面白くないので

ちょこちょこ色を塗ってみたり・・・

 

誰ですかさくらにペンタブなんか教えたのは!

私だ!

 

と、この時はこの重要さにまったく気付いてなかったけど

これじつにもったいないことをしていた。

 

「誰かと一緒に楽しむ」という

さくらには難しい療育をするチャンスだったのに!

 

ってこの時は障害に気付いてなかったんだから仕方ないけど

多分もっと普通のお母さんだったら

「一緒に」楽しんだんだろうなぁと思ってしまう。

 

私はただただ「早くどいて」としか思っていなかった。

 

だからペンタブを見せるとダメだな。

見えないところにしまっておこう・・・

 

なんて行動に出てしまって、さくらの作品はここで止まっている。

あーあもったいない。




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遊歩道でさくらを遊ばせながらボーっとしていると

よちよち歩きの女の子を連れたお母さんが

にこにこ笑顔で近づいてきた。

 

こんにちはぁ。 ←最近自分から挨拶するように心がけている

 

「あ。こんにちは。」

 

娘より頭ひとつ小さく、娘より一回り横幅が大きいその子は

ヒザを伸ばしたままの状態で歩いているのに

かなりの高速でたかたか進んでくる。

 

なんでヒザが曲がらないんだろう。

小さいからかな?

足が短すぎてそう見えてるだけ?

まだかなりのガニ股だから曲げたまま歩いてる?

 

だったら仲間だな。

この子も1歳前から歩いてるんだな。

 

と思った私は「何ヶ月ですか?」と聞いてしまった。

 

「あ、1歳と3ヶ月なんです。」

 

あわわわ

またやってしまった。

 

子供の年齢は見た目より大きく言うのがマナーだ!

きゃー

 

でもでも今回のはまだセーフ?

ダメ?

 

「しっかりしてますねー。もう3歳くらいですか?」

 

ああダメだった。すごい上に言ってくれた。

そうよね。1歳半くらいですか?って聞くべきだったのよね。

反省・・・

 

いえまだ2歳前なんです・・・

 

それからさくらとその子はコミュニケーションを取るでもなく

かといって無視する訳でもなく

変な間合いを取りながらころころ一緒に遊んでいた。

 

そしてこのお母さんもそこから無言。

 

子どもは野放し状態。転んでも転ばされても口も手も出さない。

何も言わずに、まったく動かずに見てるだけ。

 

子どもに話しかけもしないし

私に話しかけてくるでもない。

 

その子もお母さんに甘えにくるわけでもなく、

さくらと同じようにその辺をたかたか歩き回っては

石や棒切れを拾ったりして遊んでいる。

 

でも片方の手には小さいボールが握りしめられている。

振るとチリチリンと鈴の音がするボール。

 

最初は遠巻きに見ていたさくらだったけど

その子が転んで手からボールが落ちた時に

さっと拾ってそこから離そうとしなくなった。

 

狙ってたな。

 

「とっちゃダメでしょ? かえそうね?」

 

なんて言って聞くようなさくらではないけど、

相手のお母さんの手前一応言う。

 

「それさくらのじゃないでしょ。どうぞして」

 

「いや!」

 

「鈴のいい音がするね。チリチリいうね。」

 

「いや!」

 

んもう・・・

 

普通ならここで「あ~いいですよ~」とか言われて

「すいません取っちゃって~」とか言って

「ほら貸してくれるって。ありがとうは?」なんて言って

 

ねぇ?

 

でもお母さん無言。

 

えーっと・・・

 

その子も特に返して欲しい素振りもみせず、

結局さくらがボールを持ったままになってしまった。

 

 

私は誰かといると何か話さなければと思ってしまうけど

別に話すことがなければ話さなくてもいいのかな。

 

石段に座ってボーっとお互いの子どもを見てるだけで

特に何をするでもなくそこにいる私たち。

 

いや、でも、ちょっと、居心地悪いかも。

 

でもこういう時に何を言えばいいのか

どういう話が無難なのかまったく分からないので

結局私も黙ってそこに座っていた。

 

 

しばらくするとさくらが移動し始めたので

 

向こうに行くの?だったらボール返さないと。

ほら、貸してくれてありがとうって。

 

さくらは向こうに行きたいのと、ボールを返したくないのと

自分の中で何か葛藤するような表情をしていたけど

 

「あい!」とボールを返して

「ばいばい!」とさっさと向こうに行ってしまった。

 

あ、ボールありがとうございます。

 

(と言ってもお母さんは会釈をするだけ)

 

さくら待って!

