6月中旬

 

遊歩道を少し遠くまで歩いてみようと

さくらを誘導しつつお散歩。

 

てくてく

 

時おり雲が広がって太陽をさえぎってくれる。

風が吹くとひんやりした感じがする。

木陰でじーっとしてれば涼しいような気さえする。

 

でも汗が出る。

 

いや、やっぱり暑いよね?

 

暑い。暑いわこれ。

 

あんまり汗をかかない私が汗ぶほぶほ。

さくらもべっちょり。

気温はともかく湿度が高すぎるんだこれは。

 

あー。気分悪くなってきた。

さくらは平気なんだろうか。

 

「おかーしゃん こっちこっち!」

 

そろそろ引き返さないと

お昼までに家に帰れないなーなんて思いながら

てこてこ走っているさくらを追いかけていると

 

突然くるっと向きをかえて私の足に手をかけてきた

 

「おかーしゃん もうかえろう?」

 

え? ええ!?

今、もう帰ろうって言った?

 

さくらが自分から帰ろうだなんて

いったいどうしたんだろう。

 

疲れたのかな。暑すぎてしんどい?

今まで暑いだ寒いだ気にしたことなかったのに。

 

こんなことは始めてなのでものすごく動揺している私。

 

「もう おうち かえろう?」

 

うんうん。帰ろう帰ろう。

帰ってお昼ごはん食べようか。

 

じゃぁ帰りましょうとくるっと向きをかえて歩く私に

背中からお声がかかった。

 

「おかーしゃん がっこ!」

 

・・・・

 

い、いまなんておっしゃいました?

 

「がっこ!」

 

抱っこだと?

この湿度の高いねっとりした中で抱っこだと?

 

「がーっこ!!」

 

あーはいはい。

 

少し抱っこすれば気がすむかと思って抱っこ。

 

肌が触れあう場所が汗で滑って気持ち悪い。

服があるところもびちゃびちゃになる。

 

重い。暑い。気持ち悪い。

家はまだか。

 

そろそろあんよする?

 

「いや」

 

即答ですな。

 

なだめてもおだてても決して歩こうとしないさくら。

それだけ不快なんだろうけど、私だってしんどいのだ。

 

数分歩いてベンチで休憩。ってのを繰り返して

なんとか家までたどり着いた。

 

ぜはーぜはーぜはー

 

エアコン入れよう。ダメだ。このままじゃ死ぬ。

体温下げて水分補給しないとまじで死ぬ。

 

さくらのちっこい水筒はあるけど

私の飲み物は持って歩いてないのだ。重いから。

次から私の水筒も持って行こう。

 

熱中症を心配していたけどさくらに変わった様子はなく、

お昼ご飯を食べていつも通りコテっと寝てしまった。

 

 

 

そして次の日。

 

朝ごはんを食べながらさくらに聞く。

 

今日はどこいく?

暑いからスーパーのキッズコーナーでも行く?

 

「んー・・・おしょとー いや。

かきかきぺんしゃんいい」

 

え。お外イヤなの?

お絵かきしたいの?

 

「おしょといや。かきかきぺんしゃんいい」

 

え。お外イヤだって。どうしたんだろう。

夏バテ? 昨日の疲れがまだとれてない?

しんどいのかな。具合悪い?

 

外がイヤ?

え?どゆこと?

 

今までお外がイヤだなんて聞いたことがないので

とっさに熱を測ってみたけど平熱。

 

お腹痛い?

 

「いたい」

 

え!?お腹・・痛くないの?

 

「いたくない」

 

ああ、オウム返しだこれ。

えーっと・・・

 

朝ごはん食べたしな。

 

イヤだと言うのを無理やり連れて出なくてもいいだろうし

ご要望どおり家にいることにする。

 

 

熱はない(何度も測る)

ご飯は相変わらず小食だけどまぁ食べる。

水分もとれてる。おしっこ出てる。

お腹もこわれてない。

何より機嫌はいい。

 

ん~?

