バナナばかりを毎日毎日食べて、

風邪を引いたのをきっかけにバナナを一切食べなくなった。

 

ということがあってから

 

いくらさくらが気に入ったからといって

同じものを続けて食べさせないように気を付けていた。

 

トマトもそのひとつで、

サラダのお皿に入っていると一番最初に手にとって

ぱくぱくと食べて「もっと」と言うくらい

トマトを食べていたけど、

欲しがるだけどんどん食べさせていたわけではない。

 

そんな時、おばあちゃん家に遊びに行って

裏の畑にフルーツトマトが鈴なりになったのを見つけた。

 

「いーい? とっていーい?」

 

取ってもいいけど赤いの取ってね。

青いのはまだ食べられないよ。

 

「とったー♪」

 

と娘が引きちぎったのは真っ青なトマト。

さすがにそれは食べられませんよ。

 

これはおいしくないから、

こっちの赤いのをどうぞ。

 

赤いおいしそうなのを何個かとって

皮をむいてさぁどうぞとさくらに出した。

 

「・・・・・」

 

あれ?トマトだよ。おいしいよ?

あーんってしてごらん。

 

「いや」

 

え。イヤなの? なんで?

いつものトマトだよ。

おばあちゃんが作ったからおいしいよ。

 

「いや」

 

かたくなにトマトを食べようとしないさくら。

 

切ってないから?

いつものように切ってお皿に入れた方がいい?

 

と思って、小さく切ってお皿に入れても

フォークでつんつんとつつくだけで食べようとしない。

 

ほら。一口食べてごらん。

いっつもトマト食べてるじゃん。

 

食べたら分かるってトマトだってほれ。

と無理やり口に入れてみたら

 

「・・・・・」

 

口をまったく動かさない。

それどころか出してもいい?とばかりに口を突き出して

「えー」と言うのでティッシュで取ってやった。

 

あらま。トマト嫌いになったのかな。

いったいいつから。何かあったかな。

 

全然思い当たらないんだけど。

 

 

いつも食べてるトマトがどんな風になってるか

畑で実物を見て衝撃を受けたとか?

 

よく買ってる大きいトマトじゃないから?

いやでもプチトマトだって普通に食べてたよな。

 

今噛んでもないから味も分からないだろうし

何か変なものだと思い込んでる?

 

え?なに?なんなのいったい?

 

まぁ、食べたくないならいいけどさ。

 

じゃぁほら、レオンが後ろで待ってるから

レオンにどうぞってしてあげて。

 

「いや!こえさーちゃんの!」

 

は!?だったら食べなさいよ。

 

「いや!」

 

なんなのいったい。

 

レオンは足踏みをしながら、よだれをたらしながら

それでもさくらから無理やり取ろうとはせず

ひたすらトマトが口に入るまで待ち続けていた。

 

 

 

音声は消してありますが、なんとなく字幕をつけてみました。

 

これ見ると

レオンにトマトあげて「イヤ!」のやり取りをしているのに

「イヤ」と言ってから「はいどうぞ」と言うまでが異様に短い。

 

なんなんだろうこれは。

 

「いやだもーん♪」と言いながら

あげてもいっかなって気分になってるんだろうな。

 

・・・多分。

 

 

***

 

 

この時はたまたまかなと思っていたんだけど、

この後いつものトマトも一切食べなくなり、

 

もうトマトの味も覚えてないでしょう!?

というくらい大きくなっても頑なにトマトは拒否。

 

なんでトマト嫌いなの?

 

「嫌いなんじゃなくて、食べ物に見えないの。」

 

は?

 

「ねうね這ってる青虫食べろって言われたらどう?

周りのみんながおいしそうに食べてたり、

ハンバーガーにどーんと挟まってたりしたらどう?」

 

え、ちょっとそれは、イヤかも。

人が食べてるの見るものイヤかも。

 

「そんな感じ」

 

ええええ。トマトがまさかのゲテモノ扱い!