 

 

と、その親子とは別れてしまったけど、後になって

 

実際にいた親子よね!?

 

とちょっと不思議に思ってしまった。

 

 

それと、人にあったら話さないと!

と思い込んでたのも、別に無理に話さなくてもいいのかな?

と思えた出会いでもあった。




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夫とさくらのインフルの看病をしつつ

私もインフルになったんであろうこの春先。

 

さくらはすっかり元気になっていたのに

私の熱がなかなか下がらず、

もう何日も家の中ばかりだった。

 

熱が下がっても「よっしゃふっかーつ!」

というわけにはいかない私の体。

 

天気がよくてあったかいこの日

病み上がりでよれよれの体を引きずって

元気ぴんぴんの娘を公園に連れてゆく。

 

ごほごほ

 

「おかーしゃん こっちこっち!」

 

あーはいはいちょっと待ってくださいよ。

まだあんまし早く歩けないんだってば。

 

「こっちこっちー!」

 

ひょろりらついてゆくとやっぱり遊具のある場所。

お友達がいっぱい遊んでます。

 

遊歩道を勝手にどんどん走って行くことはなくなってきたけど

目的地が見えるとやっぱりダッシュ。

 

遊具へ一目散。

 

でも今日はまったくさくらの後を追う元気がない。

それにおもいっきり病気です~って咳を連発。

きっと誰しも私に近づきたくないはず。

 

えほえほ

 

屋根のあるベンチに深々と腰を下ろした私はまったく動かず。

一応目でさくらを追いかけてはいるけど

何かあったら飛んで行くわよ~という心構えなど微塵もない。

 

さくらは人のおもちゃを勝手に取って遊んだり

気になる自転車を触りまくったり

棒付きの飴をなめてる子をうらやましそ~に眺めたり

少し大きい子に遊んでもらったりと

私がそばにいなくても平気で遊んでいる。

 

その間、一度たりとも私のところへは来ない。

こっちを見もしない。

 

お母さんに近づくと連れて帰られる!とでも思ってるんだろうか。

でもそれ当たり。

 

話しができる距離に来たら

「そろそろ帰ろうか」と言おうと思ってるもの。

 

 

他の子って本当にお母さんの近くにいるんだな。

勝手に走って行く子もいるけど

お母さんがついてきてるかどうかちゃんと振り返ってるし

見て欲しいときや、困ったときはお母さんを呼んでる。

 

さくらは?

 

ほらまた砂場に入って人のおもちゃを勝手につかってる。

相手のお母さんが「いいよ~一緒に遊ぼうか」とか言ってくれてる。

 

でもさくらはそのお母さんの顔を見ない。

おもちゃしか目に入ってない。

しばらくそれで遊ぶとぱっと手を離して砂場から出る。

 

そしてまた違うところへ走って行って

他の子がしている遊びに入ろうとする。

 

「なにこの子ー?だれの妹ー?」

「知らんで?」

「えー?」

 

と言いながら中学生くらいの子がきょろきょろしている。

こんな小さい子が一人で公園にいたら変だよね。

 

母はここです。

行く気ないけど。

 

話しかけられてもそれにこたえることはなく、

一緒に遊びたいのかと思ったらすぐに違うところに走って行くので

まとわりつかれてものすごく迷惑!ということもなさそうだけど

親子で遊んでいるところに入って行くと

やっぱり「親どこ?」とみんなきょろきょろする。

 

今日の私は迷惑な子供をほっとく母親だ。

 

でも本気でほっといてみて分かった。

さくらは私がいてもいなくても

まったく行動が変わらないということに。

 

「勝手に取らないよ。貸してでしょ。

 

すみません。

 

あ!もういいの?ありがとうしないと。

 

ありがとうございます。

 

どこいくの!?