 

結局1日中家の中。

夕方近所のスーパーに買い物に行ったときも

抱っこ抱っこで自分で歩こうとしなかった。

 

 

そしてその次の日も、さくらは

「おしょといや」と言って家の中だけで過ごした。

 

でもやっぱり熱もないし、機嫌もいい。

ドタバタ走り回ることはないけど、

ごろごろ横になっているということもない。

 

普通に起きて機嫌よく過ごしている。

 

・・・ように見える。

 

 

こんな些細な症状からそれは始まった。




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遊歩道からは電車がちろっと見える。

 

でも遠くの高い所をゴーっと走るだけなので

もっと近くで電車を見ようと提案。

 

だって公園暑いから。

せめて日陰で過ごしたい。

 

電車見に行こうか。

電車におーいって手を振りに行く?

 

「でんしゃ!でんしゃー!」

 

お!すごい。話通じてるね。

そう。電車見に行こうね。

 

いつもは公園に着くなりあっちこっちうろうろするのに

電車が見える方向にひた走ってゆく。

 

いいね。目的を伝えると理解してくれるってのは楽だ。

 

さくらは遊歩道の端っこまで着くと

「でんしゃー!」といつものように見上げているので

今日は近くまで行くよーと駅に向かう階段まで手をつないで行く。

 

地上は道路。

2階が電車。

3階は高速道路という構造。

 

駅は1.5階(なんだそりゃ)

 

「かいだん!」

 

階段を上って駅の改札へ。

 

えーっとホームに入るだけの切符はー

窓口まで行かないと買えないのか。

それちょっとめんどいな。(人と接するのが苦手)

 

一駅乗ると190円か。さくらはまだ無料だな。

よし。一駅乗ってみようか。

2~3分だし暴れても抱っこでなんとか乗り切れるだろ。

 

「でんしゃ!」

 

電車乗る?

 

「あい!」

 

じゃぁ切符買うから待っててね。

 

財布を出すのにさくらの手を離すと

いつもはすぐに走って行くのに

じーっと私のすることを見てる。

 

おお。興味あるのね。

 

切符がぺっと出てきたのも

おつりがチャリンと出てきたのも

 

ほぉぉぉぉという顔をしてじっと見ている。

 

改札に切符を入れるとガションとゲートが開いて

底を通り抜けるとぺっとまた切符が出てくる。

 

これを取って、ぽっけにしまいます。

 

はい。じゃぁホームに行くよ。

 

手を繋いでエスカレーターを上って

ホームへ行ってしばらくするとゴーっと電車が入ってきた。

 

「うわぁー!でんしゃー!でんしゃー!」

 

おお。喜んでるよ。

電車乗る?

 

「あいー!」

 

抱っこして電車に乗って

外を見せてやろうとドアの前に立ったままでいると

「ちゃんこ!」と椅子を指差す娘。

 

(ちゃんこ=座る)

 

座ったらお外見えないよ?

 

「ちゃんこ!」

 

座らせてやるとニコニコしながらじーっとしている。

うーん。楽しいんだろうか。

さくらの目線からだと空くらいしか見えないと思うんだけどな。

 

すぐに隣の駅に着いたので

いったん改札を出てまた切符を買う。

 

「さーちゃん!さーちゃん!」

 

ボタン押したいの?

いいけど、ここ押してね。

 

「ぴ!」

 

上手。ほら切符出てきた。

 

「さーちゃん!さーちゃん!」

 

いや、切符はお母さんが持つよ。

落としたら電車乗れなくなっちゃうし。

 

「かせて!!」

 

じゃぁ改札に入れてくれる?

そのあとはお母さんが持つからね。

 

「あい!」

 

ここだよ。そうそう。じょうず。

 

「っち!あっち!」

 

あ!こら!走っていかない!

ちがうこっち!そっちに乗ったらお家から遠くなるから。

 

一人で行かないの!こらー!

 

 

なんなの?なんでいきなりいつものさくら?

駅とホームと電車の乗り方が分かったから?

 

でもホームは危なすぎるから手は離せない。

 

ちょ、さくら。抱っこしよう。

手が離れたら危なすぎる。

 

さくらは腕を持っていても、

何をどうするのかうまくすり抜けてしまう。

私の力が弱いのか・・?

 

こっちだよ。今度はこっちの電車に乗ろうね。

 

「でんしゃ!」

 

そう。電車ね。

 

 

ホームの一番端っこまで行き、

フェンスで囲まれた場所でしばらく休憩。

 

次々と入ってくる電車におーい!と手を振り、

次々と出て行く電車にばっばーい!と手を振る。

 

2人の車掌さんが手を振りかえしてくれた。

 

 

そろそろ帰ろうか。

また電車乗る?