 

 

でも小さい頃はトマト食べてたのにね。

ある日突然「何この変なもの!」ってなるんだろうね。

 

妙な脳だこと。




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「おっかーしゃん! ちーずかせてっ!」

 

「ちーずぱらぱら~って!」

 

あ、はいはい。チーズね。

はい。ぱらぱらぱら~

 

「チーズおいしいねー。」

 

おいしいねー。

でもチーズだけじゃなくてグラタンも食べてねー。

 

昨日のお昼にグラタンを作った時に、

上にかけた粉チーズがいたくお気に入りのご様子で

今日もグラタンが欲しいと言うさくら。

 

さっきからチーズばかりを要求してくる。

欲しいのはグラタンじゃなくて粉チーズだろ。

 

「・・・・ず」

 

チーズ

 

「ちーず」

 

そう。チーズおいしいね。

 

「・・・ずーち」

 

チーズ

 

なんで最初は言えるのにしだいにおかしくなるの。

 

 

さくらの言葉は発音がはっきりしてないうえに

たまに逆さ言葉になってしまう。

 

最後の音が耳に残るのか、

例えば「うさぎ」だったら「ぎ」から発音して、

なんか違う・・と思って止まってしまうとか、

むりやり「ぎ・・さう?」と続けてみたり。

 

言葉は特に遅くはなく、普通にしゃべっていたのに

今まで覚えていた単語が突然出てこなくなる不思議。

 

それが2歳になってから増えてきた。

 

何も考えずに音だけで発音していた言葉に

文字や言葉としての認識が入りだして

覚えなおしをしているのかもしれない。

 

それが難なく行われる子もいるだろうけど

さくらはかなり苦労している様子。

 

見ていてこっちまで力が入る。

 

「ぢ、ぢーち ぢーう!」

 

チーズ。

はい。ぱらぱら~

 

「ぢーうおいしいねー。」

 

ああ、ぢーうになっちゃたよ。

 

そうだね。チーズおいしいね。

 

「ちーず!」

 

そうそう。チーズ。

 

 

さくらの中で組み換えが大忙しなのが分かるので

「チーズでしょ!チーズ!」という言い方をして

言葉というパズルのピースを外からバラバラにするようなことは

なるべく避けるように気を付ける。

 

それとなく正しい言葉を話しかけながら

さくらの言おうとしてる言葉の意味がわかれば

もうそれでいいかなと思うようになっていた。

 

 

しばらくもぐもぐ

 

グラタンなら大人と同じ量をぺろっと平らげる。

ホワイトソースは好きらしい。

 

「ず・・・」

 

やっぱりズから始めたいんだな。

チーズのズが印象に残りやすいんだろうか。

 

「チ」より「ズ」ってイメージなんだろうな。

 

いやそんなことより粉チーズ食べ過ぎやろ。

さっきからどんだけかけてるよ。

 

グラタンと一緒に食べるんだよ。

こうやって縦にスプンを入れて・・・

 

「や!」

 

じゃぁこのマカロニさんと一緒に食べよう。

はい、あーん。

 

「おいちーねー」

 

おいしいね。

 

「ずんい ちょーい!」

 

ずんいってなんだよ。

もはやチーズのチの字も入ってないぞ。

 

チーズね。でももうやめ

 

「ずんい!ずんいちょーだい!」

 

チーズね。はい。ぱらぱらぱら←バトルするのがめんどくさい

 

「ちーずおいしいね~」

 

 

がんばれさくらの脳。

これはチーズだ。チーズだぞ!

 

 

***

 

娘は大きくなった今でも粉チーズがものすごく好きで

そのまま手の平にぱっぱっと出してぱくっと食べるほど。

 

おやつじゃないんですけど。




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食事という行為に飽きてしまったらしく

ちっともさっぱりご飯を食べてくれなくなったさくら。

 

うさぎさんのおにぎりにしてもダメ。

かわいく飾り付けてもダメ。

 

すぐに「ごっちーた!」と席を立つんだけど、

人が食べているものには興味を示すので

私のお皿から一口、二口食べて立ち歩くという

なんとも行儀が悪いことになってしまった。

 

それでもほとんど食べない。

 

これが遊び食べって言うんだろうか。

でもまだ欲しいとか、そういう感じはない。

 

幸いフォローアップミルクは飲んでくれるので

栄養失調にはならないだろうけど

でもずっとミルクってわけにもいかないし・・・

 

「1歳10ヶ月 食事」で画像検索すると

かわいらしい子ども用のご飯が並んでいる。

色もきれい。

 

でもさくらは食べない。

 

 

お昼の時間がきても、メニューが決まらずに

冷蔵庫をあけたりしめたり。

 

いったい何を作ったら食べるんだろう?