ブランコ乗るの?順番待ってよ。

 

あ、すみません。

ありがとうね。

 

ほらどうぞしてくれたよ。

 

あ!急におりたら危ないって。

もういいの!?どこいくの!?」

 

と私があれこれ声をかけているときと

なんら変わらない。

 

 

今日はきっと

「ほっとくからこんな子になるんだ」と思われただろう。

 

普段からあの母親は子どもをこうやってほっといてるんだ。

だから親がいなくても平気そうだし、

人との距離感もおかしくて図々しいんだ。

これが放置子というものか。

 

と。

 

今日は実際放置していたんだけど、

うしろをついて歩かないのは今回が初めてなのに

まったくそんな風には見えないさくら。

 

なんならいつもより笑顔が多いくらい。

自由に動けて楽しいんだろう。

 

 

そして「もう帰ろうか。そろそろ帰ろうって。」

とうるさく言って帰れる時間と

ほぼ同時刻にさくらが私に近づいてきた。

 

そして「帰ろうか。眠くなったね。」と言うと

「うん」と言って帰ったのだ。

 

今までの声かけってなんだったんだろう。

うるさく言っても言わなくても結果が同じって・・・

 

私の存在意義ってあるんだろうか。

 

とちょっと沈みながらも

でも最後には私のところに来てくれたし、

少しは信頼関係があるということよね。

 

と気を取り直した。

 

さくらがしたいことと、私が教えたいことに

違いがあり過ぎるんだろう。

 

言っても無駄と思わずに、

明日からまた少しずつ教えて行こう。

 

それより体力が欲しい・・・ごほごほ




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夫も元気になり、さくらの熱も2日ほどで下がったんだけど

私の熱が38.5度あたりからまったく引かないので

病中病後合わせて診てもらおうと再び病院へ行く。

 

「どうや~?」

 

さくらの熱は下がりました。

食欲がいまひとつなのと咳を少ししてます。

 

「いつ熱下がった?座薬全部使った?」

 

高い熱は翌日の朝に落ち着いて、平熱になったのは今朝です。

解熱剤は怖いので使いませんでした。

 

「え!? 使わへんかったんかい。

でも熱に弱いタイプだと救急車呼ぶような事になるからな。

ケイレンとか嘔吐とか怖いで。」

 

・・・・はぁ。そうですねぇ。

 

(もう説明するのもだるい。解熱剤嫌いなんだよ。私が!)

 

「で。えーっと、お母さんの方はー

インフルエンザじゃないな。(特に検査もせず)

普通の風邪薬で様子みるか?」

 

私に聞くなよ。

 

結局その普通の風邪薬とやらをもらって帰宅。

さくらは私に抱かれてずっと泣いてただけなのに(聴診器さえ当ててない)

娘の分もきっちり診察料を取られた。

 

なぜ!

 

さくらは泣いて病魔を追い払ったのか

家に帰ったくらいからまったく咳をしなくなった。

 

そして私は夜中に熱が40度近くまで上がってうなる羽目に。

これインフルちゃうの!?

 

あそこヤブ医者だからいっつも空いてんのか!?

 

 

 

そして翌日も私の熱は下がらない。

 

娘は病気の回復期で栄養が必要なのに

ものすごいい加減な食事をさせられて

ほぼ1日中ほっとかれている。

 

着替えもせずずっとパジャマ。

TVは繰り返し流れるトトロ。

声を出しても誰も返事してくれない空間。

 

ああ、かわいそうに。

 

と思ってるのは私だけらしく

本人はいたってご機嫌であれやこれや自分で考えて楽しんでいる。

 

私が起き上がらなければ外にも出られないと知ってるのだ。

 

部屋を散らかす事もなくなったし

簡単な片付け(ぬいぐるみを箱に入れるとか)も出来るようになった。

 

口で頼めばだいたいの事はしてくれるし

出来なくてもやろうと努力する。

そしてそれが楽しいらしい。

 

いいこだねぇ。

 

ああ、だめだだめだこんなんじゃ。

早く元気になって病気になんない体にしないと。

 

それにはまず体重を元に戻すことが先決だ。

さくらが生まれて減った体重がちっとも戻ってない。

体脂肪率も激減したまんまだ。

だからしんどいんだ。風邪を引きやすいんだ。

免疫力が落ちてるんだ。

 

目指せ+8kg!