 

「あい!」

 

じゃぁ次に来たのに乗ろうね。

 

 

ほら来たよ。椅子に座ろうか。

 

「あっち!」

 

え?今度は立つの?

 

「あっち!あっち!」

 

電車の中では座るよ。

歩き回らないよ。

 

ほら。ここにちゃんこ。

 

「・・・・」

 

なんとかさくらを座らせて1駅。

あっという間に到着するので降り・・お・・

 

さくら?降りるよ?

 

「あっち!」

 

行きません。切符はここまでです。

お家はこの駅。

 

なんとかさくらを電車から降ろして

再び何本か電車を見送っていたけど

私を避けるようにホームを走り始めたので強制終了。

 

「いやぁぁ!あっちってぇぇ!」

 

危ないのでおしまいです。

公園に戻ります。

 

 

さくらの「電車に乗りに行こう」は

後にも先にもこの1回だけだった。

 

次チャレンジする勇気がなかったから・・・




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さくらは自分がしたいことを否定されたり、

体を持って無理に動かされることを極端に嫌う。

 

頭ごなしに「こうしなさい!」と言ったり、

「それは違うやめなさい!」と言われると

 

一瞬で凶悪な表情になってよけいにやる。

 

しかしまだ理屈や説明は通じない。

さぁどうする。

 

 

 

公園から帰って手を洗う場面。

 

はい。じゃぁお手手洗おうか。

踏み台に上がってくださーい。

 

「ハルちゃんかせてー!ハルちゃーん!」(クマのぬいぐるみ)

「かせてー ハルちゃんかせてー!」(眠いとハルちゃんを要求する)

 

ちょっと待って。手を洗ってからだってば。

(娘の手を持って無理やり洗い始める)

 

「ハルちゃぁぁぁん かぁーせぇーてぇぇぇ!」

(激しく抵抗)

 

だから手を洗ってから!

そのままだとハルちゃん汚れちゃうでしょ!

 

「イヤー!」

「かせてかせてかせてかせてー!」

「わぁぁぁぁぁぁ!」

 

ダメ!洗うの!

ほら手ぇ出して!ひっこめちゃダメだってば!

服がぬれるってまだ泡がついてるでしょ!

 

「いやぁぁぁぁぁ!」

 

手を洗ってからハルちゃんなの!

お外から帰ったら手を洗うの!

ほら拭いて!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁ!」

 

はいもういいよ。きれいになった。

ハルちゃんどうぞ。

 

「ハルちゃん♪」

 

 

さくらは要求が叶えばピタっと泣き止むし

それまでの不機嫌をずっと引きずるようなことはないんだけど、

 

これをすると私が不機嫌のままになってしまう。

 

これじゃいかんと思ってちょっと言い方を変えてみたら

効果があったので書いておく。

 

 

はい。じゃぁお手手洗おうか。

踏み台に上がってくださーい。

 

「ハルちゃんかせてー!ハルちゃーん!

かせてー ハルちゃんかせてー!」

 

ハルちゃん欲しいなぁ。

(娘の手を持って無理やり洗い始める)

 

「あい!」

 

上手におてて洗ったら来るかな。

ハルちゃんが手を洗ってーて言ってるよ。

 

「イヤー!ハルちゃん かせてー!」

(少々抵抗しつつもすでに手は泡だらけ)

 

ハルちゃん欲しいなぁ。

 

「あい!」

 

ハルちゃん待っててねー。

すぐに手を洗ってきれーになって行くからねー。

ハルちゃんもうすぐだよー。ハルちゃん待っててねー。

泣いちゃダメだよー。ハルちゃん待っててねー。

 

「まっててねー。」

 

ほーら。きれいになった。

ハルちゃんどこかなー。

 

「あったー!」

 

 

 

ほらさくらはにっこにこ。

私もなんとか平常心。

 

ポイントは「ハルちゃん欲しいね」と

分かりきったことを言うこと。

 

さくらの要求をオウム返しするだけで

おとなしくなるし時間もかせげる。

 

時間が足りなくなったら

「ハルちゃん待っててねー!」と連呼して

なるべく「イヤ!」の言葉を出させないようにする。

 

さてこれはいつまで通用するかな。




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私に学習能力はないのか。

 

あれほど日曜の公園は人が多いからダメだって!