 

 

こないださつまいもを茹でて小麦粉を混ぜて焼いたら食べたな。

それとも今日はジャガイモで作ろうか。

ニャッキみたいなのにしたら食べるかな。

 

スパゲッティは全然食べなかったし、

あ、グラタンのマカロニは何本か食べてたからマカロニ茹でてみようか。

 

でもご飯あるしなぁ。

おにぎりにしても食べないし、カレーも混ぜて終わるし、

 

うーーん・・・

 

とあれこれ考えていると

私の中で何かがぷっつりと切れてしまった。

 

突然さくらの食事を考えるのが面倒になったのだ。

 

なんでこんなに悩まなきゃいけないんだろう。

もういいや。さくらにご飯つくるのはやめた。

 

だって何作ってもさくらは食べないんだもん。

作ってとか、お腹すいたって言われてないから

作らなくていいってことよね。←すぐこういう極論になる

 

でも私はお腹空いてるから、私が食べたいものを作ろう。

私だけのためのご飯。

 

今日のお昼はチャーハン!(またかい)

味付けは私の好みで!

 

色々野菜をみじん切りにして鶏のひき肉とたまごを入れて

ジュージューと塩コショウとダシの元で炒めて

ごはんを入れて混ぜたら生姜のすりおろしとしょうゆを適量。

 

人参や玉ねぎがくたくたになるまで火を通さなくていいし、

生姜がピリっとしてる私のチャーハンだ。

 

コツはうどんだしを使うこと。

それもかつおじゃなくていりこだし。

 

いただきまーす!

 

うめぇ~!

なんか久しぶり~!

 

さくらのものは何も用意せず

自分だけばくばく食べる母親がここに。

 

育児放棄って他人事じゃないよな。

 

食事を抜く虐待とか聞くと

欲しがってる子に食べさせないイメージがあったけど

よく言う「子どもが食べなかったから」というのも

まんざら嘘ではないのでは。

と思えてくる。

 

だってほら、さくらは見向きもしない。

私がおいしそうに食べてても欲しそうにもしない。

おやつも食べてないからお腹は空いてるはずなのに。

 

でもこのままほっとくわけにもいかないので

フォローアップミルクをつくって出す。

 

さくらはちゅっと飲み干す。

 

 

これでいいはずはないけど・・・

でも楽だ。このまま流されてしまいそう。

 

 

そして夕飯も同じように

久しぶりに大人の味付けで食べたいものを作る。

 

さすがに夕飯に何も出さないのは良心が痛んだので

さくらには白ごはんにふりかけをかけたものを出す。

 

はいさくらの。いるだけ食べたらいいよ。

 

いただきます。

 

ふりかけご飯もどうせ食べないだろうなと思っていると

 

「さーちゃんの!さーちゃんの!」

 

と私の取り皿を指さすので、

何に使うんだと同じお皿を渡す。

 

はいどうぞ。さーちゃんのね。

 

するといきなり大皿から手羽中の甘辛炒めを取って

自分のお皿に入れて、ばぐっと

 

ちょ、辛いよ!?

もぐもぐできる?小さく切ってないのに。

 

真ん中は骨!食べれないって!噛んでる?ちゃんともぐもぐしてって!

よく噛んで食べなきゃダメだってほら!

 

食べても食べなくてもうるさい私。

 

 

でもさくらは

「いっしょ~♪」とか「かんぱ~い♪」とか言って

なんだかとてもうれしそう。

 

そうか!同じお皿がよかったのか!