 

 

 

そしてその翌日、やっと私の熱が下がった。

 

よし。洗濯と掃除をすませてから公園だよ!

 

とさくらに言い聞かせながら

ずっと寝ていた布団をひっぺがしたら

 

びっくりずぶ濡れ。

 

敷き布団2枚を通り越して下のマットまでぐっちょり。

私も娘もこんなところによく寝てたな。

 

全部一気に布団乾燥機にかけても乾燥しきれなさそうだったので

小分けにベランダに干したり部屋に立てかけたり

洗濯したり乾燥機も使ったりとフル稼働。

 

ふー。後は待つだけ・・・

 

あれ?またしんどくなってきた。

なんかクラクラする。

いきなり動きすぎた?

 

と熱をはかると再び38度をびゅんと超えていた。

 

わお。

 

「おかーしゃんねんね?」

 

あ、いや。今だけだよ今だけ。

明日は公園行こうな。

今日はごめんな。

 

「・・・・あい。」

 

きゅー 下向いて返事しちゃったよあうー

ごめんよさくら。

 

頭を動かすと意識だけがぶおんと頭蓋骨の外に出て

もわわわんと膨張して戻ってきて

一緒に脳みそも少し広がってから

ゆっくり元に戻る感じ。

 

痛いんじゃないから頭痛じゃないけど

頭をあまり動かしたくない。

 

今回の風邪はしんどいなぁ。

 

って絶対これインフルだって!!




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私は人見知りだ。

 

さくらのおかげで公園ですれ違う人と

その場限りの短い話はできるようになったとはいっても

(それでも向こうから話しかけてくれる前提で)

知らない人と長時間話ができるほど改善されてはいない。

 

そもそも私はアスペだ。(この時は診断されてなかったけど)

コミュニケーションがうまく取れないのを自覚している。

 

でも失礼がないように必死で

これにはどう返事をするべき?いまはどう振る舞うべき?

と神経回路フル稼働で対応するので

人と話すだけでたいへん疲れるのだ。

 

「すれ違いざまに挨拶をする」だけでも

 

どの距離感で?まだ早い?じーーっと見るのはダメよね。

まだ気付いてないフリをする?

遠すぎてこっちに気付いてないのに挨拶してもダメだし

近すぎるとなんか変だし。

 

と脳内は大騒ぎ。

 

レオンの散歩ではレオンを見て、

さくらの散歩ではさくらを見るので

なんとか「近づいている間の微妙な時間」をしのげるけど

一人で散歩なんかしてたらもう、どうすればいいのやら!!

 

くらいの人見知りなので(前置き長いですね)

 

 

「知らない人を家に呼んで1日過ごす」とか、

 

絶対無理だから!無理!確実に無理!無理無理!

 

と夫に叫んでいる私。

 

 

なんと夫は

 

「遠方の友達が奥さんと遊びに来んねんけど、

俺らちょっと行きたいところがあんねん。

奥さん妊娠中やしさ、その間うちにおらしてええやろ?」

 

と言っているのだ。

 

夫の友達の奥さんと家で1日過ごす?

は?

何言ってんの?

 

無理にきまってんじゃん!!

 

 

ときっぱりはっきり確実に断ったので

その話はなくなったものと思っていたのに、

さくらと公園で遊んでいたら夫から電話。

 

「どこおるん?

友達が来たからさ。奥さんに上がっといてもらうぞ。

俺らすぐ出かけるし。もう帰るやろ?」

 

 

・・・・

 

 

殺意が湧いたね。

 

本当につれてきたの!?

あれほどイヤだって無理だって言ったのに!

断ったのに!!