もう二度と休みの日にはこないって!

 

あんなに誓ったのに!

 

今日は日曜日やんけーー!

 

 

言い訳しますと、夫には休日というものがないので

毎日同じ日々を過ごす中で、

曜日の感覚がなくなってしまうのです。

 

そしてやっぱり

 

人が多すぎる。

 

目ではなく手が離せない。

そしてさくらは前よりパワーアップしている。

 

自転車にひかれたの忘れたの?

危ないからお母さんと手をつな・・・

 

さくら!待ってってば!

 

 

今日は無事遊具のあるところまで到着したけど

 

砂場に入ってちょっと(3秒くらいかな)遊んだかと思ったら

すくっと立ち上がってたたたーっとアスレチックへ。

 

ジャングルジムを上ったと思ったらすぐ下りてきて

階段をするするとよじ登ってローラー滑り台へ。

 

「じゅんばんー!」と叫びながらお友達を押しのけ、

ガーっと滑って止まりもせずに走って行く。

 

私はまだローラー滑り台の上。

 

さくらは私を振り返りもせずダッシュ!

びゅんびゅん揺れているブランコへ向かってまっしぐら!

 

 

さくら!危ない!

ブランコ見て!前見て!ブランコ!!

 

あれはブランコ自体に気がついてない!

 

ぎゃー!(私はやっと滑り台の下までたどり着いたとこ)

 

「キャー!ぶつかるー!」

「キャーキャー!」

 

ブランコをこいでる女の子達はどうすることもできない。

ブランコは横に6台。

 

ぐんぐんこいでる頂点で今から揺れ下りるであろう場所に

2歳の女の子がとことこ

 

「キャァァァァァ!!」

 

ああ、ぶつかるな。あのまま蹴られるな。

 

さくらがドゴっと蹴っ飛ばされて

ぴゅーんと飛んでゆくシーンを思い浮かべてしまって

走っていた足が歩くスピードになった私なぞほっといて

さくらはブランコをひらひらかわしながらなおも走り続けている。

 

え?なんで当たらないの?

運がいいの?

 

ちょ、さくら!

 

私がどうにかこうにか追いつこうとしていると

ブランコ付近にいたどこかのお父さんが

「危ない!」と言ってさくらを抱き上げて下さった。

 

ほーっ

 

すいませんすいません。

ありがとうございます。本当にありがとうございます。

ブランコのみんなもごめんね。怖かったね。

 

その場から逃げたい気持ちをぐっとこらえて

ブランコの囲いの外でさくらの腕を持って座らせる。

 

ほら見てごらん。

ブランコ動いてるでしょ?

当たるといたいいたいよ。

ブランコが動いてたらここから入っちゃダメ。

 

「あい!」

 

・・・・分かってんのかよほんとに。

 

 

話は終わったかとばかりに私の手を振りほどいて

今度はボール遊びをしている親子に割って入る。

 

当然親子はさくらが通り過ぎるのを待っているんだけど

さくらは自分にもボールを投げてもらえると思っているのか

にこにこしながら知らないお父さんの方を向いている。

 

私がやっと追いついて「さくら!」と叫ぶと

捕まってたまるかとまた走ってゆく。

 

すみません。お邪魔しました。

 

さくら!!

 

というわけで私は常に叫びながら、

お詫びをしながら走っている。

 

帰ろう。さくら帰ろうよ。お願いだから公園から出よう。

みんなに迷惑がかかってるって。

 

さくらぁぁぁぁ!

 

 

 

ぜったいぜったい

もう休みの日の公園にはこないぞーー!!




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雨の中、さくらとスーパーへ買い物に行く。

と言ってもマンションのすぐ隣なので傘ひとつで出かけられる。

 

ほら。ててつないで。

傘の下にいなきゃぬれちゃうって。

 

「あみぇあみぇ いーっぱい!」

 

そうだね。あめあめだね。

ほら傘の下を歩いてってば。

 

2歳になって大きく重くなったさくら。

 

抱っこして傘をさすということがつらくなったので

手をつないで並んで歩きたいんだけども

あっちやこっちに気を奪われるさくらは

すぐに傘の下からいなくなってしまう。

 

あーもう。あんたに傘を合わせたら私がぬれるってよぅ。

すぐそこだからがんばって。ほれ。

 

たかだか10数メートル歩くのが大変。

 

やっとスーパーの入り口にたどり着いて

傘を傘立に入れて店内へ入ろうとしたら

 

「かしゃ!おかーしゃんのかしゃ!