面倒でさくらのお皿を出さなかったのがよかったのね。

中身も同じだしねー。おいしいねー。

 

「げほっ げほっ」

 

あ、ほら、喉につっかえてるやん!

もぐもぐだよ。もぐもぐ。よく噛んで!

 

「もぐもぐ」

 

言うんじゃなくて噛むの!

 

ああもう。やっぱり大人と同じ食事は早いんだって。

でもさくら用のを作ったって食べないし、

食事ってどうやってさせたらいいのー!

 

でもさくらは嬉しそうに食卓についていた。

ふりかけご飯は食べなかったけど、

「いっしょ~♪かんぱ~い♪」は何度もやった。

 

 

そして私の子ども用の食事作りはここで終わった。

もうさくらのためだけに特別に食事を作ることはなく、

 

私が食べたいから作ったけど、いるならどうぞ。

 

というスタンスにした。

 

そうすることでさくらが食べなくてもイライラせず、

私は自分の食べたいものが食べられたから。

 

食べたきゃ食べるさ。←義母さんと同じになってる




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なぜかご飯をほとんど食べなくなったさくらが

 

「人のお皿からなら食べる」

 

ことを発見して、毎食私のお皿から

 

「ちょっと食べる~?」とやっていたけど

それもたった数日で効力がなくなってしまった。

 

食べるからってそればっかりやり過ぎたか。

 

 

なんで食べないの?

お腹すいてないの?

 

ミルクやめたらいいのかな。

でも何か口にしないと低血糖になったりしない?

 

ヨーグルトやプリンは食べるけど

毎日毎回そういうものってわけにも・・・

 

どうしたらいいと思う?

 

と義母さんに相談してみると

 

「そんなんお腹すいたらなんでも食べるわ!」

 

という意見。

これみんな言うよね。

 

でも、私は小さい頃食べれないものは食べれなかった。

どんなにお腹が空いていても食べれなかった。

 

お腹が空きすぎるとお腹が空いたという感覚もなくなって

体がだるくなって動きたくなくなって(当たり前だ)

ますます食から遠のいていた気がする。

 

さくらにはそんな風になってほしくない。

 

ご飯を食べなければ生きていけないし、

おいしいものだっていっぱいある。

 

本来食事は楽しいもので、

イヤイヤ、叱られながらするものじゃない。

 

なんとかさくらに楽しく食事をしてもらおうと

あれこれ考えた結果。

 

結局義母さんの案を採用。

 

「食わずにいられないほど腹を減らせ!」

 

に決定。

 

さぁ公園だ。遊べ遊べ走り回るのだ。

服なんか汚れたっていい。

好きな所で好きな事をしまくるのだ。

 

ってやってることはいつもと一緒。

 

でも今日は帰ろうとは絶対に声をかけない。

なんならもっと行こうと誘ってやろう。

 

という意気込みで

とことこ小走りに進んでゆくさくらの後をついてゆくと

 

やっぱり遊具のある場所へ到着。

 

さくらは私の事など振り返りもせず

どんどん遊具の中へ突っ込んでゆく。

 

大きな船の形をしたアスレチックへ登ったり(落ちそうで落ちない)

ジャングルジムに挑戦したり(落ちそうなので引っぺがした)

砂がいっぱい乗っかった斜めの階段を手すりも持たずに下りたり

(案の定、中ほどからごろごろ転げ落ちたけど怪我はなし)

人のおもちゃを勝手に取って遊んだり(貸してって言おうね!)

 

いやまぁまったくよく遊ぶ。

 

いつもならそろそろ帰る時間だけど

もっと向こうの遊歩道にも行ってみようか。

 

さくら行ったことないでしょう。

あっちはお水が流れているところもあるんだよ。

 

ほら行こう行こう。

 

「っちー?」

 

そう。あっち。

 

しかし私が行こうとしていた場所に行く前に

大きな高架の坂道でさくらが止まってしまった。

 

あれ?

 

そしてくるっと反対方向に向いてとことこ

 

え?