 

夫はとてもフレンドリーで友達も多く

知らない人にもどんどん話しかけていって

友達の友達はみな友達だ。みたいな人なので

夫がいさえすれば夫の友達がいても平気なんだけど

 

今回は奥さんだけ置いて行くという。

 

そらな、夫は平気だろうけどね、

何がそんなにイヤなんか分からん。と素で思ってるだろうし

私の気持ちも理解できないとは思うけど

 

でも、イヤだって言ったのに~

 

 

まだ遊び足りなくて嫌がるさくらを説得し、

抱っこしながら重い足取りで家に帰る。

 

夫の友人の奥さんと夕方まで2人きり(さくらもいるけど)

楽しく世間話をしなければならない。

お昼ご飯はどうするの?

どこか食べに行くにしてもさくらがいたら無理だよ。

家に何かあったっけ。

飲み物は?

お菓子とかどうすんの?

 

というかそんな長い時間何を話せと?

一緒にDVDでも見るの?

 

この辺にあるっていったら長い遊歩道だけだよ?

散歩にでも行く?

でも今日寒いから出ない方がいいよね。

買い物にでも行く?

でもさくらがおとなしくしてくれるわけないし。

 

妊娠中って言ってたけど何ヶ月なんだろ。

なんでそんなお腹なのに人の家に来てんの?

私なら絶対一緒に来ないだろうに。

 

と脳内ぐるぐる。

 

 

って、考えてても仕方ないよね!

 

さくらがいるから気がまぎれるさきっと!

妊娠中って言ってたから出産時のエピソードとか

そういう話題なら大丈夫だろう!

 

家に来てもらってるのに

絶対イヤだから帰ってもらって!

とか言うのがどれだけ失礼かは分かっている。

 

いざ!

 

 

と家に帰ると、本当に夫と友人はもうでかけていて

奥さんだけ家にちょいーんと取り残されていた。

 

それを見た瞬間

 

「夕方から何か予定あるんですか?お腹平気ですか?

なんでまた置いてかれるのに一緒に来たんですか!?」

 

と聞いていた。

ああこれがアスペ。

 

まずは初めましてだろう!

挨拶くらいまともにしようよ私!

 

でも、奥さんはとてもフレンドリーな方で

(そうでもなきゃ知らない家に置いてかれるのイヤだよね)

向こうからたくさん話をしてくれたので

ずいぶんと助けられた。

 

それにさくらがい・・・

 

え!さくら寝てる!?

 

こんな特殊な状況でいつも通り昼寝するってどうなの。

普通にハルちゃん(クマのぬいぐるみ)を抱っこして

ベッド行って寝てるし!

 

その後は何をどうしたのか記憶もなく(本当にない)

 

夕方になって夫と友人が帰ってくると

一緒に夕飯を食べに行こうみたいな話しになったけど

さくらを外食に連れて行くと大騒ぎするので

みんなだけで行ってきて~と送り出した。

 

そのくらい私は限界だった。

 

疲れた。疲れた本当に。

ありえないほど疲れた。

 

 

 

そして次の日になっても私はまったく回復せず。

 

夫がいつ仕事に行ったのかも分からず朝10時過ぎまで寝て

さくらに適当な朝ごはんを出して

公園に行くこともなくボーっとしていたら

さくらもおとなしく家で遊んでいたので

そのままベッドへ誘導して寝かせたら本当に寝てしまったので

私もそのまま昼寝。

 

そして何もせず夕方。

 

本当にこの日は何もできなかった。

それでもまだ私は元には戻らなかった。

 

人と会うって疲れる。

人に合わせるのって(合わせられてないかもしれないけど)

本当に本当に心も体も心底くたびれる。

 

自分から決心して動いたことじゃないから

余計に心構えもできてなくて

自分でもびっくりするくらい疲れ切ってしまった。

 

 

私は人といるのが苦痛なんだと再確認。

 

よく不登校にもならずに学校に通ったよなと思うくらい。

そして結婚して娘ができて

ぬるぬると専業主婦の座に落ち着こうとしてたらこれだ。

 

このまま家にいたら私はただの引きこもりになってしまう。

 