かしゃ かせてー! かしゃー!」

 

と騒ぎ出した。

 

 

なに?

 

 

「かしゃ!こえ!おかーしゃんのかしゃ!」

 

大丈夫だよ。そこに置いとくの。

帰りにまたさそうね。

 

「こっち!かしゃ!かせて!」

 

え~?持って歩きたいの?

ビニールゴミになるし邪魔になるしなぁ。

 

「かしゃかせて!」

 

仕方なくスーパーが用意してくれている

細長いビニールに傘をつっこんで

 

はい。上手に持ってよ。

 

と渡したんだけど

 

「ばーんって!ばーんって!」

 

って、広げたいの!?

 

どうやら傘を広げて店内に持ち込みたいらしい。

 

 

それはちょっと無理だな。

いくらなんでも非常識だわ。

 

傘は帰りにまたさそうね。

お店の中は雨降ってないから傘いらないよ。

 

「いやー! かしゃー かしゃかせてー!

おかーしゃんのー おかーしゃんのー!

うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

・・・・殴っていいですか。

 

 

いや、叩いても怒鳴っても通じない。

 

その場で一時停止。

深呼吸。

 

すーはー すーはー

 

よし。

 

 

ほらみて? お外はあめあめでしょ?

あめあめに傘がいるの。

 

こっち見て?お店の中はあめあめないよ。

あめあめないから傘もないよ。

 

「いやー かしゃかせてーかせて!」

 

お外出てみようか。ほら雨いっぱいだね。

 

「あみぇあみぇ」

 

濡れちゃうからみんな傘さしてるね。

 

今度はこっち入ってみよう。

ほら雨降ってないね。

 

「ないね」

 

雨ないからみんな傘ここに置いてるね。

 

「・・・・」

 

 

お?通じてる?

 

 

ね?牛乳買いに行こう。

牛乳をこのカゴに入れて、それをピッてしてからね。

 

傘さん待っててねー。

帰りにまたさすからそこで待っててねー。

 

「まっててねー!かしゃしゃん まっててねー。」

 

よかったね!傘さん待っててくれるって。

早く牛乳買ってきてーって言ってるよ。

さーて。牛乳さんはどこかなー?

 

「あっちー♪」

 

今回はなんとか成功。

 

ぜーぜーぜー

 

 

これ、いったいいつまで続くの。

私の身がもたないかもしれない。




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蕁麻疹(2歳0ヶ月)

 

おばあちゃん家での田舎暮らしも終わり、

暑い大阪に戻ってきて数日。

 

朝食を済ませて

 

「おしょといく!」

 

というさくらと公園に行くと

なぜだかどうしてだか、だれもいない。

 

珍しいこともあるもんだ。

 

 

貸しきり状態の遊具で

うきゃうきゃと遊ぶさくらを追いかけながら

少し気になっていたことがあった。

 

朝からさくらのほっぺたに

虫さされのようなぽっちがひとつあるのだ。

 

蚊にかまれたのかな。

それにしては腫れが小さいけど・・

 

と気になりながらもそのままだった。

 

 

それから家に帰って早めのお昼寝をして

(まだ午前中に昼寝をすることも珍しくない)

 

お昼ご飯を食べてから

近所のショッピングモールにお買いもの。

 

ここにはベビーコーナーがあるので

まずはそこで遊ばせる。

 

相変わらず中で遊ばずにあっちへこっちへ脱出して

きゃーきゃーと私から逃げ回る。

 

中で遊ぶの!中に入ってほら!

 

そうやってる最中も顔のぽっちは消えることはなく、

でも大きくなることもなくそこにあった。

 

あ!また外に出る!

中で遊ばないならもうお買いもの行こうか!

 

 

とさくらの腕を捕まえると、

二の腕付近にもひとつぽちっと発見。

 

え?何?

 

 

・・・・嫌な予感。

 

 

いっぱい遊んで買い物をして、

家に帰って本日二度目のお昼寝。

 

ぽっちはほっぺと腕の2ヵ所だけ。

虫刺されにも見えないし、特に痒がってもないし。

 

なんだろう?

