バナナのばっかり食べ(1歳3ヶ月)


 

さくらは「お腹が空いた」とあまり泣かない赤ちゃんだった。

 

でも食への興味はあるようで、私がおやつを食べていたりすると

「ちょうだい」のベビーサインをしてやってくる。

 

チョコはダメだよー。と言うと

 

いつも、座らないとあげないよと言ってるのを思い出すのか

きちんと椅子に座ってから「もっと」のサイン。

 

いやいやいや、都合のいい時だけ座ってもなー。

 

チョコはダメなの。

これは大人が食べるものでにがいにがいよ。

 

とあげないでいると

 

「いただきます」のジェスチャー。

 

あのさ、そこまで分かってるなら

ご飯の時もちゃんと座ってくれませんかね?

 

 

というように、さくらは「食べたい」と思うものだけを

自分で選んで食べるようになってきた。

 

 

それが「バナナ」

 

 

ご飯はいらない。

お味噌汁もいらない。

バナナを出せ。

 

「ままま!」

 

バナナじゃなくてご飯ね。

はい、あーんして。

 

「ままま!!」

 

バナナはご飯終わってからね。

 

「ままま!!」

 

こうなったらもうどうやってもご飯を食べない。

バナナを出すまで大騒ぎ。

 

 

毎日毎回絶対「ままま!」

 

あまりにも毎日食べるので、自分でむけるようになってしまった。

もう勝手に自分でもぐもぐ。

 

でもご飯の前にバナナを1本まるごと食べてしまうので

当然ご飯はほとんど入らない。

 

さすがに1日3本も食べたら食べ過ぎだろうと思って

ご飯を食べてからバナナにしてみようとしたけどうまくいかない。

 

せめて半分にしようか。と半分渡すと

「ままま!ままま!ままま!」

 

1本じゃないとダメなのかよー

 

 

「お腹が空いたらなんでも食べるわ」

 

という義母さんに従って

ご飯食べないとバナナは出てきません。と毅然と接すると

1食抜こうと、2食抜こうと、さくらは「ままま!」の要求を続けた。

 

これ、バナナなかったら死ぬのでは?

と思ったほど。

 

 

もうこの子はバナナで生きて行くんだ!

 

と割り切ってからは「ままま」と言われなくてもはいバナナ!

それバナナ!ほれ食えバナナだどんどん行け!

 

メニューを何も考えなくていいので

当然のように毎回バナナを出すようになっていた。

 

 

そんな日々が数ヶ月続いたある日、

さくらが風邪をひいてしまった。

 

さすがにその時はバナナを食べようとは思わなかったらしい。

 

(さくらは具合が悪くなると食事を一切しなくなって

ミルクだけで命をつなぐ。)

 

 

そして数日経ってすっかり元気になり、

そろそろ生ものも大丈夫だろうとバナナを出すと

一切れだけ口に入れてもぐもぐしたと思ったら

残りのバナナをお皿ごとぐいっと突き返してきた。

 

あれ?まだ食欲ない?

バナナおいしくなかった?

ちがうもの食べる?

 

とその時は特に気にしてなかったけど、

それ以来、それっきり、本当にそこでピタっと

バナナを一切口にしなくなった。

 

 

それから何年経ってもさくらはバナナを食べることはなく

13歳になった今でも「バナナはいらない」と言う。

 

 

 

 

自閉症の「体調と食べ物」

胃の調子が悪い時に無理してカレーを食べたら吐いてしまった。

それからしばらくはカレーが苦手になった。

 

という話はちらほら聞くけど、

自閉脳はその度合いがかなり強いと思う。

 

さくらのこの一件は多分、まだ本調子じゃなくて、

バナナを口にしたことで気分が悪くなったんだろうと推測できる。

 

その食べ物のせいじゃないのに、

自分の具合の悪さと何かの食べ物がさくらの中で合致してしまうと

もうそれを食べられなくなってしまうのだ。

 

この時は「もう一生分食べたんだろうな」と思っていたけど

それから何年も絶対に口にしないという柔軟性のなさというか、

忘れない脳というか、妙な「絶対」が存在する。

 

さくらはこうやって食べられなくなったものが数多く存在する。

そしてどんどん偏食に磨きがかかってゆく。

 

それは、食べられるものがあるだけマシと思えるほどに。

 




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