でもこの時はまだ、安心安全な自分の世界を崩したくなくて

さくらが幼稚園に入るまではいいよね。

とさくらと2人で自閉脳の世界にどっぷりつかっていた。

 

 

今の私はそこまでひどい人見知りはなく、

小学校でPTAの副会長もこなし、自治会の班長もこなし、

用事があれば学校にだってどんどん出向いて

先生に言いたいことを言えるようにまでなっている。

 

息子の幼稚園でもママさんたちと話をし、

お迎えの早いときは、時間ある人はおいでよ~

と家に数人招いてお茶したりしている。

 

こうなれたのも、あの時のあの

ほぼ社会との接点を切ってさくらと過ごした数年間があって

しっかり充電できたからだと思っている。

 

 

今もしひきこもってる人がいたら

その時間はとっても大切な充電期間。

 

時々コンセントを抜いて試してみたりせずに

たっぷり充電できるまでそのままでOK!

 

と私は思います。




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私はさくらの成長を助ける行動をするより

 

今汚されたくない。今面倒なのはイヤ。

今使っているものを変えるのもイヤ。

 

という思考から、

 

何歳何ヶ月頃になったらこれを練習しましょう。

そろそろこういうものも使わせましょう。

 

というのを完全に無視してきた。

 

この中でも「面倒くさがり」というのが一番強い。

 

 

そして今日もさくらのミルクの時間がやってきた。

 

食事にあまり興味のないさくらに

手っ取り早く栄養を取らせるにはミルクが楽かなと思って

朝晩のフォローアップミルクを続けている。

 

フォローアップミルクとは、離乳食が3食になったけど

食事だけでは摂りきれない栄養を補う目的で飲ませる粉ミルク。

だから離乳食が終わって普通の食事をするようになる1歳代では

飲む必要がなくなっているものだ。

 

でも娘はまだ1日2回飲んでいる。

それも200ccずつ。1日400ccたっぷり。

 

でも今日は2つあるマグを2つとも除菌していて

すすぐのがめんどうだな~

 

と思ったので、すぐに使えるコップを手に取った。

 

7~8ヵ月からコップの練習をって言うよね。

そこから1年経ってるしもう使えるんじゃなかろうか。

 

*私の持論は、体が成長すれば特に練習させなくても

だいたいのものはできる。というものだ。

 

 

ミルク飲むひとー

 

「あーい!」

 

じゃぁ座ってくださーい

 

「あーい!」

 

お手手合わせてくださーい

 

「ぱっちん!」

 

いただきます

 

「いたーきましゅ!」

 

はいどうぞ

 

 

さくらは初めてのコップに何の興味も示さず

普通に手に持って飲み始めた。

 

ごくごくごく

 

おお。普通に飲んでるよ。ちゃんと飲んでる。

なみなみ作ったのに(200cc)上手に飲んでる。

 

やっぱり練習しなくても飲めるんだな。

時期がくれば特に何もしなくてもできるんだ。

 

小さい時に難しい課題を与えて

したいのにできない!とイライラさせるより

こっちの方がいいんじゃなかろうか。

 

上手だねさくら。

 

でもやっぱり不安だし、こぼされるのもイヤだし

とうぶんはマグつかって飲んでねー。

 

 

と思ったその日の夜。

 

いつものようにマグを手に取って

ミルクの粉を入れようとしていると

 

「とってっ とーってっ」

「これっ とってっ」

 

と食器棚に入っている自分のコップを指差してきた。

 

 

あ!コップが使いたいんだ。

あ~やってしまったか。

 

朝はコップにそんなに興味示さなかったのになんでよ。

どうせこぼすんだからストローでいいよもー。(心の声)

 

もうマグにミルク入れちゃったから今日はこれで飲も?

ほらキリンさんのマグマグだよ?

 

「こっち!こっち!んーんーんーんーんー!」

 

わー自己主張してるー。

でもそのコップ目盛りがついてないからミルク作りにくいんだってばー。

マグで作ってうつしてもいいけど洗い物が増えるしなー。

(勝手な言い分)

 

これ?このコップで飲みたいの?

 

「ん?」 ←こういうときに聞き返されると腹が立つ。

 

コップで飲みたいの?