 

 

その時私は服を脱がせてまで確認しなかったんだけど、

お昼寝から覚めたさくらが

しきりにお腹を指差しながら

 

「いたいいたいー ここいたいー」

 

と言うので、ウエストのゴムが食い込んで痛いのかな?

と思ってズボンを脱がせてみても、やっぱり

 

「ここいたいー いたいいたいー!」

 

と叫んでいる。

 

え?痛い?何?と下着を脱がせて見ると

 

 

お腹一面ぽっちだらけ。

 

 

わぁ!蕁麻疹出てるやん!

 

痛いんじゃなくて痒かったのね。

ごめんよ気づかなくて。かいかいねー。

 

とやさしく掻いてみる。

 

きもちいい?

 

「うん」

 

痒いところに手が届いたさくらは

もういいよとばかりに去っていこうとしたけど

 

残念ながら病院ですよー。

 

ギリギリ夕方の診療時間に間に合ったので

いつも空いてる近所の小児科へ行く。

待ち時間がほとんどないのがいい。

 

泣かなくていいからね。

お腹のこのぽちぽち先生に見せるだけ。

 

痛いことも、怖いこともなにもしないから。

お母さんがずっと抱っこしとくから大丈夫だよ。

 

さくらのお腹のぽちぽちを先生に見せてあげて。

見るだけ。ね?

 

「イヤ!」

 

いやなんかい・・・

 

 

病院嫌いのさくらは、私にがっつりしがみつき。

手を離しても落ちません。

 

えーっと、お腹を先生の方に向けないと見えないよ?

 

「イヤ!」

 

かいかいのお薬もらおうよ。

先生が見ないとお薬もらえないんだよ。

 

「イヤ!」

 

「見るだけでもあかんか?触れへんで。見るだけや。」←先生

 

「イヤ!」

 

「よっしゃ分かった!先生遠くにおるわ。

ほらこーんなに遠くになったで。手も届かへん。」

 

先生はカラカラと椅子を後ろに下げて手を前に出した。

ちょっと笑える

 

「・・・・」

 

お。さくらが考えてる。

 

ほらさくら。先生遠いからお腹見せてもいいやろ?

抱っこのままでいいから先生の方向いて。

 

「・・・・」

 

さくらはギン!と先生をにらみつけたまま

それでも私が抱きなおすのを拒まなかった。

 

はいお腹だしまーす。

 

こんな遠くて分かるんだろか。

 

「おー。蕁麻疹やなぁ。何かのアレルギーやろなぁ。」

 

あ。やっぱりアレルギーですか。

何のアレルギーかって調べられますか?

特に変わったものは食べさせてないんですけど。

 

「アレルギー検査はもっと大きい病院の方がええわ。

ちょっとの血でいっぱい調べられるからな。

ここだと調べてもらうのに送らなあかんから時間かかるし。」

 

へぇ~

 

でも普段と変わらないものしか食べてないってことは

体調が悪いといつも食べてるものでも

アレルギーを起こして蕁麻疹が出るってやつですか?

 

「そうやろな。お母さんよー知ってるな。」

 

あっさり肯定。

 

ああああ、私の血が入ってる。

食物アレルギーが遺伝しなければいいなと思ってたけど

やっぱりあったか・・・

 

かなりショック。

 

「まぁ今はそんなにひどくないけど、

これ全身に広がったら息苦しくなったりするからな。

薬はちゃんと飲まなあかんで。」

 

知ってますよ!

 

先生が言うようにさくらの蕁麻疹はひどいようには見えない。

部分的にぼわわっとあるだけで

私のように全身、それも頭皮にまで

赤く熱を持った地図が広がるというわけでもなく

気道も腫れて息苦しくなるようなものではなさそう。

 

飲み薬だけで点滴治療もないようだし。

 

もしかしてアレルギーと言っても軽いかも!?