 

帰るの?

 

「うん」

 

おお。イヤじゃなくてうんだって。

もう帰るって。

さすがに疲れたか。お腹すいたか。そうかそうか。

 

じゃぁ帰ってご飯食べようか。

お昼はもうとっくに過ぎてるよ。

 

 

そして帰宅。

 

靴を脱いで上着を脱がせたら

とことこベッドへまっしぐら。

 

いや、ちょっと待って!

ご飯!ご飯が先でしょ!

 

お腹空いてるでしょ!?

 

と無理やり引っ張ってきて座らせてはみたけど

眠いんだけど!と凶悪になっているさくらは

不機嫌極まりなく、当然ご飯なんか食べやしない。

 

ああもうどうすれば食べるのー!

 

 

*この時はさすがに低血糖にになるのが怖かったので

フォローアップミルクを飲ませました。

 

この頃はミルクで生きていた気がする・・・




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さくらは食事にあまり興味がない。

 

赤ちゃんの時からお腹が空いたとあまり泣かなかったし、

お昼寝しすぎて1日2食になっても平気だ。

 

食べないわけではないけど、

積極的に食べ物を求めることもない。

 

それが最近さらに食べが悪いなーと思うことが多くなった。

 

ご飯をハート型や星型のおにぎりにしても

「かーいーねー」って言うだけで食べようとしないし

 

食べさせようと口に持っていっても

一口食べただけであとはもういらないと言ったり、

一口も食べずに「イヤ」というものさえある。

 

そのくせ人が食べてるものを欲しがったりする。

 

 

今日はお昼ご飯に作った五目御飯をほとんど食べなかったのに

おばあちゃんのジャージャー麺をもらっていた。

 

五目御飯が嫌いなのかな?と思ったけど

残った五目御飯をどんぶりに入れてテーブルに置いといたら

「おとーしゃんの?こえおとーしゃんの?」とやたら興味を示して

 

そうだよ。お父さんのだよ。

余ったから夕ご飯に出そうかなと思ってるの。

 

と言うと、食べていいと言っていないのに

手を突っ込んでむしゃむしゃ食べ始めた。

 

お行儀悪いです!

 

 

味がイヤだとか食感がどーとかじゃないんだろう。

お腹が空いてない訳でもないらしい。

 

これを食べなさいと用意されるのがイヤなのかな。

 

でも全部食べなさいと言ったこともないし、

無理強いしたこともないのになんでだろう。

 

これが私の。という何かプレッシャーなんだろうか。

 

 

だったらそれを利用すればよいのでは!と思いついた。

 

思いついたら即行動♪

 

 

夕飯の時、さくらのお皿にも同じものが入っているのに

私が食べているお皿から

 

「これお母さんのだけど、ちょっと食べてみる?」

 

と口に入れてみた。

 

すると「もうちょっと!もうちょっと!」と要求してきたので

 

「え~?これお母さんのなんだけどな~

じゃぁ、ちょっとだけだよ。」

 

と言ってすぷんと一緒にお皿を渡すと

 

パクパク食べてる!すご!

なんだかよく分からないけど食べてる!わーい!

 

 

これ、お母さんの方が絶対おいしいものを食べている。

とでも思ってるんだろうか。

 

食べやすいようにと思って小さく切って取り分けたり、

さくらのだけご飯をおにぎりにしたり、

そういう手間が「自分のだけ違う」と思わせるのかな。

 

それともさくらには早いと思って食べさせてなかったものを

ちょっともらったらすごくおいしくて

私のご飯はおいしくないんだ。とインプットされたんだろうか。

 

そんな覚えはないけど。

 

なぜ自分の前にあるものには手を出さないんだろう。

みんなと同じものを並べてるのに。

 

 

じゃぁ大皿にしてそこから取り分けてみよう。

それならみんなで同じものを食べてるって分かるよね。

 

と次の日は炒飯を大皿に入れて出して

そこから取り分けてみた。

 

「はい。これさくらの分ね。」

 

「こっちはお母さんの。」

 

・・・食べない。

 

 

なーぜーなーのー

 

 

「いらないの?じゃぁお母さんの食べてみる?」

 

と私のお皿からさくらの口に入れると

「もうちょっと!もうちょっと!」と要求してきたので

 

「え~?これお母さんのなんだけどな~

じゃぁ、ちょっとだけだよ。」

 

と言ってすぷんと一緒にお皿を渡すと

 

パクパク食べてる・・・

 

 

同じものやん!