 

「んん?」

 

えーっと・・・

 

ミルク飲む?

 

「うん」

 

これコップ。こっちマグ。

どっちで飲みますか?

 

「こえ!」 ←コップを指さす

 

コップで飲むのね?

 

「んん?」 ←そこはうんだろ!

 

 

とまぁ、こんな風にさくらは「普通の会話」が難しく

意思の疎通はできるけど、それは限定した言葉で

しかも短く具体的でなければならない。

 

これかなり自閉っぽい。

それでもこの時は年齢的なものだと思っていた。

 

 

 

コップでミルク飲みます。

 

「あいっ!」

 

という訳でコップでミルク。

 

コップは2歳過ぎてからと思ってたのに

自分のズボラ(マグをすすぐが面倒だった)のせいで

数カ月早くコップに移行してしまった。

 

ちぇっ

 

でも意外とこぼさずに飲む。

 

いつも通り200cc飲もうと思ったら

さくらが選んだかわいいコップだと2杯になるんだけど

1杯目を飲み干してから言う

 

「あかーい!」(おかわり)

 

という言葉もすぐに覚えてしまった。

 

 

自閉の1対1対応

しかしこの「おかわり」は

コップでミルクを飲む限定でしかなく、

他のおかわりに使えるようになったのは

もっとずっと後になってのことだった。

 

これぞ1対1対応。

 

さくらの中で「おかわり=コップでミルクをもらう時に言う」

という図式が出来上がってしまって、

これを他の食べ物に応用することができなかったからだ。

 

普通の脳は「なんでももっと欲しい時に言えばいいんだな」

となんとなく分かって身について行くんだろうけど、

 

例えばお菓子のおかわりが欲しい時に

お皿を持って「んー!んー!」と言ったり、

手のひらに指をあてる「もっとちょうだい」

のベビーサインを繰り返すさくらに

 

「おかわりって言うんだよ。」

 

と教えようとしても、

 

え?ミルクはいらないよ。欲しいのはお菓子だよ。

お菓子ちょうだいって言ってるのになんでミルクの話するの?

 

という思考回路にしかならないさくらは

言わせようとすればするほどかんしゃくをおこしていた。

 

そこで、ああこういう時もおかわりって言うんだ。

とルールの上書きができないのが自閉脳。

 

そのことにまだ気づいていなかった私でも

おかわりはミルクだけだと思い込んでるな。

と分かるほどだった。

 

中学生になった今でも、おかわりの意味は分かっているのに

「ご飯まだある?」という言い方をする。

「おかわり」って言っちゃうと口の中がミルクになるんだって。

 

おもしろい脳だな。




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さくらは質問だけでなく、

覚えたものの名前も何度も言うようになった。

 

こうなると一人で遊ぶことはなく、

自分が言った言葉に対してのリアクションを求めてくる。

 

話し相手というよりは、

知っている言葉の確認と、知らない言葉の学習に

私を使っているような感じだ。

 

私がまったり座っていると

メイちゃん(犬のぬいぐるみ)を持ってきて

 

「てて!てて!てて!てて!てて!」

 

と手を指さして(犬だから足だけど)連呼し始める。

 

そうだね~。お手手だね~。というまでやめない。

それも相手が返事をしてくれるかな?

と待つような間もない。まったくない。

 

ひたすら「てて!てて!てて!」と言い続ける。

 

返事をしてもらってそれに満足すると

今度はメイちゃんの耳を持って

 

「みみ!みみ!みみ!みみ!みみ!」と始まる。

 

そうだね~。お耳だね~。

と言うと、今度は目を指さして

 

「めめ!めめ!めめ!めめ!めめ!」と始まる。

 

まだ言えない部分は「んちゃぁ?」(これは?)

と聞てくるけど、覚えるまで何度も言わされる。

 

 

「んちゃぁ?」

 

せなかだよ。

 

「んん~?」

 

せなか

 

「んん~?」

 

ぜなか

 

「んん~?」

 

何度も何度も何度も何度も何度も。

 

一通りメイちゃんが終わると

今度はトニー(トナカイのぬいぐるみ)を持ってきて

 

「てて!」と始まる。

 

鏡の前で自分の顔を指さしながら

 

「あーな!(鼻)あーな!あーな!あんなー!

