外食という名のアスレチック(11ヶ月)


(

 

我が家はよく義実家からお誘いを受けて焼肉に行くのだが

さくらが歩き出してからは

 

「もうちょっと聞き分けがよくなってから・・」

 

と断っていた。

 

だってもう手を出して火傷するのが目に見えたんだもの。

私はまったく食べられないのが分かるんだもの。

 

だがしかし

 

「そんなもん連れて出ーへんかったら覚えるわけないやろ!

かわいそうに毎日家にばっかりおって!

たまには外に連れて出なあかんで!」

 

と義母さんからお怒りコール。

 

公園には行ってるってば!

 

なんてことはどうでもよくて、

とにかくさくらと一緒に外食に行きたいらしい。

 

 

分かった。では行こう。

どうなるか見ているがいい。

 

 

さくらは外出は大好きだからご機嫌さん。

知らないものがいっぱいあって楽しいからね。

 

目の前にあかあかと燃える炭火。

ジュージューと運ばれてくる石焼ビビンバ。

生肉にキムチにあつあつのスープ。

 

手を出すなって方が無理でしょ。

 

「ダメ!あついのこれ!火傷するってほら!

これはお肉!あー!キムチ触った手で口触ったら泣くで!

危ないってちょっと座ってて!じっとしてってもーーー!」

 

誰かが常に全力でつかまえていないと

本気で危なくて仕方がない。

 

 

さらにさくらのあの危険な何でも食いのせいで

その辺にあるものを持たせておくわけにもいかない。

 

「あかんってそんなもの渡したら!食べんねんって!

おじいちゃん聞いて!さくらはなんでも口に入れるの!」

 

「あああああ!」

 

そしてさくらは思い通りにいかなくてご立腹。

 

ほらみたことか!(とは言わないけど)

 

 

そのうち自由にならないことへ我慢の限界がきて

うねうねと座敷から抜け出して廊下を歩き始めた。

 

このお店は入り口で靴を脱ぐので廊下はきれいなのだが

中庭があったり、でっかい石が置いてあったり、

その中を水が流れていたり、厨房が覗けたりして

さくらの好奇心を刺激しまくり。

 

「こっちおいで。ダメだってそっち行ったら。

そこはお店の人だけなの。入っちゃダメ。こっち。

そこはよその人のとこだって。ほらこっちで遊ぼう

ちがうってこっち。そっちには行っちゃダメってば!」

 

お店の中なのでなるべく小さな声で言い聞かせるんだけど

もともと怒鳴ったってきかないさくらなので

完全にスルーですよね。分かってるけどね。

 

あまりのすごさに、階段を上りはじめたときは

あ~ここならしばらく楽だわ。と思ったほど。

後ろをついて落ちないようにしてるだけでいいもの。

 

私なにしに来たんだろ。

 

 

 

結局さくらは最後まで階段を上ったり下りたり

中庭の石臼に手を入れてみたり

小石をひろったり非常灯をべしべしたたいたり

店員さんに愛想をふりまいたり

他のお客さんの座敷の前にちょこんと座ってみたり

 

終始笑顔で探検していた。

 

普段は娘をほったらかして食べる事に集中する夫も

時おり相手をしてくれるほどすごかった。

 

 

このとき、

 

これ無理にでも座らせるべきなんだろうか。

こういうしつけって今からするべきなんだろうか。

泣かせてでも押さえつけとくんだろうか。

でもまだ分かってくれそうにないから無理よね。

 

と思ったのをよく覚えている。

 

 

実際話が通じるようになって、

それを理解して自分なりに納得するまでは

どんなに場数を踏ませても、諭しても、怒っても

さくらの行動が変わることはなかった。

 

成長を待たなければならないこともあるということだ。

 

 

 

様子をみましょう

 

「成長すれば分かるようになると思うので様子をみましょう」

 

この様子をみるとは、何もせずに見ていることではなく

成長して分かるようになる頃合いを見計らって

適切な支援をしていきましょうということ。

 

今までどんなに説明しても分からなかったことが

ある日突然バチッ!と繋がる時がある。

 

そこを見逃さずに「これはこういうことなのよ!」

と教えれば、ああそうかとすんなり入ってくれるのだ。

 

この達成感といったら。

 

 

さくらのしつけはひとつひとつがゲームのようだった。
ほんの些細なことでもいくつものミッションが課される感じ。

 

攻略本はないので、その都度必死に考える。
私はこの方法が好きだったし、さくらにも合っていたと思う。

 




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私と娘さくら(2003年生まれ)は
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