 

 

まぁこれで食べるならいいか。

ちょっとめんどくさいけど。




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さくらは「お腹が空いた」とあまり泣かない赤ちゃんだった。

 

でも食への興味はあるようで、私がおやつを食べていたりすると

「ちょうだい」のベビーサインをしてやってくる。

 

チョコはダメだよー。と言うと

 

いつも、座らないとあげないよと言ってるのを思い出すのか

きちんと椅子に座ってから「もっと」のサイン。

 

いやいやいや、都合のいい時だけ座ってもなー。

 

チョコはダメなの。

これは大人が食べるものでにがいにがいよ。

 

とあげないでいると

 

「いただきます」のジェスチャー。

 

あのさ、そこまで分かってるなら

ご飯の時もちゃんと座ってくれませんかね?

 

 

というように、さくらは「食べたい」と思うものだけを

自分で選んで食べるようになってきた。

 

 

それが「バナナ」

 

 

ご飯はいらない。

お味噌汁もいらない。

バナナを出せ。

 

「ままま!」

 

バナナじゃなくてご飯ね。

はい、あーんして。

 

「ままま!!」

 

バナナはご飯終わってからね。

 

「ままま!!」

 

こうなったらもうどうやってもご飯を食べない。

バナナを出すまで大騒ぎ。

 

 

毎日毎回絶対「ままま!」

 

あまりにも毎日食べるので、自分でむけるようになってしまった。

もう勝手に自分でもぐもぐ。

 

でもご飯の前にバナナを1本まるごと食べてしまうので

当然ご飯はほとんど入らない。

 

さすがに1日3本も食べたら食べ過ぎだろうと思って

ご飯を食べてからバナナにしてみようとしたけどうまくいかない。

 

せめて半分にしようか。と半分渡すと

「ままま!ままま!ままま!」

 

1本じゃないとダメなのかよー

 

 

「お腹が空いたらなんでも食べるわ」

 

という義母さんに従って

ご飯食べないとバナナは出てきません。と毅然と接すると

1食抜こうと、2食抜こうと、さくらは「ままま!」の要求を続けた。

 

これ、バナナなかったら死ぬのでは?

と思ったほど。

 

 

もうこの子はバナナで生きて行くんだ!

 

と割り切ってからは「ままま」と言われなくてもはいバナナ!

それバナナ!ほれ食えバナナだどんどん行け!

 

メニューを何も考えなくていいので

当然のように毎回バナナを出すようになっていた。

 

 

そんな日々が数ヶ月続いたある日、

さくらが風邪をひいてしまった。

 

さすがにその時はバナナを食べようとは思わなかったらしい。

 

(さくらは具合が悪くなると食事を一切しなくなって

ミルクだけで命をつなぐ。)

 

 

そして数日経ってすっかり元気になり、

そろそろ生ものも大丈夫だろうとバナナを出すと

一切れだけ口に入れてもぐもぐしたと思ったら

残りのバナナをお皿ごとぐいっと突き返してきた。

 

あれ?まだ食欲ない?

バナナおいしくなかった?

ちがうもの食べる?