ふーんなー!あーんなんあー!あーなー!」

 

などと鼻活用を唱えてたりもする。

 

これにも返事をしないと「あなー!!」と怒りながらやってきて

また鏡の前に戻って行く。

 

この時さくらは不思議なことに私を引っ張らない。

お母さんに来てほしい時は

お母さんの手や足を持って引っ張るのが普通な気がするけど

さくらは怒りに来るだけで、私を無理に動かそうとはしないのだ。

 

なんでだろう?

自分がされるのがイヤだから?

それとも引っ張って動かせると気付いてない?

 

それでも鏡の前に来てほしいことは分かるので

一緒に鏡の前に行って

 

そうだね~。さくらの鼻だね~。

 

と返事をしておく。

 

 

これを一日中ありとあらゆる場面で繰り返されると

かなりどうでもよくなってくる。

 

「んちゃぁ?」

 

テレビ

 

「んちゃぁ?」

 

テレビの画面

 

「んちゃぁ?」

 

テレビの枠

 

「んちゃぁ?」

 

テレビ

 

「んん~?」

 

テレビ

 

「んちゃぁ?」

 

テレビ

 

 

ゲシュタルト崩壊するわ!!

 

新しい言葉を覚えようとしてる時はともかく、

もう覚えているものを何度も何度も何度も聞かれると

 

「そうだってば!もーうるさいなー!」

 

と言ってしまってちょっと反省・・・

 

 

 

そうやって日々さくらの相手をしている私はともかく、

おばあちゃんにはこれがなかなか通じない。

 

さくらが「んちゃぁ?」(これは?)と

指をさしてものの名前を聞いているのに

 

「お茶か?お茶が欲しいんか?」

 

と台所へ立つおばあちゃん。

 

さくらは教えてもらえないので

「んちゃぁ!んちゃぁ!んちゃぁ!」と何度も叫び

 

おばあちゃんは

「だからお茶やろ!今入れたるから待っとき!!」と怒り

 

さくらが「んちゃぁぁぁぁぁ~」と泣いて

 

「なんやねんこの子は!ちょっとも待たれへんのかな!」

 

となったりする。

 

私が「これは?って聞いてんねん」と教えようとしても

義母さんの耳には入らない不思議。

 

(ちなみにお茶は「んちゃちゃ」と言う)

 

 

さくらの"言ってるつもり"の言葉が日々増えているので

会うたびに意思の疎通が難しくなる2人。

 

普通は言葉が増えれば増えるほど

他の人ともコミュニケーションを取りやすくなると思うんだけど

なぜかさくらとおばあちゃんはうまくいかなかった。

 

多分、私とさくらの会話(?)がおかしかったんだろう。

 

 

そしてさくらは起きているときはほぼこの調子で

驚異的にものの名前を憶えていった。

 

め、はな、くち、みみ、おでこ、ほっぺ、あご、

まゆげ、まつげ、あたま、かみのけ、こめかみ、みみたぶ

 

え・・そこなんて言うんだろう?

 

と答えられずに調べて

 

「じんちゅうだって!」(鼻の下の溝)

 

とかやってたけど、これはまさに

自閉脳の自閉度を加速させる関わり。

 

自閉症は何かにこだわるととことん突き進んでしまうので

毎日そればっかりに没頭させ続けてしまうと

他の脳の機能が発達しないので、あまりよろしくないのだ。

 

ただ本人はとても心地いい状態。

 

そして私も自閉脳。

 

きっとこの頃の私とさくらを客観的に見ると

かなり異様だったと思う。

 

 

でも、勝手にどこかに行っていたさくらが

自分から私に近づいてきて何かを要求してくれて

私の答えに反応してくれるので

「うるさいなーもー!」と言いながらもとても楽しかった。

 

今でも娘に何かを質問されると

えーもー自分で調べーな!と言いながらも

どこかで嬉しい私がいる。




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