 

でもどうかどうかアトピーだけは出ませんように。

なにとぞなにとぞ。

 

 

*私はアトピーと各種アレルギーのオンパレード




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レオンは少しつらい生い立ちのゴールデンで

ゆったり安心して暮らせるようになったのは

さくらが私のお腹に入るほんの1ヵ月前だった。

 

私たち夫婦は結婚して長い間子供ができず

すっかり諦めていた頃、老犬のレオンを引き取って

そしてすぐに妊娠。

 

でも私は子供は絶対にできないんだという思い込みから

体調不良をつわりと気付かずに

レオンと一緒に全速力で走ったり、

時には引っ張られて転んだりしていた。

 

そして妊娠に気が付いたのは

「もう正確な予定日を決める時期を過ぎています」

と言われる頃だった。

 

レオンは私の妊娠期間中もずっと一緒に過ごし、

雪が降る中、風が強い中も一緒に散歩し、

産婦人科の定期健診にも一緒に行き、

私が管理入院させられて長い間家を留守にしていた時に

夫ともすっかり仲良くなって

おだやかな毎日を送っていた。

 

しかし、さくらが産まれると

どうしてもさくらの方に時間を取られて

レオンに構ってやれなくなってしまった。

 

レオンがやきもちをやいたら。

さくらに危害を加えたら。

 

と最初は心配していたけど、

レオンはさくらに何をされようと怒ることはなく

鼻をかじられても「ひゃん!」と鳴いただけだった。

 

でも、大阪の家はエレベーターのないマンションの3階。

それまで1度も階段を経験したことがなかったレオンは

始めてうちに来た時に階段を上がることができなかった。

 

慣れてきてもやっぱり怖いらしく、

いつも階段ではびくびくしていた。

 

老犬のレオンが安心して暮らせるようにと思っていたのに

散歩に出るだけでも足腰に負担がかかっていたし、

さくらのやんちゃがますますひどくなったこともあって

 

母が田舎暮らしを始めたのをきっかけに

レオンはおばあちゃんとゆったり田舎暮らしを始めた。

 

幸いレオンは人間ならだれでも好きで

「ぼくは一番下で構いません」というような

そんな感じの性格だったので

おばあちゃん家にもすぐに馴染んでくれた。

 

 

ところが!

 

 

さくらが大きくなったことで

自分もレオンのリードが持ちたい!と言うようになった。

 

最初は一緒に持っていたけどそれでは満足できず、

お母さんは持つな。私だけで持つんだと

私を払いのけるようになってきた。

 

レオンは幼少期のしつけがうまく入ってなくて

時々ぐいっと引っ張るし(それで私は転んだ)

他の動物を見つけると走ってしまう。

 

さくらに持たせたら、多分転んでしまうだろう。

 

 

もうちょっとさくらが大きくなってからね。

まだレオンの方が力が強いから。

(レオンが本気を出したら人間の力じゃかなわないだろうけど)

 

「かせて!かせて!」

 

じゃぁこっちの端っこを持って

 

「だめ!かせて!かせて!」

 

 

さくらは一度言い出すと聞かないので

じゃぁちょっとだけだよ。

 

と引きずられて転ぶのを覚悟してリードを渡すと

 

なんと、レオンがまったく動かなくなってしまった。

 

 

え?

 

 

「えおん!こっちって!こっちってもー!」

 

さくらがどんなに引っ張っても動こうとしないレオン。

 

前に回り込んで、レオンおいで。と言うと

私のところまではとことこ歩いてくる。

 

でもさくらがもっと歩こうと引っ張っても

レオンは私の横で止まったまま。

 

 

えーっとこれは・・・

 

 

「言うことなんか聞きたくないんですけど!

こんなチビにぼくのリード持たすってどゆこと!?」

 

ってことかな?

 

レオンは困ったような妙な顔をして私をみつめる。

 

さくらは一生懸命

「えおん!!こっち!!おいで!」って引っ張ってるし、

そんな引っ張りじゃ首さえ動いてないレオンがもう、

 

おかしくてかわいくて。

 

 

 

そのうちレオンはその場で伏せをしてしまって

完全に休憩体制。

 

私が助けないからもう知らないってことだろう。

 

するとさくらもレオンの横に座って

一緒にくつろぎ始めた。

 

 

これはレオンの方が上だってことだろうな。

 

なのに吠えたり噛みついたりしないし、

散歩中にさくらが遅れると

立ち止まって振り返って待ってくれたりする。

 

レオンは優しいね。

 

さくらはレオンが呼んでくれたのかもね。

だってなにをどうしたって9年も子どもができなかったのに

レオンがうちにきてすぐさくらがきたんだもの。

 

レオンがこの先ずっと安心して、長生きできますように。




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