 

とその時は特に気にしてなかったけど、

それ以来、それっきり、本当にそこでピタっと

バナナを一切口にしなくなった。

 

 

それから何年経ってもさくらはバナナを食べることはなく

13歳になった今でも「バナナはいらない」と言う。

 

 

 

 

自閉症の「体調と食べ物」

胃の調子が悪い時に無理してカレーを食べたら吐いてしまった。

それからしばらくはカレーが苦手になった。

 

という話はちらほら聞くけど、

自閉脳はその度合いがかなり強いと思う。

 

さくらのこの一件は多分、まだ本調子じゃなくて、

バナナを口にしたことで気分が悪くなったんだろうと推測できる。

 

その食べ物のせいじゃないのに、

自分の具合の悪さと何かの食べ物がさくらの中で合致してしまうと

もうそれを食べられなくなってしまうのだ。

 

この時は「もう一生分食べたんだろうな」と思っていたけど

それから何年も絶対に口にしないという柔軟性のなさというか、

忘れない脳というか、妙な「絶対」が存在する。

 

さくらはこうやって食べられなくなったものが数多く存在する。

そしてどんどん偏食に磨きがかかってゆく。

 

それは、食べられるものがあるだけマシと思えるほどに。

 




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(

 

我が家はよく義実家からお誘いを受けて焼肉に行くのだが

さくらが歩き出してからは

 

「もうちょっと聞き分けがよくなってから・・」

 

と断っていた。

 

だってもう手を出して火傷するのが目に見えたんだもの。

私はまったく食べられないのが分かるんだもの。

 

だがしかし

 

「そんなもん連れて出ーへんかったら覚えるわけないやろ!

かわいそうに毎日家にばっかりおって!

たまには外に連れて出なあかんで!」

 

と義母さんからお怒りコール。

 

公園には行ってるってば!

 

なんてことはどうでもよくて、

とにかくさくらと一緒に外食に行きたいらしい。

 

 

分かった。では行こう。

どうなるか見ているがいい。

 

 

さくらは外出は大好きだからご機嫌さん。

知らないものがいっぱいあって楽しいからね。

 

目の前にあかあかと燃える炭火。

ジュージューと運ばれてくる石焼ビビンバ。

生肉にキムチにあつあつのスープ。

 

手を出すなって方が無理でしょ。

 

「ダメ!あついのこれ!火傷するってほら!

これはお肉!あー!キムチ触った手で口触ったら泣くで!

危ないってちょっと座ってて!じっとしてってもーーー!」

 

誰かが常に全力でつかまえていないと

本気で危なくて仕方がない。

 

 

さらにさくらのあの危険な何でも食いのせいで

その辺にあるものを持たせておくわけにもいかない。

 

「あかんってそんなもの渡したら!食べんねんって!

おじいちゃん聞いて!さくらはなんでも口に入れるの!」

 

「あああああ!」

 

そしてさくらは思い通りにいかなくてご立腹。

 

ほらみたことか!(とは言わないけど)

 

 

そのうち自由にならないことへ我慢の限界がきて

うねうねと座敷から抜け出して廊下を歩き始めた。

 

このお店は入り口で靴を脱ぐので廊下はきれいなのだが

中庭があったり、でっかい石が置いてあったり、

その中を水が流れていたり、厨房が覗けたりして

さくらの好奇心を刺激しまくり。

 

「こっちおいで。ダメだってそっち行ったら。

そこはお店の人だけなの。入っちゃダメ。こっち。

そこはよその人のとこだって。ほらこっちで遊ぼう

ちがうってこっち。そっちには行っちゃダメってば!」

 

お店の中なのでなるべく小さな声で言い聞かせるんだけど

もともと怒鳴ったってきかないさくらなので

完全にスルーですよね。分かってるけどね。

 

あまりのすごさに、階段を上りはじめたときは

あ~ここならしばらく楽だわ。と思ったほど。

後ろをついて落ちないようにしてるだけでいいもの。

 

私なにしに来たんだろ。

 

 

 

結局さくらは最後まで階段を上ったり下りたり

中庭の石臼に手を入れてみたり

小石をひろったり非常灯をべしべしたたいたり

店員さんに愛想をふりまいたり

他のお客さんの座敷の前にちょこんと座ってみたり

 

終始笑顔で探検していた。

 

普段は娘をほったらかして食べる事に集中する夫も

時おり相手をしてくれるほどすごかった。

 

 

このとき、

 

これ無理にでも座らせるべきなんだろうか。

こういうしつけって今からするべきなんだろうか。

泣かせてでも押さえつけとくんだろうか。

でもまだ分かってくれそうにないから無理よね。

 

と思ったのをよく覚えている。

 

 

実際話が通じるようになって、

それを理解して自分なりに納得するまでは

どんなに場数を踏ませても、諭しても、怒っても

さくらの行動が変わることはなかった。

 

成長を待たなければならないこともあるということだ。

 

 

 

様子をみましょう

 

「成長すれば分かるようになると思うので様子をみましょう」

 

この様子をみるとは、何もせずに見ていることではなく

成長して分かるようになる頃合いを見計らって

適切な支援をしていきましょうということ。

 

今までどんなに説明しても分からなかったことが

ある日突然バチッ!と繋がる時がある。

 

そこを見逃さずに「これはこういうことなのよ!」

と教えれば、ああそうかとすんなり入ってくれるのだ。

 

この達成感といったら。

 

 

さくらのしつけはひとつひとつがゲームのようだった。
ほんの些細なことでもいくつものミッションが課される感じ。

 

攻略本はないので、その都度必死に考える。
私はこの方法が好きだったし、さくらにも合っていたと思う。

 




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*レオンのご飯を取って食べようとする

 

さくらが自分で動けなかった時の離乳食は

鳥にエサをあげているような感覚で

ひょいぱくひょいぱくと難なく食事ができていたのに

 

立ったり座ったり歩いたり登ったりが

自由自在にできるようになってから

 

ちっともじっとしてない!

 

 

手すりがついている子供用の椅子を

がっしりテーブルにつけているので

自分では下りられないようになっているのに

 

後ろを振り向いたり、立ち上がったり、

変なところに足を突っ込んだり、

椅子の上に正座してみたりと

まったく食事に集中してくれない。

 

自分で食べさせればいいのかなと思っても

お茶碗やすぷんで遊ぶだけで

ご飯はあまり口に入っていかない。

 

「これはごはんだよ。あーんって。

そっちはお魚だよ。おいしいよ。」

 

とやさしく話しかけるのはほんの一瞬で

 

食べるのはご飯なの!

お茶碗じゃなくて!

すぷんも食べない!

 

どこ行くの!

ごちそうさましてないでしょ!

こら!!

 

と怒ってばかり。

 

 

これにほとほと参ったので

さくらの食事中はテレビをつける。

 

ピ!

 

するとテレビをじーっと見てくれるので

その間にほいほいと口に運ぶ。

 

楽だ~

 

 

でもこれは良くない。

分かってるけどこれが一番楽なのよ。

 

ああでもこれは良くないって知ってる。

いやでもこの方が楽なのよ。

 

ああああでも!

 

 

と葛藤しつつ、時々罪悪感が襲ってくるので

そんな時はテレビを消してご飯を食べる。

 

 

前半はなんとか椅子に座らせてあれこれ語り掛け

飽きないように楽しませながら。

 

でも後半は逃げようとするさくらを羽交い絞めに抱っこして

なんとかその場で食べさせる。

 

ダメだ。これしんどい。

テレビつけていいですか。

 

の繰り返し。

 

 

でもさくらは「いらない」とは言わない。

 

すぷんを口に近づけるとあーんと口を開けるし、

おいしい?と聞くとにっこり笑って首をかしげる。

 

「どこかへ行くようなら、ごちそうさまねと声をかけて

すぐに食事を下げるようにしましょう。」

 

と聞くけど、そうするとほとんど食べないまま終わってしまう。

だって帰ってこないんだもの。

 

「もういらないの?もうちょっと食べようよ」

 

と、さっき言ったことと違うことを言ってる自分にも気持ち悪くて

結局「せめて半分は食べて!」と今日も羽交い絞め。

 

 

昼寝もたっぷりするので、おやつで補うこともできず、

必要な栄養をさくらが座っているときだけで食べさせようとすると

かなり無理があった。

 

そんな時はもうミルク。

ミルク飲んでれば大丈夫と自分に言い聞かせて。

 




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私と娘さくら(2003年生まれ)は
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